糸崎公朗ブログ1・路上ネイチャー協会

写真家・糸崎公朗のブログです。『子供の科学』と『デジカメWatch』で連載をしています。

オオスズメバチ

2008年09月26日 | ハチ目

連日観察しているニホンミツバチを襲うオオスズメバチですが、今日は仕事が忙しかったりで夕方行ったら、すでに戦いは終わったようで、巣穴の中はご覧のとおり空でした。


もうひとつの穴をのぞくと・・・こちらは深くて照明がなかなかうまくいきませんが・・・おとといに比べ明らかに死体が増えてます。
オオスズメバチが返り討ちにあってるのは、ニホンミツバチの「蜂玉攻撃」のせいでしょう。
ニホンミツバチが大勢でオオスズメバチを包み込んで「蜂玉」を作り、体温を上昇させ中のスズメバチを「熱死」させるという攻撃です。


戦闘は終わったようですが、たまにオオスズメバチがやってきて、ミツバチの死体を巣に持ち帰ってました。
オオスズメバチの巣は、多分デス・スターみたいに巨大になってるんじゃないかと思います。
その中で、新たな「クローン軍団」が養成されるわけです。
いや、働きバチは決してクローンじゃないのですが・・・ともかくこの時期のスズメバチの巣は拡大した結果、大量の幼虫の餌を必要とします。
それでより効率の良い餌集めとして、ミツバチの巣が狙われるそうです。
実は、スズメバチの働き蜂は立派な大顎を持っているにもかかわらず、自分では昆虫などの肉食をすることが出来ません。
働き蜂は獲物の昆虫をまず幼虫に食べさせ、その幼虫が餌を消化した液体を、高エネルギー流動食として口移しで摂取するのです。
つまりオオスズメバチ帝国の兵隊は、自分だけで食物が摂取できない故に、帝国に忠誠を誓わざるを得ないのです。
こんな設定SFで使えそうですが、誰でも思いつきそうなのでもうすでにあるかもしれませんw

小平市玉川上水沿い
R10