いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

「増税しないとギリシャ化する」と脅迫する「居直り強盗」センゴクや似非エコノミストたち

2012-06-10 20:05:58 | 日記

 日本の借金はどうなっているのか
 「不退転の決意で」とか「命懸けで」とか「誰も避けて通れない」と言って「消費税増税」にのめりこむトンマ首相、「今、増税しないと日本がギリシャのようになる」と国民を脅す(セン)ダニ氏らの脅迫に屈しないために、日本の財政事情がギリシャと根本的に異なることをわかりやすく説明します。

 先ず、財務省公表の平成24年度予算をみると、

 予算総額は90兆3339億円でこのうち49%に当る44兆2440億円が公債金=借金で賄われています。
 この44兆2440億円のうち、約半分22兆2998億円が予算財源に充当され、残りの21兆9442億円が債務償還費(元金返済分12兆896億円と利払費9兆8546億円)です。確かに予算の半分を公債金で賄うとは、尋常ではありません。ですがこんなことに誰がしたのかと言えば政治が悪いからではないですか。

 90兆3339億円から21兆9442億円を差し引いた68兆3897億円が予算の真水部分である基礎的財政に当ります。この予算規模は今から20年前の水準と同じです、当時は消費税3%でした。このことから言えることは、景気を回復させて、雇用状態を改善(非正規雇用などを減らし)する、そしてサラリーマンの収入が増えれば所得税や法人税収が増えることになり、消費税は現行の5%で充分ということになります。日本がギリシャ化するなどというのは言いがかりに過ぎません、何よりも景気をよくすることです。

 ちなみに、これまで度々指摘していることですが、ここ15年あまりのあいだに、国民の世帯あたりの年収入は115万円も減少しています。これは日本全体でみれば50兆円以上に相当します。消費税に換算すれば25%に当る所得が減少している、その上に消費税増税するのは酷い話です。中小企業では、増税分をどこに転嫁できますか?従業員の賃金を更に低下させるのですか、バカ言うんじゃいない。

 次に消費税を増やさなければ国家財政が破綻するという論は正しくないことをあきらかにします。
 ギリシャと日本の財政との違い、
「日本国債は、その95%を日本人が保有している」ということがギリシャと異なる重要なポイントの一つです。これは以前にも記述しましたが、家計を共にする家族で父ちゃんがお母ちゃんから借金をするようなものです。借金の返済期限(償還期限)が来れば、元金と金利分を返済いたします、これは上記予算のなかで言えば、12兆896億円+9兆8546億円=21兆9442億円にあたります。

 この家庭の家計簿でみれば、元金が返済された外に金利分の9兆8546億円が増えたことになります。井戸から毎年バケツ10杯分の水を汲みあげて、時期が来ればバケツ10杯プラス1杯(金利分)を同じ井戸に戻していることと同じです。これを毎年繰り返しているだけです。この家庭では、家計が金利分だけ増えていきます。これで、どこに問題があるのでしょうか。

 この家庭が破綻するどころか、金利分が増えていくことになります。事実、1990年代初めの日本人の金融資産は1100兆円程度でしたが、現在は1400兆円以上(庶民は貧しくなっていますが金持ちは益々金持ち)になっています。

 但し、この家庭のオトウチャンが家計を共にするオカアチャンからではなく、家庭外の金融機関(例えばサラ金)からカネを借りて、返済期限になったら、又別の金融機関からおカネを借りて返す場合は、ご存知の通り忽ちサラ金地獄に陥ります。これがギリシャの場合です。

 国の借金の始まりは1965年からです。以来借金は増え続けています。筆者はこれまで、国は借金を返済する手段をもっていない、国は営利事業をやっているわけではないので、国の借金は右肩上がりに借金は増えて行くと述べて来ました。事実その通り借金は増え続けて今年3月末の時点で、国債、借入金及び政府短期証券の合計は960兆円なっています。

 但し、政府は返済期限(償還期限)が満期になったものは借金残額から消却されるはずですが、それがその通りになっていない。それが問題です、財務省はごまかしている、それについて次回または次の次に述べる予定です。