伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

体操男子個人総合

2016年08月11日 | スポーツ・体操
とにかく、今は内村航平選手におめでとうを言いたい。
彼は、これで本当にレジェンドになった。
素晴らしかった。
オリンピック2連覇、世界選手権6連覇、
誰も彼に文句を言えないだろう。



テレビはNHKは衛星放送のみ、地上波はカンテレ。
録画はNHK BSにして、一階のテレビは地上波しか映らない。
しようがないから民放の放送を見た。

散歩を行くのをまたやめにした。
起きた時点でテレビをつけると、内村が二位だった。

内村が二位で個人総合を追いかける立場になるなんて、
いつぶりだろう。
信じられない…



団体の時、最後の床で燃え尽きたようになってた内村を見て、
ちょっと心配していた。

予選、団体と全種目6種類出続けて、そしてまた個人総合。

体の疲労がたまっているだろう。
いくらなんでもこのハードワークは…


それでも世界選手権6連覇、
誰も総合で彼に追いつける選手はいないはず、
と思ったりもしていた。



だけど、ウクライナのベルニャエフ選手が
平行棒で16点台を叩きだした時、これは無理だなと思った。
予選で内村を上回った選手だという。

点差がますます開いた。0.9くらいだったかな。
どう考えても無理だ。


総合で2位だった内村なんて見たことがない。
想像がつかない。想像が、どうしても出来ない…



最後の鉄棒、
構成は絶対に落とせない状況。

コバチ、カッシーナ、それからなんだ?コールマン?
見事に普通に決めていく。
着地、まったくぶれずに決めた。

そのあとがベルニャエフ、
14.89以上で彼が優勝、と実況。
じゅうぶんいける数字だ。

ベルニャエフは着地でよろめいた。
ても、そのほかはこなした気がした。

負けたと思った。
ベルニャエフも喜んでいる。
15点くらいいくのではないかと思った。

得点は14.80と出、内村が優勝となった。


その時は釈然としないものが残ったが、
演技の難度が違うのかとも思ったりした。



何よりも腰をさすって痛そうにしている内村が、
必死で戦っていたことを物語っていた。


テレビのちょっとした振り返りで、
内村がそれほどのミスもなく種目をこなしていた
ことが分かる。
でも、ベルニャエフがその上を行っていた。



内村に元カノがいて、その彼女から内村を奪い、
デキ婚したのが今の嫁、というようなゴシップも知ってる。

内村については、ちょっとは詳しい。
ずっとすごいと思って来た。

インタビューで、疲れ切った、出し切りました、と言い、
鉄棒の完璧な着地を、運が良かったと言った。


最後は運だったのか!



ちょっとだけ暇が出来て、ネットを見て回る。

その中に、植松という人の記事があって、
ベルニャエフの得点は妥当、というふうな意見を言っていた。

少しずつミスがあり、減点対象となっていた。
着地も乱れ、それも減点対象で、
もともと高くない構成だったから、問題のないスコアだと。

むしろそれまでの内村の得点が抑えられ気味だったと。

その上で、1点近く離されていた内村が、
鉄棒であの演技をした精神力をたたえていた。



納得が出来た。

内村は、誰が見ても誰にも後ろ指をさされない立派な演技で
勝利を勝ち取ったのだ。


最後の鉄棒、精神力と技術力の高さで、
最後まで演技の緊張をたやさない、王者の鉄棒だった。

腰を痛めて、歩くのもやっとの状態だったという。

確かに何度も腰をさすって、痛そうだった。

それでも着地を止めた。完璧に。



2位だったベルニャエフは、メディアから、
得点が内村ひいきだったのではというような質問をされ、
無駄な質問だと一蹴したという。




今まで何度もオリンピック体操を見て来た…(と昔話)
遠藤…、塚原…具志堅…森末…池谷…富田…

森末の10点満点の鉄棒の演技も見ている。

だけど、これまでの日本の体操選手のうちで、
最高の選手だと言えるのはまちがいなく内村航平だ。


今、私たちが目の前で見ている内村が、過去現在、最高の選手だ。


(それから、加藤凌平選手、最後の最後、鉄棒で手が滑った。
11位。だけど頑張った、よく頑張った。しおれないでくれ!)





いつもはどんな時にも何が起こっても羽生オンリーの
羽生ファンのブログのいくつもが内村を讃えていたのも
ほほえましかった。


内村と羽生を比べたくなるのは無理もない。
しかし、内村は世界選手権6連覇、全日本8連覇、
羽生とは格が違う。


内村の、満身創痍の壮絶な戦いを見て、
私はもう、羽生には勝ってほしいと思わなくなった。

ただ彼には美しくあってほしい。
美しく、凛とした演技をしてくれればそれでいい。
壮絶な戦いの場に、身を投げ出してほしくない…
そんなところであの愛しい羽生の苦闘を見るのはいやだ。
私は彼の美しい演技が見られればそれで満足だ。…

……本人は満足しないだろうけど。


COMMENT:
AUTHOR: よろ
DATE: 08/12/2016 00:58:26
毎日夜更かし中。
個人総合すごかったね。
わたし、今まで「強い」としか思わなかった内村さんを
初めて「美しい」と思った。

眼光が違った。余裕がないのに、焦りがない。
ただ魂の全てが演技に注がれていた。

心のシンプルさに欠ける今の羽生さんには、
あの美しさは難しいかもしれない。
でも、私は、魔物が棲む生臭い舞台であるからこそ訪れた、
選ばれし者に宿るイノセントな美しさを、
あの羽生さんでも味わってみたい。

主様は「壮絶に戦う羽生」より「凛と美しく滑る羽生」と言う。
私も絵画を鑑賞するように美しい羽生さんを眺めていたいとは思う。

だけど、彼の美しさは「壮絶な戦い」の戦利品。切り離せない。
人は愛を貪って綺麗になるものでしょう?
彼が愛しているのはスケートと、戦いそのものだから。

いつか成熟した彼が、戦士の魂から解き放たれ別の扉を開くまでは、
血生臭く痛々しい時間が彼を更に妖艶んにしてくれると信じて
私は共に傷つきながら付き合っていく。

それに、もしかしたら、
内村さん以上の奇跡に出合えるかもしれない。
連覇の数や、記録など、そんなもの吹き飛んでしまう伝説が、
たった一つの演技で生まれる。

それがフィギュアだから。

COMMENT:
AUTHOR: 伊佐子
DATE: 08/12/2016 09:43:12
いやあ、あの体操の壮絶な戦いを見て、びびってしまったんです。
出来ることなら、羽生くんをガラスの箱にでも入れて、
飾っておきたい。なんて。
でも試合が始まれば、絶対勝ってくれ、
絶対トップになってくれと思うだろうって決まってるんですけどね。
闘志むき出しで凶暴になってる羽生を
はらはらしながら眺めてるっていう。

競技の世界ってほんとにすごいもんです。
そんな中に身を置く選手をほんと、
凡人はただただ崇めるだけです。




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