伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

赤瀬川原平氏亡くなる

2014年10月27日 | 本・書評
赤瀬川原平氏が亡くなられた。

私は彼の考え方というか、
思考というかが合っていたらしく、何冊も著書を持っている。
だから急な訃報に驚いていて、そして残念に思う。
享年は77歳、私の父と同じだ。
まだそんなに早くに逝く歳ではない。

赤瀬川氏の思考は、ことごとくヒットした。
最初はトマソンだ。



私はずいぶん影響を受けて、街歩きの時、
きょろきょろしながら珍物件を探して歩いた。
「原爆タイプ」や「無用門」「純粋壁」など、
歩いていたらぶつかることがあって、
そんなときはとてもうれしかった。

また彼は「老人力」にも目覚めた。



いつも目からうろこの思考力を提供し、
そしてヒットさせた。
「新解さんの謎」も面白かった。




新明解という辞書の項目の面白さを書き出してこれもヒットさせた。
目からうろこの面目躍如という感じだった。

「日本美術観光団」で、古い日本美術に目覚めたのも、
アバンギャルドから始まった赤瀬川氏がそれなりに年を取り、
改めて日本美術に傾倒してゆくのは、
私も同じように日本美術に興味を持ち始めた処だったので
理解できることだった。
その過程での「京都 オトナの修学旅行」は楽しかった。




だんだん年を取って来ると、
古いものに目覚めてくるものなのだろう。
赤瀬川氏の古典的な日本美術への回帰は、
納得のいくものだったし、
彼ならではの視点も相変わらずだった。

晩年はいろいろと病気を患って大変だったようだが、
全然知らなかった。
まだまだ亡くなるには若すぎる年だったので、残念でならない。
ご冥福をお祈りいたします。




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高橋大輔の引退

2014年10月15日 | フィギュアあれこれ
高橋大輔が引退を表明した。

私が最初に彼を知ったのは
トリノ・オリンピックの代表選考でだった。
それまで、男子選手といえば私はプルシェンコ選手とか、
海外の選手しか知らなかったし、海外選手が好きだったのだ。
でも、高橋選手のエキシ、ロクサーヌを見て彼に魅了された。
トリノのショートはロクサーヌのボーカルなしバージョンだ。
その時のオリンピックのショート演技は
今でも古い方のDVDレコーダーのハードディスクに残してある。
エキシのロクサーヌは艶っぽく、情熱的で見事だった。
こんな選手が日本にいるんだと、目を見開かされた。
それから高橋選手の演技が毎回楽しみになった。

「オペラ座の怪人」は忘れられない。
後半五回の怒涛のジャンプ、そしてステップ。
ステップの上手な高橋の見事な見せ場だった。
彼の最盛期だったのではないだろうか。
この演技もハードディスクに残してある。

しかしバンクーバーの一年前に起きた大怪我。
私たちは、オリンピックシーズンではないことにほっとした。
一年かけて直せばいい、そう思った。
そして、バンクーバーで素晴らしいカメレンゴの「道」で
とうとう日本男子初のオリンピックメダルに到達した。
その年の世界選手権でも日本男子初の金メダルに輝き、
彼は日本男子の頂点に立った。
それにふさわしい、素晴らしい選手だった。

羽生結弦選手がオリンピックで金メダルを取り、
高橋のオリンピック銅メダルは
少し輝きが鈍ったような感じがあるけれど、
そんなことは全然ない。
高橋は日本男子選手の活躍の牽引役となり、
彼がいたからこそ日本のフィギュアスケートの興隆があったのだと思う。

あの華麗なスケーティングとステップ、
テレビで見るだけだったけれど、いつも楽しみだった。
引退は残念なことだけれど、いつかは来ることだった。
今はありがとうと言いたい。

テレビではNHKのニュースまでが引退発表をトップ扱いしていた。
朝のワイドショーもすべてが特集を組んでいた。
それほど、その存在は大きかったのだろう。
私が思うよりも大きかったのだ。
長い間ありがとう。お疲れ様でした。
これからもショーで、その素晴らしい滑りを見せ続けてほしい。




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国立博物館の鳥獣戯画

2014年10月11日 | 展覧会・絵
京都国立博物館へ行って来た。
「鳥獣人物戯画」全巻が展示される特別展があるのだ。
新館である平成知新館が新しく改築されて
いろいろ展示されているのも見たい。

というわけで、例によって正面橋を渡って歩いて行く。
七条川端の角にある本屋では
様々な展覧会の割引券を売っているので、それをあてにする。
しかし本屋に入ってみたら博物館の券は売り切れたという。
まだ展覧会が始まって少ししか経ってないのに何てことだ。
あらかじめ売ってなかったに決まってる。
朝日新聞のケチめ。

しょうがないから定価で入ることにする。
新館がただで見られるのだからと無理やり納得させる。
割引で見られないことは、
私にとっては非常に納得しがたいことなのである。


館に入ってみたら、鳥獣戯画が一時間待ちとか出ている。
入場するのにも20分待ちとある。愕然とする。
そんなにすごいのか?

本館は早速あきらめて、新館の方から見ることにする。
新館も人がいっぱいだ。
「国宝ズラリ、重文ズラリ」という宣伝文句のとおり、
国宝がいっぱい展示されていた。
前は2階建てだったが3階建てになり、
瀟洒な建物になっている。


一階は仏像などがあり、
大日や不動明王などのでかいのが置いてあり、
またトータルリコールもびっくりの宝誌和尚とも再会した。

絵巻も置いてあり、一遍聖絵や法然上人絵巻など、
2階は絵画のコーナーで、伝源頼朝像、雪舟の天橋立、
票鮎図など文字通り国宝がズラリ。

だけどもう何度も見たことがあるのよね。全部。
通い詰めていたからね。博物館には。
でも蔵出しという感じだ。

京都の人が喜びそうな祇園祭礼図屏風(案の定人だかりが出来ていた)や、
狩野永徳の若書きの洛外名所図会などがあったのが嬉しい。
風神雷神はなかった。
3階は考古資料などのコーナーで、
ここもここで国宝があり、繊細な経箱や、
小野毛人墓誌など重要なものが展示されていた。
でもそれも見たことがあるのよね…。

で、本館の方に行ってみた。
列は多少減っていたが、50分待ちとか。どんだけ。


本館に入ると、
初めの方は高山寺ゆかりの明恵上人関連の展示があって、
人は多くはない。
その中で明恵上人の肖像画が(これも国宝)
展示されているのがゆっくり見られて良かった。
でもこれも見たことがあるのよね。。

しばらくしたら人だかりがあって、
そこから列がずらりと連なっていて動かない。
その向こうに鳥獣戯画があるらしい。
辛抱強く待ちに待った。


で、結局ウサギと蛙が相撲をしている巻は展示されていない。
それは後期の展示になるのだ。
展示は前期と後期に分かれ、
甲乙丙丁全部見るには2回行かないとダメということなのだ。
どんだけ商売してるねん。

とイカリがむらむらとこみ上げたが、
列に並びすぎてくたびれ、怒りもしぼみ気味。
鳥獣戯画のほかの部分もそれなりに面白いので、
良しとしなければならない。
ウサギさんの目が大きくてかわいいのだ。


で、外に出てみると雨。
どこまでついてないのだろう。
案内のお兄ちゃんは優しく、
傘を貸してくれて西門から出る私について来てくれた。
よしとしよう。

後期にはもう行かないと思う。
くたびれ果てたからね。
それに相撲の場面は一度見ているし。
ともあれ、博物館が再開されて、良かった。
楽しみが増えた。




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