考え・好み・性質などが人によってそれぞれ違うことを「十人十色」と言いますが、これって本当にそうですよね。
ありとあらゆることについて、人は、1人1人異なっています。
その中でまず、私が注目したいのは、学習のスピードとプロセスについてです。
これについても、人は、その人それぞれに、最も効率のいい学習のスピード、プロセスなどを個別に持っているに違いないと思います。
スピードの点については、早ければいいというわけでもなくて、ゆっくりしたスピードで学習する人の方が理解が深かったり、じっくりと粘ったりする力が強かったりということがあります。
私は、その人のスピードを大切にするのが一番良いのではないかと思っています。人生についても、10代で恐ろしく成熟してしまう人もいれば、70くらいになってやっと成熟する人がいて、そのどちらがいいというわけでもなくて、その人なりのスピードでいいんだと思うわけです。ま、あまりに遅いと本人あるいは周りの人が大変でしょうけど・・・
プロセスについても、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感のどれを用いて学習するのが最も効率がいいかという違いがあります。視覚が弱くて、聴覚が強い人がいくら教科書を読んでもなかなか頭に入ってきません。オーディオ教材にするべきでしょう。ま、味覚を使った学習というのは、料理でもなければ考えにくいとは思われますが。
こういう文脈から、例えば、「英単語は、一つ一つ書いて覚えなければ身に付かない」とか、「英語は、辞書を地道に引くことしか上達の道はない」といった、特定の勉強方法が金科玉条ごとき、絶対的で唯一の学習法であるかのごとき言質は謹んで欲しいと思います。そういう人は、それが一定の人たちにとっては最悪の効率で、ストレスフルであるリスクについて全く考慮してないということができます。こういう決め付けでどれだけの人が迷惑してきたことか・・・
次に、問題解決についても、同じようなことが言えると思われます。
解決の最適スピードは人それぞれです。数学の世界では、すぐに何でもできる人より、ゆっくりと考えられる人の方が大成すると言われることがあるそうです。
また、プロセスについても、常に一見して最短に見えるルートを取る人と、一見すると遠回りな方法を取るが、最終的に全てを解決してしまう三年寝太郎※みたいなプロセスを取る人との違いなど、人によっていろいろな最適プロセスがあると思います。
これについても、どのスピード、プロセスがベストということではなくて、自分に最も合った問題解決のスピード、プロセスを見つけ出して、それを徹底的に追求していくのが良いのではないかと思っています。
※三年寝太郎については、http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/7211/Japanese/netaro.htmlを参照くださるか、ネットで検索すれば沢山出てきます。
三年寝太郎ような「かっこいい」ことはできないかもしれないけれど(笑)、いつか私も人の役に立てるような人間になりたいです。
そして、それまでの道のりを楽しく歩いていきたいです。
人間それくらいの逞しさが必要だと思います。
それくらいの逞しさがないと、これからの、予測困難で変動の大きい未来社会を生き抜いていけないですよねえ。