猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

米海兵隊司令部グアムへ―再編協議続報

2005-10-09 17:34:30 | 日米同盟
 今、私が大変注目している在日米軍再編協議の続報をご紹介するので、どうか引用記事を熟読していただきたい。
 米国側が在沖海兵隊を数千人規模で削減することで合意したのは、目を見張るような譲歩である。沖縄の海兵隊は何が当面の最重要課題かといって、それは台湾有事である。米国は、中国による台湾侵攻は、本格的な上陸作戦ではなくて特殊部隊の台湾上陸による「傀儡政権」樹立という形をとるのではないかと想定しているようである。これを防ぐには、何としても沖縄から海兵隊を迅速に投入する必要がある。これが米国が沖縄の海兵隊にこだわる理由である。日本側も、米国の譲歩に対して、普天間移設問題で誠意を示さねば信義にもとる。さらに「台湾が取られれば次は沖縄である」ということを日本は、何よりも沖縄は肝に銘じる必要がある。
 嘉手納基地の訓練機能の本土移転は、空軍の話である。これは、自衛隊と米軍のより密接な連携に寄与するという意味がある。もちろん、沖縄の負担軽減につながる。沖縄には沖縄にしかできない機能を担ってもらい、本土にできることは本土が負担を分担すべきなのは当然である。



[米海兵隊司令部グアムへ…沖縄の負担軽減、全容判明]
 日米両政府が米軍再編協議で大筋一致した在沖縄米軍の地元負担軽減策の全容が8日、判明した。
 キャンプ・コートニーの海兵隊第3遠征軍司令部をグアムに移転し、海兵隊員数千人を削減するほか、嘉手納基地所属のF15戦闘機の訓練の一部は本土の複数の航空自衛隊基地に分散移転する。
 普天間飛行場所属のKC130空中給油機は海上自衛隊鹿屋基地(鹿児島県鹿屋市)に移転する。普天間の有事の際の大型滑走路機能は空自の築城(福岡県椎田町)、新田原(宮崎県新富町)両基地で代替する。
 日米両政府は、月末の発表を目指す在日米軍再編の中間報告に負担軽減策を盛り込む方向で調整している。ただ、普天間の移設先をめぐる日米の対立が決着しない場合、中間報告の時期がずれ込む可能性もある。
 キャンプ・コートニー(沖縄県うるま市)の海兵隊第3遠征軍司令部は、米海兵隊の三つの師団司令部のうち唯一、海外にある。
 グアム移転では、隊舎など施設建設費の日本側の一部負担が検討されている。基地内には事務所や宿舎があり、海兵隊員や関係者は計4000人超という。
 具体的な削減数は3000~5000人程度で調整している。在沖縄海兵隊の定数は約1万8000人とされる。政府筋は「相当な規模の、目に見える負担軽減策となるはずだ」と語る。
 嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)の騒音軽減策では、本土の空自基地で自衛隊との共同訓練を強化し、F15戦闘機の嘉手納基地での離着陸回数を減らす。移転先としては、新田原、築城や千歳基地(北海道千歳市)などが検討されている。
 嘉手納基地の離着陸は年間約7万5千回とされているが、削減できるのは数千回程度との見方もある。
 普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)のKC130空中給油機12機は、1996年の沖縄施設・区域特別行動委員会(SACO)最終報告で、海兵隊岩国基地(山口県岩国市)へ移転することが決まった。しかし、岩国基地には今回の米軍再編で、新たに米軍厚木基地の空母艦載機を移転させる方針のため、別の移転先を探していた。鹿屋基地には、海自のP3C哨戒機部隊が駐留している。
 有事の際に米本土やハワイからの戦略空輸を受け入れるために必要な長い滑走路機能については当初、米側は沖縄県内での代替施設の確保を主張していたが、九州の空自基地を利用することで米側が譲歩した。

 ◆在沖縄米軍 地元負担軽減策の骨子◆
 ▽キャンプ・コートニーの海兵隊第3遠征軍司令部をグアムに移転。隊員数千人を削減
 ▽嘉手納基地のF15戦闘機の訓練の一部を本土の航空自衛隊基地に分散移転
 ▽普天間飛行場の空中給油機12機を海上自衛隊鹿屋基地(鹿児島)に移転
 ▽普天間の有事の大型滑走路機能を空自新田原(宮崎)、築城(福岡)両基地で代替
(読売新聞) - 10月9日3時14分更新



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