京の話題

12000年以上続いた「平安京」の文化・寺社仏閣・お祭り等を紹介します。

京の話題(平安京その21)美女、小野小町の老婆がある寺-1

2011-10-01 18:18:16 | 京の話題

洛北の、鞍馬寺や貴船神社へ行く途中に見どころが多く有ります、ひっそりとたたずむお寺が有ります。あまり人の訪れないこのお寺こそ、あの絶世の美女「小野小町」が晩年を暮らした「補陀洛寺」(ふだらくじ)が有ります。

通称「こまち寺」と呼んでいます、天慶8年(945年)天台宗座主・延昌によって創建されました。

「小野小町」は御存じの通り、平安時代の歌人で、仁明天皇に仕え、崩御とともに宮廷を去り、余生を過ごした、有名な美女です。宮廷で華やかな暮らしを送った彼女ですが、晩年は零落して、陸奥の国まで放浪し、全国に「小野小町」のゆかりの地が有ります。

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本堂には「小町寺」の額が上がっています。

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宮中を出てからの「小野小町」は各地を流浪しましたが、終焉の地をここの寺に選びました。

しかし、晩年の彼女のやせ衰えた像が祀られているのは、このお寺だけだに有るそうです。

「小野小町すがたみの井戸」と言われており、最近まで水がわき出ていたという事です。

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このお寺の、御本尊は「阿弥陀如来座像」「観世音菩薩坐像」「勢至菩薩坐像」(平安時代末期作)です。ここは撮影許可を頂きました。

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「小野小町」供養塔です。

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あまりにも有名な、「小野小町」の一首です。

 花の色は移りにけりないたずらに

      我が身世にふるながめせしまに

明日は、この晩年の「小野小町」像をお目におかけします。ワクワクこの、貴重な像も許可を得て撮影しました。

私一人の参拝者の為に、わざわざ本堂を解放頂き、御説明頂きました「補陀洛寺」様にお礼申し上げます。合掌。

注:延昌。平安時代中期の天台宗の僧。幼いころに出家し、比叡山に上って円人の弟子である玄昭に師事し顕教・密教を学んだ。