連休中に実家の近くで、地元の大学や自治体とタイアップして、自然地理学にフォーカスした巡検(社会人大学院レベルを想定)をやろうというプランがあり、教材作成に着手してみたところ、CiNiiやJ-Stageでは「辰野町」「上伊那&自然」で出てくる文献の多くが、地質学、地形学、気候学(古い)、人類学(民族学的に特徴があるらしい)、(森林など)植物生態学、水文学に関するもので、興味をそそられるものも少なくなかったが、どんぴしゃり使えるというものはほとんどないので、やはり町誌や郡誌の自然編、信濃教育出版社などの出している単行本など(すべて実家の親父の本棚に鎮座しているので目下アクセスできず)をベースにしたほうがよさそうだ。
そんななか、こんな文献を発見。幕末まで調べた限りでは、うちのご先祖はこんなことはやっていない。
民族衛生 Vol. 17 (1950-1951) No. 5 P114-116, A9
長野縣上伊那地方に於ける血族結婚に就て
窪田義信1), 福田邦三1), 石原房雄1), 古川眞澄2), 柴幸恒2)
1) 上伊那國民保瞼直営療養担当者研究会 2) 上伊那地方事務所
1.長野縣上伊那の三十一ケ町村に就て現在夫婦の全体調査を行い,血族結婚の濃厚度を檢した.総数で言つて血族結婚15.79%,イトコ同志結婚が9.88%,イトコとイトコの子の結婚が1.71%,マタイトコ同志の結婚が4.19%であつた.
2.この人口集團の同系結婚の指標はイトコ同志單位で云つて0.1178
3.全町村の内で血族結婚の最も高率なのは川島村の28.4(16.43+3.62+8.21)%,同系結婚の指標は0.2029であり,また比較的最も低率なのは高遠町で9.5(6.65+1.21+1.66)%,同系結婚の指標は0.0767であつた.
実家の近所は本当に多かったのだろうか?
曾祖母も数km離れた隣の部落(門前)より嫁いできた。