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「私の心に残った語録」Ⅲ

2006年07月27日 | 今様隠居道

私はヨーロッパのライセンスブランドを担当していた関係で、フランスやイタリアに同行して出張することが多かった。
数回目の海外出張の夕食の時に、少しお酒を召し上がっていたからか、冗談とも本気とも取れる話がありました。(お酒は強くなく、普段はほとんど飲まれませんが)
どちらにしても、生き方を表した言葉でした。

「君は出張の時に枕が替わっても夜眠れるか?」との質問だったので心配をおかけしないためにも「良く眠れます」とお答えしました。

しばらくして、にこやかに笑いながら、
「君は一生損をするな!君は一生の間で意識のない時間が長い」、「私はその点で君より得をしている」、
「枕が替わるとほとんど眠れない。眠れない時間に私はズット考え事をしている。私は意識の有る時間が君より長い。君は眠って意識のない時間が長く、一生損しているが、私は得をしている」

冗談でおっしゃっているのですが、若かった私はどう応えたらいいか、苦笑するのみで、強烈に印象に残っています。

意識のある時間は常に頭を働かして、仕事の事を考えておくようにと、暗に諭しておられたと思っています。

眠れぬホテルの部屋で便箋にギッシリ書き込んだメモがイトキン㈱の大胆な経営の中身だったと思います。

気のせいか、海外からの帰国後直ぐに大きな改革や政策転換があったように記憶しています。
多分眠れぬ海外出張時にいろんなことに頭を働かせておられたのだと思います。

その後、私は相変わらず睡眠は充分とって、意識のある時だけは、常に考える習慣が身についたと思っています。