いせ九条の会

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トヨタ期間工の日記/山崎孝

2008-12-02 | ご投稿
トヨタで期間工として働く20代の青年の綴った日記の一部を紹介します。(しんぶん赤旗日曜版11月30日号掲載)

(前略)11月5日 九州出身の幸男君(23)がこの日で満了。仕事中、僕に手をふってくれた。別れのあいさつか?

11月6日 東北出身の40代の邦夫さんの話にしんみりとなる。食べ物店を営んでいたが赤字で、毎月、家族に仕送りしているという。「夢は家族と暮らすことだ。子どもの成長が見たい」

 僕は思った。なぜ2年11カ月で満了なんだ。なぜトヨタはもっと働かせてくれないんだ。正社員にしてくれないんだ。

寮の食堂で食べていると、トヨタの中間決算発表の様子をテレビが放送していた。期間従業員を来年3月には、3千人減らして半分にするという。家族心中や秋葉原事件のようなことが起きないか…。

11月11日 寮の玄関には、日に日に布団や毛布の山が増えてゆく。

11月12日 夜中に友人の正次君(25)から電話。「期間満了になったら、ハローワークに通う」という。僕は、「図書館で新聞を読んだけども、トヨタには13兆円のためこみ利益があるというよ。僕らを雇い続ける体力はある、と書いてあった」と話す。正次君は、「不景気だからしかたがない」というのだが…。(以下略)

【コメント】しんぶん赤旗日曜版11月30日号には、トヨタが株主への2008年度の中間配当金のうちの5%を減らせば、3千人の雇用は守ることが出来る。資本金10億円以上の大企業全体を見ても、ため込み利益は229兆円(2007年度)そのごく一部を使うだけでも、非正規雇用労働者の雇用は守ることができる、と指摘していました。

政治のあり方は、富の配分(余剰利益)を国民に公平に配分することに心がけなければならないと思います。すくなくとも憲法25条に規定されたことを守る社会であらなければならないと思います。