「下北妖怪ハウス」は2階建てである。
「いいよって言うまで上ってこないでね~」ととびないさんは言い、階段を上って行った。どうやら準備があるらしい。
数分待ってから急な階段を上っていくと、そこには手作りの「八大地獄」が広がっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9d/a95ee53a509e2b41fefc0e8957ea2891.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/c4/e35bd1143e58e4714fe9e0e1bf3c8323.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/3d/a1742ba9ce3dd8626032971f2ff8c45c.jpg)
巨大な閻魔像から始まり、臼でつぶされる「衆合地獄」や、嘘をついた者が舌を抜かれる「大叫喚地獄」などが、複雑に曲がりくねった通路に次々と展開される。
真っ暗な空間に赤、青などのセンス抜群のライトアップが効果的だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/fc/bf025a2a42bb958cbc2fb0cf4adb1861.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/d8/bdab4a35e684c971a729e475b175f314.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/11/d6ffcfc6b31687d099330700c1276938.jpg)
コミカルながら、細部までこだわった迫力あるジオラマは全てとびないさんの手作りだろうか。
これは徳島県「正観寺」に匹敵する見ごたえである。
最後にはちゃんと極楽もあるよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/90/669a2174bd9153383e82cf8e05831607.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/74/4e091dbe2d78caf9591d462c50444ea0.jpg)
地獄を抜けると、突如リアルな商店街に迷い込む。
ここ、建物の2階だよな?と思わずにはいられない見事な場面転換である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/ab/f71a21a7a1f4212fcd387a8eb7cd4f87.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/af/cab1b8e6e5bac121668ca3caea3b8c38.jpg)
所々にとびないさんのコレクションであるブリキのおもちゃや、怪獣のソフビ人形が飾られており
昭和の雰囲気を演出。
そして、昔ながらの模型店を再現した一角には、これまたコレクションの年代物プラモが天井まで積み上げられ、説得力抜群だ。
個人で作ったとは思えないクオリティである。
最後に、離れにあるとびないさんの秘密のコレクションルームを特別に見せてもらう。
ここにも部屋を埋め尽くすほどの大量の昭和プラモ。いったい何か所にコレクションルームを持っているのだろうか。
見た事もない大型トラックや重機の模型、写真でしか見たことの無い、今は無き会社のものなど宝の山で、ついつい時間が過ぎるのを忘れてしまい話が盛り上がってしまう。
最後には駄菓子屋に売っていたであろう、年代物の小さな袋入りプラモを頂いてしまった。
ありがとうございます。頑張って作って持ってきます。
午後1時。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/6e/3cf4d8c80ac5b24f154f3483c49eedd4.jpg)
昼前に出発する予定が、ついつい見るものが多くて大幅にオーバーしてしまった。
10時間以上マンツーマンでおもてなししてくれたとびないさんとお別れである。
最後には私の趣味を生かした「楽しく仕事をする方法」などのアドバイスもくれて、私を幸せに導こうとしてくれるいいおじさんだなと思った。
座敷わらしには会えなかったが、もしかしたらとびないさん自身が、この宿の座敷わらし的存在なのかもしれない。
何となく水木しげるの絵に出てきそうな風貌だし(失礼か)。
とびないさんは私が車で駐車場を出るまで、外で見送ってくれた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とびない旅館(青森県むつ市田名部町8−6)
1泊2食付で6600円〜(とびないさんといもすりもちを作ろうプラン付)
※電話予約は2週間前に必要。また「一般の宿泊客ではない」旨説明し納得してもらう必要あり。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
……さて、これから函館行きの津軽海峡フェリーに乗らなくてはいけないのだが、下北半島突端、大間フェリーターミナルからの出航は午後2時10分である。
運転しているうち、乗船前の手続き等も含めると間に合いそうにないということに気付いた。
かなりの速度でぶっ飛ばして大間町市街地の一歩手前まで到着するも、最終的にあきらめてターミナルへキャンセル連絡する。
翌日は普通に仕事である。
何としても今日じゅうに北海道へ渡らなけれないけない。
電話口の受付担当者に探してもらったところ、大間町→函館便は本日は終了だが、青森市→函館便はまだ3本あるという。
奇跡的に席も空いているということで、午後7時10分発の便を急きょ予約してもらった。
思わぬ3000円の出費と3時間超えのドライブが追加されてしまったが、これは自業自得。
今日中に北海道に帰れそうなので感謝するしかないだろう。
青森市へ戻る前に、せっかく大間に来たのだからと、本州最北端の大間崎に立ち寄ることにした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/ca/9f89945b2dca8fff1d916a642defc7db.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/d1/085b1d8108e58b9fba5458af5de9a3da.jpg)
ゆるやかなカーブの途中に石碑があり「ここが突端?」といった雰囲気。北海道最北端の宗谷岬に近いものを感じる。
当初は時間の関係で立ち寄るのを諦めていたが、結果的に来ることができたので良しとするか。
岬周辺にお土産屋さんが連なるのも宗谷岬に似ている。せっかくなので岬の到達証明書と、海産物をいくつか購入した。
なお、大間といえばマグロだが、さすがに時間的に味わうことはできなかった。残念。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/e2/7bd014036c3cc297021d177f990c0fa4.jpg)
津軽海峡越しに函館を望む。
ちょうど乗船予定だった津軽海峡フェリー「大函丸」が見え、虚しい気持ちに。
大間からだと1時間半で函館へ。対して青森からだと3時間40分。その前に青森市まで3時間以上かけて車で戻らなければいけない。
到着後も苫小牧まで4時間超えの運転が控えている。……あぁ、面倒くさい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/b8/70288e99f202dd0d7f3a6dfb38417787.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/79/1bfd7066c24b9a45761fbe27c69b7410.jpg)
昨日走った青森→むつ市のルートを延々と戻り、青森市に着くころにはすっかり夜に。
午後6時過ぎ、次の日は仕事だというのに中心部で渋滞に巻き込まれた時はさすがに焦ったが、6時半前に無事に青森港フェリーターミナルへ到着した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/22/6eb31c527130e8c4f299b10477e04607.jpg)
最後に函館行き「ブルードルフィン」とパシャリ。乗船車両レーンの1番乗りだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e5/0b801e7e181184f413f81cc5a0e8526b.jpg)
午後7時10分、定刻通りに出港。さようなら青森……。
その後は船内で仮眠を取り、午前11時ごろ函館着。
ハセガワストアのやきとり弁当で景気づけし、苫小牧へ出発。
道央自動車道は途中で深夜の工事で通行止めであったため、すべて一般道を使用した。
自宅へ着いたのは翌日午前3時。速攻でベッドにもぐりこむ。
こうして、824キロに及ぶ2020年秋の旅は終わった。
完。
「いいよって言うまで上ってこないでね~」ととびないさんは言い、階段を上って行った。どうやら準備があるらしい。
数分待ってから急な階段を上っていくと、そこには手作りの「八大地獄」が広がっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9d/a95ee53a509e2b41fefc0e8957ea2891.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/c4/e35bd1143e58e4714fe9e0e1bf3c8323.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/3d/a1742ba9ce3dd8626032971f2ff8c45c.jpg)
巨大な閻魔像から始まり、臼でつぶされる「衆合地獄」や、嘘をついた者が舌を抜かれる「大叫喚地獄」などが、複雑に曲がりくねった通路に次々と展開される。
真っ暗な空間に赤、青などのセンス抜群のライトアップが効果的だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/fc/bf025a2a42bb958cbc2fb0cf4adb1861.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/d8/bdab4a35e684c971a729e475b175f314.jpg)
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コミカルながら、細部までこだわった迫力あるジオラマは全てとびないさんの手作りだろうか。
これは徳島県「正観寺」に匹敵する見ごたえである。
最後にはちゃんと極楽もあるよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/90/669a2174bd9153383e82cf8e05831607.jpg)
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地獄を抜けると、突如リアルな商店街に迷い込む。
ここ、建物の2階だよな?と思わずにはいられない見事な場面転換である。
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所々にとびないさんのコレクションであるブリキのおもちゃや、怪獣のソフビ人形が飾られており
昭和の雰囲気を演出。
そして、昔ながらの模型店を再現した一角には、これまたコレクションの年代物プラモが天井まで積み上げられ、説得力抜群だ。
個人で作ったとは思えないクオリティである。
最後に、離れにあるとびないさんの秘密のコレクションルームを特別に見せてもらう。
ここにも部屋を埋め尽くすほどの大量の昭和プラモ。いったい何か所にコレクションルームを持っているのだろうか。
見た事もない大型トラックや重機の模型、写真でしか見たことの無い、今は無き会社のものなど宝の山で、ついつい時間が過ぎるのを忘れてしまい話が盛り上がってしまう。
最後には駄菓子屋に売っていたであろう、年代物の小さな袋入りプラモを頂いてしまった。
ありがとうございます。頑張って作って持ってきます。
午後1時。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/6e/3cf4d8c80ac5b24f154f3483c49eedd4.jpg)
昼前に出発する予定が、ついつい見るものが多くて大幅にオーバーしてしまった。
10時間以上マンツーマンでおもてなししてくれたとびないさんとお別れである。
最後には私の趣味を生かした「楽しく仕事をする方法」などのアドバイスもくれて、私を幸せに導こうとしてくれるいいおじさんだなと思った。
座敷わらしには会えなかったが、もしかしたらとびないさん自身が、この宿の座敷わらし的存在なのかもしれない。
何となく水木しげるの絵に出てきそうな風貌だし(失礼か)。
とびないさんは私が車で駐車場を出るまで、外で見送ってくれた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とびない旅館(青森県むつ市田名部町8−6)
1泊2食付で6600円〜(とびないさんといもすりもちを作ろうプラン付)
※電話予約は2週間前に必要。また「一般の宿泊客ではない」旨説明し納得してもらう必要あり。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
……さて、これから函館行きの津軽海峡フェリーに乗らなくてはいけないのだが、下北半島突端、大間フェリーターミナルからの出航は午後2時10分である。
運転しているうち、乗船前の手続き等も含めると間に合いそうにないということに気付いた。
かなりの速度でぶっ飛ばして大間町市街地の一歩手前まで到着するも、最終的にあきらめてターミナルへキャンセル連絡する。
翌日は普通に仕事である。
何としても今日じゅうに北海道へ渡らなけれないけない。
電話口の受付担当者に探してもらったところ、大間町→函館便は本日は終了だが、青森市→函館便はまだ3本あるという。
奇跡的に席も空いているということで、午後7時10分発の便を急きょ予約してもらった。
思わぬ3000円の出費と3時間超えのドライブが追加されてしまったが、これは自業自得。
今日中に北海道に帰れそうなので感謝するしかないだろう。
青森市へ戻る前に、せっかく大間に来たのだからと、本州最北端の大間崎に立ち寄ることにした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/ca/9f89945b2dca8fff1d916a642defc7db.jpg)
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ゆるやかなカーブの途中に石碑があり「ここが突端?」といった雰囲気。北海道最北端の宗谷岬に近いものを感じる。
当初は時間の関係で立ち寄るのを諦めていたが、結果的に来ることができたので良しとするか。
岬周辺にお土産屋さんが連なるのも宗谷岬に似ている。せっかくなので岬の到達証明書と、海産物をいくつか購入した。
なお、大間といえばマグロだが、さすがに時間的に味わうことはできなかった。残念。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/e2/7bd014036c3cc297021d177f990c0fa4.jpg)
津軽海峡越しに函館を望む。
ちょうど乗船予定だった津軽海峡フェリー「大函丸」が見え、虚しい気持ちに。
大間からだと1時間半で函館へ。対して青森からだと3時間40分。その前に青森市まで3時間以上かけて車で戻らなければいけない。
到着後も苫小牧まで4時間超えの運転が控えている。……あぁ、面倒くさい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/b8/70288e99f202dd0d7f3a6dfb38417787.jpg)
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昨日走った青森→むつ市のルートを延々と戻り、青森市に着くころにはすっかり夜に。
午後6時過ぎ、次の日は仕事だというのに中心部で渋滞に巻き込まれた時はさすがに焦ったが、6時半前に無事に青森港フェリーターミナルへ到着した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/22/6eb31c527130e8c4f299b10477e04607.jpg)
最後に函館行き「ブルードルフィン」とパシャリ。乗船車両レーンの1番乗りだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e5/0b801e7e181184f413f81cc5a0e8526b.jpg)
午後7時10分、定刻通りに出港。さようなら青森……。
その後は船内で仮眠を取り、午前11時ごろ函館着。
ハセガワストアのやきとり弁当で景気づけし、苫小牧へ出発。
道央自動車道は途中で深夜の工事で通行止めであったため、すべて一般道を使用した。
自宅へ着いたのは翌日午前3時。速攻でベッドにもぐりこむ。
こうして、824キロに及ぶ2020年秋の旅は終わった。
完。