沖縄・台湾友の会

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現代世界史は1939年のモロトフ・リッベントロップ協定、1945年の「ヤルタ協定」で世界分割、1994年のブダペスト覚書によって形作された

2024-06-09 08:56:56 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)6月9日(日曜日)
      通巻第8284号  
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現代世界史は1939年のモロトフ・リッベントロップ協定、1945年の「ヤルタ協定」で世界分割、1994年のブダペスト覚書によって形作された
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トランプが大統領に返り咲くと、東ヨーロッパはどうなるのか?
日本で、この問題を提議した論客はすくない。ハンガリーやチェコ、ポーランドの人々のロシア恐怖症は理解の外である。
ウクライナの英字紙『キエフ・ポスト』は、ストックホルム東欧研究センターのアナリスト、アンドレアス・ウムランドに分析と今後の予測を尋ねた。

Q トランプ氏の勝利は、欧州地図の「書き換え」につながるのではないか。プーチン大統領の力を強化し、NATO同盟を弱体化させる可能性がある。東欧の政治家のトランプ再来に対する、こうした懸念をどのように評価するか?

 A 「過去30年間、東欧諸国は世界平和の政治的力に対する魔法のような信仰に慣れてはいない。ロシア帝国とソ連による圧制と、西側諸国によるヨーロッパの価値観への裏切りの記憶は、遠い過去の記憶でしかない。
しかし、1939年のモロトフ・リッベントロップ協定、1945年のヤルタでの世界分割、1994年のブダペスト覚書によって形作された。東欧諸国はNATOに信頼を置いているけれど、トランプ勝利の後、ロシアのNATOに対する尊敬が薄れれば、東欧諸国は懸念材料が増える。ウクライナ、ジョージア、モルドバが現在そうであるように、再びロシアの格好の標的になると恐れている」

 そしてウムランドはつづけた。
「トランプ氏は外交政策の明確な基盤がなく精神的に不安定なため、明確な予測を立てるのは難しい。彼は親ロシア派とみなされており、プーチン大統領から操られる可能性がある。とはいえ、なにをやらかすか、予測不可能な行動をとる」。

東欧の人々がバイデン政権のロシアに対する優柔不断さに不満を抱いていることは事実でとりわけマクロンは個人的演技にはしる。さはさりながら東欧かれみれば、バイデン政権の遣り方と民主党の行動は過去のパターンからも予測可能である。
ところがトランプがふたたび米国大統領になると、予測不能状態となり、また米国が内部紛争(シヴィル・ウォ-)に陥り、外交政策を実行できなくなる危険性も否定できないだろうし、米国のウクライナ支援は終了するだろう。

 Q 最悪のシナリオはウクライナが米国の援助を止められ、NATOを支持する米国の約束が疑問視されるようになると、欧州は迅速かつ根本的に変わらざるを得なくなる。
NATOは自らの位置づけを変えなければならないのでは?

 A 「2022年から23年にかけての、ウクライナ、モルドバ、ジョージアにEU加盟候補国の地位を与えることで、EU加盟国は、欧州領土紛争に間接的に関与することになった。 
米国が欧州から撤退するとなると、リスクはさらに拡大し、たいへんな正念場となる。過去 70 年間、ヨーロッパ統合と共通の安全保障は、ワシントンがヨーロッパを保護する手を差し伸べていたからこそ、そして、その手を差し伸べている限りにおいてのみ存在した。
アメリカの保護の傘が取り除かれれば、統一され連帯してきたヨーロッパというアイデアは幻想に過ぎないことが判明するかもしれない」。

 かくして東欧はトランプ恐怖症にかかっているようである。

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