伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

殿、羽生本でござる

2016年04月29日 | 羽生結弦
羽生結弦が出演して話題の映画、
「殿、利息でござる」

https://www.youtube.com/watch?v=RWPFIknvopw
(削除されてる…)

これは?
http://www.dailymotion.com/video/x47m2jl_160429


もうすぐ公開される。
全治2か月とかいう、
怪我人羽生のことを考えているとネガティブになってしまうので、
この映画の凛々しい殿様姿は癒しになるなあ。

映画は映画館でもう何年も見ていない、
最後に見たのはいつだろう、
くらいなおばさんだけどこの映画、見たいな。
ライトファンでも一応羽生ファンだもの。
見に行く時間があるかしら。

殿様役にキャスティングしてくれた人に感謝だー。
現役のフィギュアスケート選手が映画に出るなんて、
一昔前では全然考えられなかった。
フィギュアも、すごいメジャーなスポーツになったんだ、
と感慨深い。


それは真央が出て来てから、日本で騒がれるようになって、
高橋・真央時代にいっきに認知されるようになった。
でも、高橋の時でさえ、男子の放送は深夜だったんだ…。
それが男子フィギュアがゴールデンに放送されるようになったのは、
これはもう、羽生がソチで金メダルを取った、
そのご威光のせいだろう。

金メダル、というだけで羽生はイチローとか、
五郎丸選手とか、錦織圭とか…
そんなメジャースポーツの有名人と同じくらい有名になった。
男子フィギュアって言ったら、
なよなよしてるとか、気持ち悪いとか、
似合わないのにヒラヒラな衣装着て、とか、
そんなマイナスイメージでしか受け止められていなかった時代を
長ーく経験して来た私としては、深く考えるところがあるよ。
羽生がどうこうでなくて金メダルって、
やっぱりそんなにすごいものなんだ。

で、羽生本もすごい勢いで出版されている。

羽生結弦王者のメソッド [ 野口美惠 ]
価格:1674円(税込、送料無料)





フィギュアの雑誌が、何か狂気の沙汰のように毎月、何冊も出版されている。

それのほとんど90%以上が羽生が表紙になってる。

こんなことは、真央が人気者になった時にさえなかった。
高橋の時には、カッティング・エッジという
フィギュア男子本なんかが発売されたりしていたが、
それもシーズン中だけだったりしたし、
こんなにも毎月出版されるなんてことはなかった。



表紙は羽生だが、
多分中身はいろんな選手のことも書いてあるのだろう。
私は、この手の本は、
たとえ羽生だろうともう買わないと決心しているので、
彼が世界最高を記録した時には記念にどれか買いたいと思ったりもしたけれど、
結局買わずじまいで、新聞のNHK杯の時の記事を残しているだけだ。
それにしても、
こんなにフィギュアの本がガイキチのごとく大量に出版されているのは脅威である。



昔、キャンデロロのファンだった時、
殆どフィギュアのことを載せている雑誌がなくて、
「スポーツアイ」という月刊誌だけが頼りで、
そこでだけロロの記事を見ることが出来た。
それを思うと隔世の感がある。

フィギュアスケートのファンの人というのは、
おばはん…失礼、殆どが女子ばかりで、
雑誌だって買うのは女子がほとんど。
真央にアイドル人気があっても、
女子が見たいのはやはり男子の姿なんだな。
羽生は、やはりとにかく絵になる。


氷の上に立って、最初のポーズを取った瞬間、
それだけでもう引き込まれて、魅了されてしまう。
旧ロミオ、バラード1、SEIMEI、
どれをとってもその立ち姿の美しさにはうっとりしてしまう。

だから彼が表紙に起用され、
それがフィギュア女子に引っ張りだこなのは、
当然のことなのだろう。
彼が表紙になるのはその容姿が際立っているからなのと、
それだけでなく技術も世界でトップだからだろう。
その二つがそろっている。

トップだからということと、その容姿でも、
フィギュアに関心のない女子の注目を集めるようになった。
特に美少年というわけでもないと思うけれど、
とにかく氷に立った時の姿が美しい。
どこをとっても絵になる。
今までこんな選手がいただろうか。
だからこんなにフィギュア本が狂気のように発売され始めた。
羽生写真集が毎月出されているような感じだ。

私は羽生本を一冊だけ買った。
ナンバーだ。
コンビニにお菓子を買いに行ったら売っていたので、
彼が表紙だったので買ったのだ。




でも、買わなければよかったと思った。
どこにも、何度読んでも彼が300点越えをして、
ワールド優勝したと書いてないのだもの・・・



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若冲生誕300年

2016年04月26日 | 展覧会・絵
今年は伊藤若冲の生誕300年で、
早速東京都美術館で若冲の展覧会をやっているらしい。

http://www.tobikan.jp/


動植綵絵30幅全部に、
京都相国寺に残っていた釈迦三尊を加えた動植綵絵の一気掛けに加え、
プライス所蔵のモザイク画、
ミホの持つ象と鯨の図も展示されてるらしい。
うううっ。無茶苦茶悔しい。

http://jakuchu2016.jp/

代表作、ほぼ羅列やね。
百犬図まで出てるんだ。
ま、見た事あるけど(負け惜しみ)。

NHKの若冲特集も、録画でやっと見た。
日曜美術館でもやっていたのを見た。
今年は若冲年になるだろう。


京都でも何かやらないかなー、京都の画家なのに。
京都にもちょっぴりはあるんだ、
京博に点描の石燈籠の図とか。
細見美術館に糸瓜の図とか。
でも、ちょっぴり。

京都の錦市場に生まれて育ち、
そこにずっと住んで京都で絵を描いていたというのに、
若冲の絵はばらけて、あちこちに散らばっている。

それは、死後無名になったのと、
戦後、外国人が日本画を買い漁った時に散逸したせいだろう。
特に相国寺が明治の廃仏毀釈のあおりを食って、
若冲から寄進された動植綵絵30幅を宮内庁に渡してしまったのが
どう考えても、京都的に痛い。
今は仕方がなかったことだと私も納得しているんだが
(以前若冲について書いた時は、京都に返せ、戻せと全然納得してなかった)、
それにしても若冲活躍の地、
京都に少ししか作品がないのは、まあ、悲しいなあ。
京都でも何かやってよ。


まあ、動植綵絵もモザイク画もみんな見た事はあるんだし、
あれらはもういいんだけどね。
プライスのモザイク画と、
日本のどこかが所蔵しているもう一つのモザイク画両方を、
この前ミホで同時公開していたのは知っている。

プライスのは見た事があるけれど、
もう一つのは見た事がないので、
比べて見たかったとは思ったのだが、ミホは遠いので断念した。
滋賀県なので近いんだけどね。
私には遠いんだよー。

ミホが持ってる象鯨の屏風もまだ見た事がないのでそれも見たいと思ってる。
いつか見られるんだろうか。
ま、でも銀閣寺(金閣寺だったかな)の葡萄の襖絵は
相国寺美術館が持っているし、あれはいいものだから、
いつでも見られることではちょっとだけ満足する。

http://www.shokoku-ji.jp/j_nyukan.html

ところでNHKでは若冲を謎の画家とか、
孤高の画家とか言って煽っていたが、
でも私が思うに若冲は謎でも孤高の画家でもない。

生家もはっきりしているし、
信仰心が篤くお坊さんの(相国寺の)友達も多かった。
で、寺で秘蔵のナンピン画を見せてもらったりして影響を受けた。
初期には狩野派の絵を大量模写して絵の修行もした。
晩年には弟子もいた 。
別に孤高でも何でもなく、普通の画家じゃないか。


若冲の画風を独特で、
ほかの日本画家には類を見ないなどと言うけれど、
曽我蕭白だっていたし、個性的な画家はいくらでもいたと思う。

若冲の画風は、
当時中国からもたらされたナンピン画の影響を
色濃く受けていることもバラされている。
孤高といっても、
当時の「平安人物志」という京都の文化人のランク誌には
応挙に次いで2位に入っている。
堂々とした、有名画家ではないか。

若冲に安易に孤高だの、
謎のだのの冠を付けて欲しくないというのが私の思いだ。
池大雅らと梅見に出かけたという記録も残っているし、
まあごく普通に活動していたんだと思うんだよ。


若冲が謎になったのは、その死後、
円山応挙の自然派が主流になり、
応挙が日本画の手本として一気に浮上していったために、
蕭白とか、若冲とかの個性派はだんだん忘れ去られていった。
応挙派がそれだけ日本画の大きな流派になってしまったあおりを
食ったからだと思う。
若冲が生きていた間は、
それなりに有名で、謎でも何でもなかったと思うよ。

彼が浮上するのは、200年後、
辻暢雄(字が違うかも…)が評価してからで、
さらに2000年の展覧会で一気にブレイクしてからだ。
それからは若冲はフェルメールのように
ブームになり過剰評価されるようになり、
ありがたがられるようになった。
まあ日本画が応挙だけではない、ということを知らしめ、
日本の絵画に対する概念を修正したという点で、
若冲ブームは意味があったと思う。

それから、評価が分かれるモザイク画に関して、
以前私はふざけた文章を書いた。

http://isabea.web.fc2.com/memora/essay/mosaic.htm


モザイク画は正式には「鳥獣花木図」というらしい。
これについては、これを若冲作ではないと言うと、
プライスが怒って貸さないと言うので、
誰もずばりとしたことは言えないのだ、
といううわさを聞いたこともある。

ネット民の意見をちょっと覗いてみたところ、
やはり皆冷静で、あれは駄目だ、
という意見が多数を占めている。
若冲作、と言いたい思いは理解できるものの、
やはり冷静に検討することが望ましいと思う。



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TCCチームチャレンジカップ

2016年04月25日 | フィギュアスケート2014~
コーセー・チーム・チャレンジカップという
新しい大会がアメリカで開かれた。

日本でやっていた国別対抗と似ているが、
また違う何だかへんてこな大会だ。
北米、ヨーロッパ、アジアの三地域に分かれて一番を決める。
まずショートだけでも優勝が決まるのか。
やっぱり変な大会だ。
ペア、ダンスの選手もいるのにテレビではやはり全然やらなくて、
いなかった扱いになってる。
仕方ないか。

とにかく今シーズンの最後の戦い。
フィギュア人気が低下しているアメリカでこういう大会を開いて、
再びアメリカでも人気が再燃してくれればいいけれども。
ヨーロッパからはメドベもラジオノワも、
コリヤダも出ていたし、
アジアからはテン、ボーヤンも出ていたし、
そこそこトップ選手が出ている。

テレビで見ていて、
まず男子で一番良かったのはジェイソン・ブラウン君だ。
彼は今期確か怪我とかで試合に出て来ていなかったが、
治ったのだろうか。
4回転はない選手なのに、
相変わらずとても素晴らしい滑りを見せてくれて、うっとりした。
動作の何もかもが美しい。
スパイラルを多用して、
スピンも女子のようなレイバックをしたりして、
こういう選手がやっぱり一人はいてもいいというか、
いて欲しいと感じる演技だった。

でも何といっても、
宇野選手が世界で初めて4回転フリップを決めたことで、
話題の大会になった。
彼も4大陸、ワールドと台乗り出来ず、
随分悔しい思いをしたのだろう。
その悔しい思いを涙を流すだけでなく、
ちゃんと糧にして、次のステップに見事に生かした。
最後の最後でその思いを結実させた。
それはすごいことだと思うのだが、
私はやっぱり宇野は駄目、どうしても無理。
多分それは、羽生のことがあるからだと思う。
自分でも分かってるの。妬みだ。
だって、ちびだからどんなにアクセルを飛んでも、
4回転を飛んでもちんまり見えてしまうし、
フリップだって、ランディングも不格好だった。
それでも認定されたんだけれど、
どう見たって不格好なものは不格好だ。
やっぱり宇野より、雄大なボーヤンのルッツの方が好きだ。
ボーヤンのルッツを見るたびに、
良いもの見せてくれた、ありがとう、
とお礼を言いたくなる。
ボーヤンの不思議タンゴもこれが見納めなんだね。


女子では、宮原選手が相変わらず安定演技で、
シーズン最後まで崩れることなく、
こんな半ばお遊び大会までちゃんと丁寧に演技する。
ラストダンスのファイヤーダンスもため息も、
彼女らしいパーフェクト。良かった。
メドベデワのパーフェクトもすごいんだけれど。
ラジオノワのジュテームとジャックも見納めかあ。
入れ替わりの激しいロシア勢の中で踏ん張っている彼女は、
結構好きなんだけど。

アメリカ女子は、ゴールドが超絶美人で、
技術もあるから彼女が活躍すれば
アメリカのフィギュア人気も復活するのかな、と思っていたのだけど。
ただ、安定しないなあ、勿体ないなあ。
ワグナーは最終滑走で大声援を受けた時、
まかせなさい、みたいな感じでリンクに行ったのが男前だった。
テーピングしてたけど頑張ってた。
あ、男子リッポンも素敵だった。

今期もいろいろあったなあ、
これで終わりなんだなあ…なんて感慨にふける大会だった。


ヨーロッパチームのキャプテンは、
84年サラエボのアイスダンス金メダリスト、トーヴィル・ディーンの、
あのディーンさん。
まだまだお若くて何より。
アメリカのキャプテンは
アルベールビルで伊藤みどりと金を争って勝ったクリスティ・ヤマグチ。
アジアチームはトリノの荒川か…。
英語もっと上手な人にやって欲しかったかなあ。

この大会を見ながら、私はひたすら羽生さんを心配していた。
彼はもう、一年を通じて戦えない人になってしまったんだと思う。

http://www.amazon.co.jp/dp/4081022143/?tag=a8-affi-5852-22

スポルティーバという本は買ってないのだけれど、
この本のレビューに書いてあった、
ワールドを棄権しようかと思っていたとかの書き込みにショックを受けて・・・。
彼、もうピョンチャンまで持たないんじゃないかな…
このままでは。
どんなに心が燃えていたって、
心技体、その3つが揃っていないと無理なんだ。
体、足がもう多分ボロボロなんだろう。
宇野選手の活躍をまぶしく見ながら、
そんなネガティブなことばかり考えてしまっているババアだった。




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東大谷

2016年04月20日 | 京都
東大谷にお参りに行った時、八坂神社の前を通ったら、
お坊さんが何人か出ていて、
何かと思ったら募金箱を掲げていて、
地震の義援金を募集していたのだった。
浄土宗と書いてあったから、
きっと知恩院のお坊さんたちだったのだろう(知恩院が近くにあるのだ)。
お坊さんの募金なら、
きっとしかるべき確かなところに渡してもらえるだろうと思って、
わずかですがと断って、ちょっとだけお金を入れてみた。
ほんのちょっとだけだ。自慢にもならない。
無力感を感じる。

だけど、テレビのニュースで避難者たちの報道を見るにつけ、
地震が起こったあとの、避難生活の大変さが分かって来て、
見ているだけの身はやはりつらい。
いつどこで何が起こるかわからないし、
明日は我が身、自分の身にも何が起きるか分からない。
そんな不安定さの中で暮らしていることだけは心得ているつもり…。


東大谷の境内ではキリシマツツジが赤く咲いていて、
きれいだった。
お休み処にはお東が発行している本を売っていて、
その中に雑誌「同朋」が売っていた。
今月のインタビューは落語家の円楽さんで、
人とコミュニケーションをしていくさいに、
相手が土足でこちらを踏みにじっても動じない強い心を持つことだと。
それをやさしく受け止めることが大事だと。
そんなことが書いてあって、胸に刻んでおくことにした。
強い心、優しい心。どちらも私にはないものだ。
もっと強くなければならないと。


東大谷からもう一度円山公園を通って八坂神社へ戻ると、
観光客が多い。
いつも多いが、いつにも増して多い。
屋台も出ている。
八坂神社はそんなにメジャーでないと思うのに、
それでもこんな所にも沢山の人出だ。
特にキモノを来た外国人観光客が多い。

いつも思うけど、レンタル着物屋さんがとても増えて、
それを着て京都を観光してもらうのは結構なことだけれど、
外国人と、日本人ではやはり感覚が違うのだろう、
どう見ても着物の趣味がなんか良くない。
レンタル屋さんに、
もう少しちゃんとした着物を置いてもらえないものだろうか、
と考えてしまう。

八坂神社は南門が修復中で、大きいテントで覆いが出来ている。
完了するのが2018年と書いてある。
祇園祭の時、ここから稚児が中に入るはずだが、
今年それが出来るのだろうか。


京都の町はこんな感じだ。
清水寺へ行く人は相変わらず多い。
バス停五条坂で降りて、そこからつらつらと坂を上っていく。
三十三間堂へ行く人もいる。
向かいの国立博物館では禅の特別陳列だけれど、
票鮎図、慧可だんぴ図、皆見た事があるから今回は行かない。
展覧会へ行く気も起こらないんだ。
頑張れよ。がんばれよ、自分。



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野口みずきの引退

2016年04月16日 | スポーツ・体操
野口みずきは、京都にゆかりのある選手だった。
もともと京都(西京極だったらしい)で練習をしていて、
雨天時には三条商店街というアーケードのある所で練習をしていて、
その三条商店街には私は行ったことがないのだが、
そこの商店街の人たちは、
野口選手がそこを走ることをとても誇りに思っており、
野口の応援団も、そこに出来たということだった
(京都新聞の記事で知った)。

彼女がオリンピックでメダルを取った後も
京都の女子駅伝に出場していたようなことを覚えている。
引退会見をニュースで見たが、
その時京都を第二の故郷のように思っている、
というようなことを彼女が言っているのを聞いて、嬉しく思った。


私は、高橋尚子がきらいだった。
またこういうことを書くといろいろ物議を醸すかもしれないが、
私は好き嫌いがはっきりしていて、
特にメディアに出て来る人への好悪感情がとても激しい人間なのだ。
とにかく高橋は最初から好きになれない(今も)人だった。

確かシドニーで金メダルを取ったのだと思う。
その時、仕事場でライブで見ていて、
私が見たのはもう走り終わった後でインタビューの時かなんかだった。
高橋は走り終わったすぐあとだというのにしれっとしていて、
ニコニコしていて上機嫌だった。
日本女子で初めてのマラソンでの金メダル、
感動のゴールをしたならば、涙の一つも流して感動にむせび泣いて、
嗚咽を漏らして、こちらにも感動を与えてくれよ、
という気持ちを持った。
あの場面を見て、私、この人苦手かも…と思った。
なぜQちゃんとか愛称で呼ばれて人気があるのか全く理解できなかった。
容貌が可愛いとは全然思わなかった。
なぜ国民栄誉賞を受賞したのかも納得が出来なかった。


アテネの選考の時、高橋陣営のしたことは姑息だと思った。
だけど今考えると、戦略としてありだし、
正しいことだったと思うし、別に非難すべきことではなかった。
ただ戦略が裏目に出ただけだ。
高橋尚子は結局アテネに選ばれず、出場権を逃した。
それが結局、
トップランナーですら出場できないのかという印象になった。

私は、アテネに選ばれた3人の選手にひたすら頑張って欲しい、
と思った。
高橋を外したことが間違いではなかったということを証明してほしい、
という思いからだった。
その思いは、野口みずき選手が金を取ったことで叶った。
彼女がトップで走り終えた時、靴に口づけをして涙を流した時、
そう、こういう場面が見たいのよと思った。
野口も容貌が可愛いという選手ではなかったが、
メダルを手にした時は確かにキラキラと輝いているように見えたものだ。


野口が北京でオリンピック二連覇を目指すのは自然な流れだろうと思った。
その頃絶好調だったし、記録も作った。
今でも女子マラソンの放送の時、
ラップタイムの度に日本最高記録として
野口みずきの名前がテレビに映し出されると、私は誇らしさでいっぱいになる。
野口に二連覇して、高橋尚子を超えて欲しい、と思っていた。
高橋を抜いて、選手として高橋の上をいって、
高橋を超えた野口として名を残して欲しいと思った。

北京へ向けての練習風景がテレビで放送されたことがあったらしい。
私は見ていなかったのだが、母がそれを見ていて、あれはひどい、あ
んな練習をさせられてすごく可哀想だと母は言っていた。

そのころ、ラドクリフという強い選手がいて、
世界記録保持者で、数々のマラソン大会で優勝していた選手だった。
多分、野口はその選手を越えなければ優勝はないという思いで、
きつい練習に耐えていたのだろう。
おそらく、野口自身も、
オリンピック二連覇を成し遂げて高橋を超えたい、
という思いがあったのだと私は思う。
それが、失敗の原因だった。
その結果として、怪我による五輪棄権ということになってしまった。
皮肉なことに、北京ではラドクリフもメダルが取れなかった。
記録を作ったが、
彼女もオリンピックではメダルを取れなかった選手だった。

その後の野口選手は誰もが知る通り、
怪我がひびいて大した走りの出来ない選手になってしまった。
それでも、京都三条商店街では応援団幕を張り、
野口応援団を作り、野口選手の走る大会に駆けつけて応援を続けたという。
(これも京都新聞の記事で知った)
野口選手が神戸へ拠点を移してからもそれは変わらず、
応援を続け、商店街に大きな応援団幕を張り続けた。
三条商店街の人たちにとっては、
野口選手はいつもいつでも誇りであり、
彼らの変わらないヒロインであったのだろう。

野口が引退会見で、
京都の人たちへの感謝を述べて涙ぐんでいたのを見て、
喜ぶと同時に、彼女の人間臭さに打たれた。
それが高橋にはないものだった。
こうして晴れ晴れと会見をする場も設けてもらえて、
それなりに立派な選手人生だったのではないか。
高橋を超えることは出来なかったかもしれないけれど、
我々京都の人間にとっては忘れられない存在だ。

これからもちょこちょこと出て来るかもしれないですが
といたずらっぽく言っていたので、
メディアへの露出も或いはあるのかもしれない。
だとしたら少し楽しみだ。




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