つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

緒形拳さんの思い出

2008年10月08日 | 芸能
                 緒形拳さんのひとり芝居「白野」

名優・緒形拳さんが肝臓癌のため急逝しました。71歳。

竹早高校の先輩である緒形拳さんが新国劇に入団して以来、新国劇を観劇してきました。
また、緒形拳さんの活躍に関心を持っておりました。
NHK大河ドラマ「太閤記」で主役に抜擢されてから飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍をして人気を得ていました。
新国劇を退団後、フリーの俳優として映画やテレビで活動をしていました。
日本を代表する名優であったといえます。
2000年には紫綬褒章を受章しています。

緒形拳先輩との思い出はたくさんあります。
竹早高校の100周年記念式典(文京シビックホール)にも登場してくれました。
新国劇の島田正吾先生の95歳の誕生日パーティー(銀座東武ホテル)では、師匠の前で緊張していた緒形拳先輩を姿を垣間見ました。
その時に「霧の音」の舞台の話を17分にわたり話をしていました。
昨年国立劇場で上演された劇団若獅子の「国定忠治」の山形屋藤造役で、忠治役の笠原章さんとがっぷり四つに組んでの芝居でありました。
二人とも辰巳柳太郎先生を師と仰ぐ新国劇出身の両雄であります。
その日の打ち上げ会では、若手の役者に演技のアドバイスをしておりました。
その会場で「緒形拳先輩、竹早高校同窓会の会長になって下さい」とお願いしたところ、
「スケジュールが2年先まで決まっているので、現役を引退したら同窓会のことは考えてみよう」と、笑って返事をしてくれました。
それもまた夢となってしまいました。
最後の舞台を観劇したのは、昨年早稲田大学125周年記念公演として大隈講堂で演じたひとり芝居「白野」であった。
今夏届いたNHKドラマ「帽子」の案内が最後のはがきとなった。

横浜市鶴見区の緒形拳さんの自宅近くに住んでいる友人の石井徹さんからメールがありました。
自宅の周りには報道陣やカメラマンが集まり始めている。との報告でした。

日本を代表する名優がまたひとり天国へ旅立って行きました。
冥福をお祈りいたします。

(10月8日記)
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