ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

日本一危険な参拝旅 太田山神社編 その3

2016-09-03 01:29:39 | ホルマリン漬け北海道 秘境編
8月6日(土) 13:25

登山開始から45分ほど。木々の間から切り立った岩肌が見えてきました。
これは麓の集落から見えた太田山の山頂部分に違いない。
ということは、本殿はもうすぐか?

相変わらずゴツゴツした斜面を登りきると、年季の入った木製の鳥居が現れました。



…この鳥居に辿り着いたら、太田山神社の最後の難所はもう目前というのをどこかで読んだ気がします。
鳥居の下で岩に座って休憩していると、岩肌の向こう側から悲鳴が(!!)
恐らく、私の前に登って行ったスポーツカーのカップルだと思われます…。


鳥居はなぜか不自然に折れています(^_^;)。これも落石のしわざでしょうか??
そしてその先の参道を覗いてみると、木々がなく視界が開けています…。こりゃもうホントに断崖絶壁のすぐ縁まで来ているようです。

写真撮っていると、道の先からスポーツカーのカップルが戻ってきました。
さっき出会ったカップルも結構若かったが、こちらのカップルも私とそれほど年齢は変わらなさそう。
近年は私のような探検目当ての若者に人気なのでしょうかココは。

話してみると、彼らも本殿まで行ってきたといいます。
橋のほうが滑るんで気を付けてください♪」と高身長の彼氏。

…わかりましたよ。私もそろそろ行きましょうかね。


なんだこりゃ…
目の前に現れたのは、ボロボロの橋の根元と思われる部分。ずいぶんと角度が急ですが…。
幾本ものロープやネットで無茶苦茶に固定されているのに恐怖を感じるというか(^_^;)。

参道はこの橋の向こうに続いているようですが、橋の先を見て絶句。


…コレ大丈夫ですか??



そこに見たのは安全が保障されているとはとても思えない通路でした(汗)。
今まで歩いてきた参道と、険しい岩壁の僅かな空間に架かるこの橋、数十メートルの高さはありそうな空中を結んでいます。
それにしてはあまりにも頼りない(^_^;)。


岩の上に置かれているようにしか見えないのですが、一応サビサビの鉄の棒や鎖でも固定されているようです。しかしどこに繋がっているのかもよく分からない…。

鉄製の柵は錆びて腐り落ちたのか落石がブチ当たったのか分かりませんが、大部分が消失しておりネットで処置が施されている状況…。立ち入り規制されていないのが不思議なくらいです。
ここ、参道の整備は定期的にされているのでしょうか…。さすがに神社の関係者であっても、あれほど厳しい山道を頻繁に登っている訳にもいくまい。

予想以上の高所と橋のボロさにビビりましたが、意を決して渡ります。




怖すぎィィ!!!!
足元の網はペラッペラで、足を置くとかなり沈みます。
しかも、さっきスポーツカーの彼氏が言ってた通りにスベるスベる。
網の間から下を覗くと、はるか下に生えている草木が小さく見え、果たして自分はこんなフニャフニャな網に全体重をかけていて良いのかどうかと不安になります(^_^;)。
そして橋の上から振り向くと、背後の景色がこれまた恐怖。



皆さん、斜面の下に岩場と道路が見えるでしょ?
あそこ、山に登る前にお参りした拝殿がある場所です。目を凝らして見ると確かに麓の各設備が小さく見えます。
そして白い物体があるなと思ったら、公衆トイレ横に止めた自分の愛車でした(汗)。

さらに皆さん、一面に広がる海の向こうには奥尻島が見えます!!
(注:「その1」の冒頭の写真を参照)


腰が曲がりきったおばあさんのような体制で、何とかヒイコラ橋を渡りきりました。
何度も言いますが私ホルマリン、高所ダメダメなんですよ…。

相変わらずどこに結ばれているのかも分からない橋に戦慄するも、辿り着いた岩壁の光景を見て
戦意喪失。


これは……。

なんと橋の先の岩壁にはジャラジャラと錆びた鎖が垂れ下がっており、その先には岩屋が。
そして皆さん、岩屋の中に木製の屋根が見えるのがお分かりいただけますでしょうか?
あれが太田山神社の本殿!!

つまり、この崖を登りきらなければ本殿へのお参りは不可能だということ。
これが、太田山神社の最後にして最大の難関、垂直崖登り。


崖の高さは7~8メートルといったところでしょうか…。
しかし周りの景色のせいで高所感がハンパないです(^_^;)。

登るための鎖がこれまた恐ろしく、ハシゴのように固定はされておらず左右にブランブラン揺れます。
岩肌はせり出している箇所もあり、もし手を滑らせてしまえば数十メートルの崖下に落下してしまう可能性も有り得る。
もし参道のわずかな空間に落ちて助かったとしても大怪我は免れないでしょう。

私は既に、今いる参道の高さにビビりまくっています。
これからこの数メートルの崖を登りきる自信はない。
登りきったとしても、今度は降りる時が余計に怖い。というか想像もしたくない。
そもそも、私は公園の鎖を登る遊具が苦手でした。近づいたこともほとんど無い(怖いから)。

こんな私がチャレンジできるわけないよね。
うん。みんな、許してね。


ホルマリン、
無念の 撤 退!!!


最初の鳥居の部分で既に諦めかけていたのですが、いざ実物を目の前にしてみると想像以上でした。
いつも無謀なホルマリン君なら辿り着けるでしょ~!」なんて思ってくれていた読者の皆さん、ご期待に添えず申し訳ありませんm(__)m。実は私、ヘタレなんで。

しかし、それ以前に
高い所は
ガチで、無理。




午後3時、無事に麓まで戻ってきました。
言い訳がましくてアレなんですが、この神社、参拝者の半数が本殿の手前で諦めてしまうようです。クライミングに自信のある選ばれた者のみが、あの崖の上の岩屋に辿り着けるというわけ。

私はムリでした。
やはり「日本一危険な神社」は只者ではありませんでした。


…ちなみに乃木坂46のメンバーは、ハーネス装備で4人とも崖の上まで登りきっていました。

結局、年下の少女たちに
負けた。



険しい登山のせいで汗ビショビショ、そして何と言っても両足首を10か所以上虫に刺されたので腫れてきました…(^_^;)。
ボロボロの身体で辿り着いたのは、せたな町はずれの小さな海水浴場。音割れまくりのスピーカーから桑田圭祐の曲が大音量で流れ続ける素敵な場所です(笑)。

明日も行きたい場所がいくつかあるので、ここを折り返し地点としましょうかね。
次はいつ見られるか分からないせたな町の海を眺め、再び車に乗り込みました。


2日目、海岸の向こうの「忘れられた霊場」を目指す。
しかし、こちらの危険度も想像以上だった…!


「日本一危険な参拝旅
積丹 西の河原編」へ続く。

コメント (13)
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