黄昏叔父さんの独り言

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 我が町紹介シリーズ 第17回 「大龍寺」と「いたどり」

2017年04月02日 17時37分22秒 | その他


           

 

       



 今日は朝から青空が広がる良い天気で昼から家内と連れ立って四国88箇所の21番札所の「大龍寺」へ出掛ける事にした。此の寺は660mH位の山中に有り其処に行くには、那賀町の道の駅「鷲の里」から出発するロープウェイを利用するか、昔からの山道を車で上がり途中に有る駐車場から約1Kmの参道を歩いて上がるしか方法は無い。


 此の寺は私が子供の頃から田植えの農繁期が終ると時々両親に連れられて訪れた場所で其の頃は車も無く山の麓までは自転車で行き山道を歩いて昇ったが所処では道の無い山肌を通って「いたどり」を取りながら昇った。此れは4~5月頃に採れるタデ科ソバカズラ属の多年性植物で山菜として古くから煮物、炒め物にして食されて居る。下の写真の植物で場所に寄り呼び名が違い「スカンポ、イタンポ、スッポン、コンパチ、エッタン」等と呼ばれ茎を折るとポコッと音がする事や食べると酸味がある事から此の様な名前で呼ばれて居るらしい。


  


 「いたどり」は決して美味しい物では無いが戦後間も無い貧しい時代には世間では結構食されて居た。繁殖力がとても強い植物なので実家の周りでも見付ける事が出来て決して珍しい物では無かったが大きい物は少なく大概が30~60cm程度の大きさだが此の大龍寺がある山に入れば1m近い物が沢山群生していて大漁に採れたのでリュックサックに入れて持ち帰って居た。私は好きでは無かったが小学生時代までは食べて居た様に思うが現在の様な贅沢な御菓子や甘い物に慣れた現代の子供達は見向きもしないだろうし、食べられる事すら知らないのでは?と思う。


 話が大分に脱線したが14時頃に中腹の駐車場に車を停めて約1Kmの参道を登り始めたが平坦部分の無い連続急勾配の道を昇るのは大変で途中で3回程休憩しながら昇った。此の場所は弘法大師が19歳頃に修行した場所で徳島県内の札所としては格式や財政が豊かな代表格のお寺として有名である。我が町(阿南市)紹介シリーズとしては1~2番目に紹介するべき所なのだがロープウェイを使用しないコースを使うと成ると一寸、気合を入れないと行けないので紹介シリーズの大本命が一番最後に登場する事と成った。


 今日は久振りに大汗をかいて家内と二人で行動したし、最近は殆ど両親の事を思い出す事は無かったが今日は両親と共に汗を流しながら登った昔の事を思い出し感慨に耽ったが此れもお大師さんの御導きか?考えてみると現在の私は其の時の両親の歳を遥かに越えて居る事に気付き時の流れの速さを実感した。