いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

検察審査会11人の民意とは、こりゃ何じゃ?

2010-04-29 19:12:40 | 日記

 事件について裁判所へ起訴する権限は、原則として検察官が独占している。
 検察官の不起訴判断を不服とする者の求めに応じ、判断の妥当性を審査するのが、検察審査会の役割である。検察官の恣意的な判断によって、被疑者が免罪され、犯罪被害者が泣き寝入りする事態を防ぐという役割を有する。
 検察審査員は司法に一般国民の常識を反映させるという目的により、各検察審査会管轄地域の選挙権を有する国民の中から、くじで無作為に選ばれるという。

 検察審査会の目的は、① 検察官の恣意的な判断によって犯罪や事故事件の被害者が泣き寝入りすることを防ぐという趣旨から成立したものである。
 今回問題となっている小沢氏の件は、具体的に特定できる犯罪被害者がいるわけではありません。また今回の小沢問題は検察官の恣意的な判断によって不起訴になったわけではない、むしろ検察は何とか起訴に持ち込みたかったが、起訴に持ち込めなかったものである。検察審査会の趣旨をはき違えた乱用と言わざるを得ない。

② もう一つの目的は、司法に一般国民の常識(民意)を反映させることであるという。
そもそも国会議員には、何万~何十万人の選挙民の審判(民意)を受けて当選した人たちであり、だからこそ「国会の会期中は逮捕されない」という「不逮捕特権」も与えられている。これは国民から選出された議員が、官憲の不当逮捕により、国会での発言権を奪われることを防ぐ為のものである戦前の官憲(特高警察)のような「国家の暴力」の排除を企図したものである。それだけ議会制民主主義における国会議員に重い責任をもたせているものである。

 今回の小沢氏のケースは、官憲(検察)が徹底捜査の結果不起訴と決めたものを、僅か11人の一般人の議決でわざわざ再び官憲の手に戻せというものです、時代錯誤もいいいところと言わざるを得ない。11人の民意と何万何十万の民意とどちらが重いのか明らかである。

 おわかりのように、今回のような小沢氏のケースは、検察審査会の本来の趣旨に反した乱用である。検察審査会の乱用は議会制民主主義を破壊するものである。このような政治家問題に検察審査会はなじまない。何らかの規制が必要である。

 自民・石破氏は、今回の検察審査会の決議を受けて、小沢氏の幹事長続投を「国民感覚の否定だ」 と自ら天に唾する幼稚な発言をしている。


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