伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

京都の若冲

2016年05月30日 | 展覧会・絵
東京都美の若冲展は、
死者を出すこともなく無事44万人ほどを集めて終了したようだ。

京都でも細見美術館がちょっとした若冲展をやるということだ。

http://www.emuseum.or.jp/press/img/16_03jakuchu_press2.pdf

でもやはり糸瓜図がメインで犬とほうき、伏見人形、ねずみ…
所蔵品だけの展示みたいで、皆見たことがある…。
やっぱり心躍りしないなあ…見たことあるもんなあ。

京都国立博物館でもちょっとやるという話を聞いたが

http://www.kyohaku.go.jp/jp/img/kankou/schedule2016_0307.pdf

こちらも多分所蔵品中心だろうなあ。
石灯籠、野菜の涅槃図、などなど
これらもみんな見たことあるし…。
どっかから借りて来るとかいうことはないんだろうなあ。

せっかく、若冲300年の記念に何か、
と思っていたんだが。
まだ見ていないのは象鯨、静岡のモザイク、
白象のモザイク、そんなところかなあ。
見たかったがなあ。
まあモザイクは真贋の問題があるので、
白象だけが印があるらしいので、
それ以外はうーん、大人の事情もあり、むにゃむにゃするけど。


それと菜虫譜(?字が分からない)、見たことはあるんだが、
あれはきれいでね、色遣いがシックでしゃれてて。
あれがもう一度見たいな、なんて思っていた。

それと乗興舟…だったかな。版画の。
白黒のコントラストがとても印象的で、これもしゃれてた。
前見た時は、版木も出品されていて、良かった。

若冲の版画はとてもいいもんだ。やっぱりしゃれてる。
名前を忘れたけど。

で、のちの抱一がこれを色刷りで再現したのがあるが、
若冲が虫食いや、枯れた花などを描いていたのを、
全部きれいにして再構築していたのが面白かった。
これは画集で見ただけだけど。
両者の美意識の違いが良く分かる。
抱一にとったら、
やっぱり虫食いなどはよけいなものなんだね。
全部きれいにしてしまう。
そういうこぎれいなところが抱一の良さだと思ってる。

そういや、京都市美術館でも何か若冲をやるといううわさを聞いたが、

http://www2.city.kyoto.lg.jp/bunshi/kmma/

今のところ何のインフォメーションもない。
せっかく若冲、京都の人なのに、
京都であまり盛り上がらないのが悲しいなあ…。
未練たらたらだ。。



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梅原猛「京都発見」

2016年05月29日 | 本・書評
梅原猛の名が出たので、
彼の著書について書きたくなった。

かの人は(出身地は忘れた)大学に入る時、
東大か京大か迷って京大を選び、
それ以降、ずっと何十年も京都に住み着いている。
西田幾多郎とか、和辻などの哲学者に惹かれたのだろう。
住んでいる所は左京区(若王子)ということで、
やはり京大出身の人らしい良いところに住んでいると思う。

長い間京都について書いたことはなかったが、
その彼がついに書いたのが「京都発見」。

【新品】【本】京都発見 1 梅原猛/著
価格:3024円(税込、送料無料)




これは大作で、全10巻くらいあって、ハードカバーで、
書店で見るとずらりと並んだ姿が壮観で、
威圧感があった(今も並んでいるかは知らない)。
もともとは新聞連載だったらしく、
京都の様々な伝説地を巡るような企画だったかもしれない。

だいぶ昔、私の住んでいる所の近くのお寺か神社に、
梅原猛が調査のためにやって来るらしい、と聞いたことがあった。
実際やって来て、いろいろ調査して帰って行ったらしい。
それがこの本のためだったようだ。

私が読んだのは10巻くらいあるうちの1巻か2巻くらいなので
(ハードカバーだし値段高いし、そんな買えないし)、
まああまり大した感想は言えた義理ではないのだが、
とにかくよくこれだけ調査したものだと感心する。
町のものすごく小さな、目立たない、
見過ごしてしまうようなお寺に、
かつて都にいた天皇や法王の気配をしっかりと見逃さず、
食いついて、その彼らのかつての姿に思いをはせる。


本の最初に、何十年と京都に住み、
その恩恵を受けていながら(京都から奈良は近いからね)、
これまで京都について何も書かずに来た、
これまで世話になった京都について、
恩返しのつもりで書いてみたい
というようなことが書かれてある。


梅原氏は他府県から来て京都に住み着いた人であるから、
何十年と住んでいても
このように素直な京都に対するリスペクトが出来るのだろう。
住んでいる場所にもよると思う。

ガチガチの京都人なら、
完全に「京都中華思想」に染まっているから、こういう本は書けない。

タイトルこそ「京都発見」となっているが、
むしろ日本の歴史発見、歴史探求の本である。
京都に対して非常にフラットで、
京都だからといった偏った見方がされていない。

あくまで日本の歴史の上に紡ぎ出されて来た、
歴史の断片を、それぞれの寺や訪問地から探ってゆく。
さすが京都はすごいですね、というような態度とは無縁だ。
あるいはだから京都は駄目だ、ということもない。
それが心地よい。
つまり、「京都という過剰な自意識」とは何の関係もなく
成立している本ということだ。

京都発見(3) [ 梅原猛 ]
価格:2700円(税込、送料無料)




この連作が、梅原猛の著作の上でどのような位置を占めているのか、
それは分からないのだが、さすがに探究者だけあって、
奥の奥まで入って極めようとする、あくなき探求心に心を衝かれた。

「隠された十字架」に対する感想はこちら
http://isabea.web.fc2.com/bookb/horyuji.htm

「水底の歌」については下の項に書いた
https://blog.goo.ne.jp/isabeau/e/bb7480be2130e03fa2dc26ef9b76dca3



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井上あさひ

2016年05月28日 | テレビ
一年以上前になると思うけれど、
NHKの看板番組ニュースウォッチ9で大越さんとともに
看板で出ていた井上あさひアナウンサーが、
大越さんの更迭?でともにやめさせられ(?)、
京都局に左遷された。
全国区の看板番組で顔を知られていただけに、
地方局に左遷されたのは本人的にも、
ファンにとってもショックだったのではないだろうか。


まあでもこの4月からあさひさんが
「歴史秘話ヒストリア」に出ることになり、
また東京へ目出度く帰れたのかなと思っていたら、
京都のニュース番組に出ている。
まだ京都にいて、行ったり来たりなのかな。

この一年の京都局では、それでもわりと特別扱いで、
まあ「京のキラ星」みたいなトホホな学生の
ライブの司会をさせられたりもしていたが、
でも「京都プレミアムインタビュー」では
京都在住の要人たちのインタビューを任され、
まあ京大の学長の山極さんだとか、京博の佐々木丞平とか、
小澤征爾だとか、かなりの有名人とインタをとっていた。
中でも井上八千代の時には、上等の着物を着せてもらい、
髪も完璧に結い上げ、あさひさんは大変おきれいで、
局もすごい力の入れようだった。
こういう時、京都っていうのは力を発揮するなあ、やっぱり。
と思った。


まあ左遷とかあまり思わないで、機嫌よく観光したり、
のんびり京都生活を楽しんでいってもらいたい。
左遷先としてはそんな悪いところじゃないと思うんで。

まあまだ京都にいるなら、プレミアムインタビューで、
ぜひ梅原猛さんと、西岡義信さん(映画美術監督、字が違っているかも…)に
インタビューしておいてもらいたい。
お二人とももうだいぶお年だし、いつまあその、
何かあるか分からないので、お声を聞いておきたいなあ。




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ヴィスコンティV.Sフェリーニ

2016年05月22日 | ルキノ・ヴィスコンティ
BSで
「ヴィスコンティV.Sフェリーニ」というドキュメンタリーをやっていたのを、
やっと見終わった。

彼らがイタリアで活動を始めた初期のころから、
ライバル心むき出して、仲も悪く、口もきかず、
長い間ずっとそういう敵対関係(?)にあったということを、
今初めて知って、びっくりした。


初期の頃の彼らをリアルタイムでは知らないが、
のちに映画ファンになり、映画の雑誌や、
ヴィスコンティが好きだったので、
その関連の書物など良く買っていたが、
そういうことは一つも触れられていなかった。

私はフェリーニは「映像の魔術師」として
独自の作風で一世風靡していて、名声も得ていて、
余裕の監督だと思っていた。

ヴィスコンティは、むしろ演劇畑の人で、
マリア・カラスのオペラの舞台なども演出していたし、
舞台演出家として有名で、映画の方は片手間仕事なのだろうと思い、
フェリーニと同時期ではあったけれど、
ちゃんと棲み分け出来ているんだろうと思い込んでいた。

今現在まで、
何十年間も彼らが不仲だったということを聞いたことがなかったので、
本当に驚いた。


思えばヴィスコンティもジャン・ルノワールの元で修業し、
映画を学んでいたので、最初から映画監督だったのだろう。
で、イタリアでは、片一方がこういう映画を撮った、
ではもう一人はどういう映画だ、
という具合に競争するように映画を作り続け、
比較されていたらしい。

それが、結果として世界的に評価される映画作品の誕生にもなっていったのだろう。
だからよけい本人同士がライバル心を燃やし、
口もきかなくなっていった。
同じチネチッタのスタジオで撮影していても、
顔も合わさなかったそうだ。


私が映画を見始めたころはフェリーニが「サテリコン」、
ヴィスコンティが「地獄に堕ちた勇者ども」で、
そのころにはもう和解していたらしいが、
ヴィスコンティが前作、カミュ原作の「異邦人」が失敗作で
(私は見ていないけれど、
ヴィスコンティを語る時にあまりこの映画の話が出ないので、
やはり失敗作だったのだろう)、
彼は半ば終わった人扱いだったように思う。
それが「地獄に堕ちた勇者ども」で一気に浮上し、
その後「ベニスに死す」という映画史に残る名作をものし、
それらを含むドイツ3部作によって、
映画界に確固とした地位を築いた。


フェリーニはフェリーニで相変わらず精力的に
「サテリコン」や「ローマ」など独自の圧倒的な映像で健在だった。
ただ、映画界的には
映像の魔術師であるフェリーニの評価は圧倒的で、
世界でも人気があり、好きな映画監督はだれかと聞かれた時に、
フェリーニとベルイマン、と答えれば映画通、
というような暗黙の共通認識があった。
映画業界でも人気があり、彼に憧れたり、
影響を受けたりした新進の映画監督も沢山いた。


私はヴィスコンティ派で、
フェリーニのあまり熱心ではない鑑賞者だったが、
それでも何作か見たことはある。
「カサノバ」「ジンジャーとフレッド」「インテルビスタ」
いずれも駄作というものがなく、映像は圧倒的だった。


ヴィスコンティはあくまで演劇畑出身の傍流、
と考えられていたと思う。
76年、ヴィスコンティの死後、徐々に再評価の機運が高まり、
それ以降、
映像作家としてもヴィスコンティの名は不動のものとなっている。

ドキュメンタリーでは、ヴィスコンティも映画作家として、
作品に向かう時は大変な集中力で精神を傾けて制作していたという。
私が思っていたような感じではなく、
ヴィスコンティもばりばりの映画人で、
むしろオペラの演出などが片手間仕事だったのかもしれない。


ドキュメンタリーには
二人の映画製作に加わった関係者のインタビューも挟まれており、
興味深かった。
クラウディア・カルディナーレが、
この人だれ?というくらい変わり果てていたのは、
なかなか悲しいものがあったが、
エンリコ・メディオーリやジュゼッペ・ロトゥンノなど、
当時の彼らの映画に携わった人がインタビューを受けていたのが、
とても感慨深い。

ここら辺、完全にオタ話になるので、
ついて行けないと思いますが、すみません。

かつてパンフレットや監督本などで名を連ねていた、
憧れのヴィスコンティの共同脚本担当のメディオーリの実物が見られたことに胸熱。
そして同じく、
長くあこがれのフェリーニのカメラマン、ロトゥンノの登場に胸熱。
今でもお元気なんですね。
本当に良かった。
彼のカメラは圧倒的で、その映像の威力、
迫力にいつも感嘆していた。
今現在、こういう映像を作り出してくれる撮影監督はいるのだろうか。


ヴィスコンティとフェリーニは、
20年くらい犬猿の仲を続けたのち、和解したそうだ。
その時の映像も映っていた。
お互いに意地を張って競争して映画を作り続けたが、
それがイタリア映画の世界的な評価に繋がっていったのだろう。




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2ちゃんねる

2016年05月19日 | PC・ネット関連
私は2ちゃんねるを良く活用している。
以前は、2ちゃんに行っているとカミングアウトすると、
まるでとんでもない犯罪を犯したみたいに思われ、
大っぴらに公表してはいけない雰囲気だったが、
今はどうなのだろう。
公に言わなくても、
通っている人は案外沢山いるのではないだろうか。

私は書き込みはしたことはない。
もっぱら人の書き込みを読むだけの、いわゆるロム専。
でもただ一度だけ書き込んだことがある。


そこは旅行板で、京都のスレッドがあり、
そこでは京都に何泊の予定で、
どことどこにこういうルートで行きたいがどうかなどと書き込みがあり、
それに対して、そのルートならこう行く方が効率的だ、とか、
このホテルが良い、とか、
京都旅行に関して結構親切なアドバイスが書き込まれるという、
なかなか使えるスレッドだった。

今はどうなっているか。
そのスレに、ある時、
東本願寺の朝のお参りについて質問してきた人がいた。
私はお東の近くにいるので、朝のお努めのことも知っていたので、
そしてほかに誰も書き込む様子もないので、
知っている私が書き込まねば、と義務感にかられ、
おつとめがある、と書き込んだのだった。

でも、短い文章で、
言いたいことを的確に相手に伝わるように書き込むのはとても難しい。
私の文章も、質問した人にちゃんと伝わらなかったようで、
ちょっとずれた返事が来てしまった。
そこで慌ててもう一度、こういう意味だった、
すみませんという書き込みを入れた。
すると、もう一人別の人が、私の書き込みに対して、
ユーモアを交えて反応してくれ、
それでそのスレは何事もなくスムーズに流れていった。

私はその時、書き込みって難しいなと思い、
もう二度と書き込まないで読むだけにしようと思い、
それと同時に、
私の書き込みにユーモアで反応してくれる人がいる暖かさが何かいいなあ、
と和んだのだった。

私は以前人形が好きだったので良く人形板にも行った。
インテグリティが発売される時は、情報がいち早く入り、
あそこでまだ売っていただのの書き込みが入る。
とても重宝した。
リカちゃんキャッスルで発売されたドールについても、
みんながあの子とこの子にした、
とか今回この子が入っていてラッキー、
なんていう書き込みは楽しかった。

美術板にも良く行く。
美術館はそれぞれサイトを持っていて、
そこへ行けば今どんな展示がしてあるのかは分かるけれど、
いちいちそれぞれの美術館のサイトへ行かなくても、
美術板へ行けば、
一括してどの美術館がどんな展示をしているかが分かる。
それに地方や東京の美術館で今何をやっているかも分かる。
展示内容から、待ち時間や人の多さ、近くのカフェ情報まで書いてある。
見どころはこの絵だけだったとか、空いていたけど見ごたえありとか、
この絵を見るだけで行く価値あり、
というようなリアルタイムの情報が入って来る。

みんな美術にむちゃくちゃ詳しい人で、
永徳やるならこれを展示しなければクソ、とか、
黒田清輝は下手だ、という意見で満場一致していたり、
ためになる。

現在は若冲で阿鼻叫喚の最中で、
120分待ちとか200分待ちとかの情報にみんな戦々恐々としている。
なぜ休日にジジババが来るのか、平日に来い、
としばらくジジババ論争が続き、
やがて最も理想的なのは雷雨の平日の閉館間際に行くことだという結論が出ていた。
今はどうなっているか。

上手に活用すれば、とても有用なのが2ちゃんねるだと思っている。
でも、心ない書き込みももちろん多い。
匿名だから、平気で人を傷つけるような言葉も行き交っている。
それが2ちゃんねるのイメージとして定着し、
おおっぴらに人に言いたくない場所ということになってしまってる。
そうした書き込みが氾濫しているのは、確かにとても残念だ。

特にフィギュア板はひどいと思う。
特定の選手に対するアンチのスレは、
タイトルからしてうんざりするようなもので溢れている。
そういうのは無視してスルーするのがいいのだが、
タイトルを読むだけで悲しい気持ちになる。
フィギュアスケートが好きなのに、
そういう人の中に柄の悪い人がいるのは、悲しい。
良識のある人が殆んどなのだけれどね。
ほんの一握りの人が板を荒らしている。
でも、現実生活では私の周りに
フィギュアの話題で盛り上がってくれる人はいないので、
やっぱりちょっと覗いてしまう。
同じ趣味の人の話が興味深い。
だからやっぱり行ってしまうんだ。




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