嵐山に行く途中に桂川沿いにあまりにも有名な「松尾大社」が鎮座しています。阪急電鉄嵐山線を下車すると左側に大きな鳥が見えます。
この鳥居は初期の形式の脇勧請(わきかんじょう)という大縄が吊ぎ下げられたものです。この社の背景は神殿背後の山(松尾山)が松尾大社の旧鎮座地で磐座(いわくら)となる巨石をいただく神域です。
この社の創建は古く、平安遷都前の大宝元年(701年)秦忌寸都理(はたいみきとり)が神霊を勧請し神殿を建てたといわれています。
天平2年(730年)に朝廷から大社の称号が与えられました。祭神は大山昨神(おおやまさくのかみ)市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)でこの大山昨神は上賀茂神社の祭神賀茂別雷命(かもわけいかずちのみこと)の父にあたります。
平安遷都後には王城鎮護の社として、東の賀茂社、西の松尾社として崇拝され、56代清和天皇が正一位を贈り、また「延喜式」では名神大社になりました。
寛弘元年(1004年)に一条天皇行幸が有り、そののちにも歴代天皇が参拝しています。
さてここが興味深いところです。この松尾大社は酒の神と言われています。境内には霊泉(鶴の井)がわいています、この井戸の水をまぜると酒が腐らないと言う伝説が有ります。
これから推測すると、渡来人、秦氏は(前項で紹介した)土木事業や殖産にたけており、特に酒造りには優れた技術を持っていた事で十分納得がいきます。
また、境内には「葵殿」「参集殿」「瑞翔殿」などの建物のほかに、境内末社も多く有ります。
その他、かわったとこころは、亀がご神石に乗っているのも面白いところです。
この非常に古い大きな神域を持つ、松尾大社は見ても御尽くせない多くの建物が有ります。一日ゆっくりと散策してください。
西京区松室山添町15