いせ九条の会

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アフガン駐留外国軍部隊の見境のない作戦は絶え間なく/山崎孝

2008-09-02 | ご投稿
【5日間で民間人5百人死傷 アフガン、駐留部隊作戦で】(2008年9月1日付東京新聞)

【カブール31日共同】アフガン・イスラム通信は8月31日、アフガニスタン南部ヘルマンド州で同日までの5日間に、駐留外国軍部隊による軍事作戦に巻き込まれ、民間人少なくとも500人が死傷したと報じた。

地元議員によると、同州サンギン地区で27日から、反政府武装勢力タリバンの資金源とされるヘロイン精製工場を狙って行われたとみられる空爆や砲撃で、近くの住民らが死傷したという。死傷者数の内訳など詳しい状況は不明。

同通信によると、国際治安支援部隊(ISAF)が同地区で作戦を行ったことを認めた。アフガンでは著しい治安悪化に伴い、空爆などによる民間人の被害が頻発している。

西部ヘラート州では22日未明、米軍主体の多国籍軍がイスラム教徒の集会会場を空爆し、子ども多数を含む約90人が死亡。国連が「重大な懸念」を表明するなど問題化している。(以上)

【コメント】アフガンのテロリストは伊藤和也さんを拉致して殺してしまった。他にもアフガンではNGOの人たちに犠牲が出ています。これはアフガンの民生を寄与する人たちまで狙ったテロリストの見境のない行動です。

これと同様に、国連決議を得ていても、アフガン駐留外国軍部隊も見境のない軍事作戦です。

国連決議があるとしても「正当性を持つ行動」とはいえない場合があることを、国民に宣伝していかなくてはならないと思います。

ところで福田首相が辞任を表明しました。その背景を毎日新聞は次のように報道しています。

首相は8月1日に内閣を改造し、臨時国会では総合経済対策、新テロ対策特別措置法の延長、消費者庁関連法案の成立などに取り組む意欲を示していた。しかし、公明党が臨時国会の早期召集に難色を示し、新テロ特措法改正の見通しが立たないことや、「定額減税」などで政府への圧力を強めていることを受け、これ以上政権を維持するのは難しいと判断した。安倍前首相も昨年8月27日に内閣改造を行ったが、翌月12日に退陣表明、同月26日に退陣した。2代続けて内閣改造から短期間での退陣となった。(以上)

総合経済対策に定額減税を盛り込むことでは、公明党に同調し自民党内を盛り込みの方向へ向けたのは麻生幹事長で、麻生幹事長に財政再建路線を取る福田首相は、この問題で党内主導権を奪われたような形になりました。

公明党は選挙対策として庶民に受けの良い定額減税に執念を燃やしましたが、これは一過性の庶民の味方の政治姿勢です。公明党は小泉政権の与党として、労働者派遣法の改定し、労働者はとても弱い立場に追い込み、前途に希望の持てない労働者層が生むことに手を貸しました。

2005年に成立させた障害者自立支援法は、施設利用者の一割負担や給食費の負担で、1カ月働いた工賃の1万2千円がほとんど手元に残らないケースが生まれました。2006年には後期高齢者医療保険制度の法律を強行採決しています。これらは庶民の味方ではないことを明確に物語っています。

公明党の本質が現れています。公明党を支持する皆さんにこのことをしっかりと見つめて欲しいと思います。

そして肝心なことで、公明党は憲法9条を守るとは言ってはいますが、今までの政治行動は、イラク戦争を支持し戦争するイラクに自衛隊を派遣する政策に賛成しています。その政策は裁判所から憲法違反であると判決が下されています。

超党派による「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」が2008年4月23日には、3年ぶりに活動再開しました。約110人のメンバーの中に公明党の議員が名を連ねています。このグループは集団的自衛権を可能にすることを狙っています。アフガニスタンへ自衛隊の派遣も考えました。

公明党支持者の中で、本当に憲法9条を守ろうと考えておられる方は、憲法9条の理念に照らして系統的に公明党の政治行動を見つめていて欲しいと思います。