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電子工作やパズルのブログです。主にLEDを使った電子工作をやっています。

ネタばらし

2013年01月18日 23時46分09秒 | パズル
私が出した課題で、既にググった方も居ると思いますが、
パズルや知恵の輪の解き方を得意げに見せてしまっているサイトがあります。
これは、感心しませんね。
なぜなら、よく考えないで答えを見てしまうと、そこで安心してしまって、その先へ進めません。
思考停止してしまうのです。

数学の問題でも、もっと他にエレガントな解き方が有るのでは無いかと考えないといけません。

とは言っても、自分で勝手に解釈して、変な誤解をする人が居るといけないので、
少しだけパズルの種明かしをします。

まず、九つの点と九つの三角形の課題ですが、
オリジナルの問題(例えば「頭の体操 第1巻」)では、右側の失敗例は書いて有りません。
実は、その方が正解にたどり着きやすいのです。
人は、課題に対して、なにがしか例が有ると思考がそちらに引き寄せられてしまい、
自ら枠をはめてしまって、間違った例から抜けられなくなってしまうのです。

これは、人間の進化の上でつちかった特性ですので、無意識に起こります。
ところが、新しい発想には、これが邪魔をします。
そして、自らの既成概念で発想が固まってしまうのです。
大人になるほどその傾向が強くなってしまいます。

その教訓として研修で使っています。

スイッチの配線の課題も同様で、1を解いた後で2をやると
正解にたどり着けないようになっています。
2の問題文に仕掛けがしてあり、よく見ると、配線と限定していません。

じゃ、何でも画いて良いかというと、それでは問題からかけ離れ過ぎてしまいます。
出題意図としては、配線だけでは不可能であることに気が付いて、
青色のスイッチと点線「も」画き足して欲しかったのです。


階段のスイッチと聞いて、脊髄反射のように4路スイッチしか出て来ず
配線が画けなかったとしたら、回路屋としてはちょっと困りますね。

それから、知恵の輪ですが、
私は、機会があると、色々な人にさせています。
まず、思考が理工系でない人は、そもそも興味を示さず、
「こういうの、できないのよね」で終わってしまいます。
理工系の人は、すぐに興味を持って取り組んでくれます。

さらに、解ける人はやはり発想が豊かな人で、設計開発に向いていると言えるでしょう。
というのは、設計開発の仕事は、もっと良い方法は無いかと常に考えているものだからです。

知恵の輪をやっていると、同じことの繰り返しになってしまいます。
普通の人は、なぜかそれでも続けている内に解けるのではないかと繰り返してしまいます。

でも、堂々巡りに気が付いた人は、このままではいけない、
なんとか他のやり方が出来なだろうかと、違う方法を探して試してみるのです。
で、たいがいそこに正解が隠れているのです。

学生向けにパズルや知恵の輪を出すとき、実は、試験の補助として加点すると言ったのですが、
実際にテストをすると、パズルや知恵の輪が出来た人は加点の必要の無い人だったのです。

電子回路とパズル、一見関係ないように見えますが、結構つながっています。
秋葉原の駅前でパズルを売っていた平野さんも、
30年も続けられたのは、秋葉原という場所が良かったからだと言っていました。
電子回路に興味がある人はパズルにも興味がある人だったのです。

まだ、サンプル数は少ないのですが、
パズルや知恵の輪に、まじめに取り組み、解ける人は設計開発に向いていると言えます。
人事の人は、知恵の輪を採用試験に取り入れると良いと思います。
いや、ホント。(笑



あ、そう言えば、Googleはパズルを採り入れていましたね。