
じいちゃんに言われた言葉は、今でも来栖黒悟の金科玉条。失敗に備えるエネルギーがあるなら、その分を前進するために使いたいと思っている。
「デバッグなくして、プログラムは完成しない」
村瀬とんぼも言う、「走ってから、どこでコケるかわかるんだ」と。失敗したことがムダになることはない。
お披露目の舞台直前に倒れたクロの代役として突如登場したのは、金髪に赤メッシュの阿久津新だった。
こいつの頭の中身は小学4年生で止まっていて、バカだし、(ロッカーを自称するくせに)音痴なんだけれど、舞台に立たせるとまた見違えるようにカッコよくなるのだ……。
榎田ユウリの「カブキブ!」2巻を一心不乱に読了。
高校に歌舞伎のサークルを立ち上げた少年の奮闘記で、帯にあるとおり“歌舞伎、知らないけど、大丈夫?”で大丈夫さ!……な話で、“バカだけどカッコイイ男子、あります”な青春ストーリー。歌舞伎が大好きで知識は豊富だけれど役者としてはダイコンな黒悟をはじめ、登場人物の誰もが(キリコさんも含めて)印象的で個性豊かで応援したくなるような面々で、物語の中でのそれぞれの役割がはっきりしていて、1巻より2巻、2巻の冒頭より後半とぐいぐい面白くなっていきます。
唯一の不満は、ここで終わって続きが来年夏予定!?ってとこですね……。ああ。
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