猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

稲嶺・沖縄県知事と額賀防衛長官が「在沖米軍再編に係る基本確認書」作成

2006-05-12 01:42:18 | 日米同盟
 沖縄県の稲嶺知事が額賀防衛長官と基本確認書を作成して、米海兵隊の普天間飛行場につき事実上合意した。知事は「同意ではない」とも主張しており真意のほどは測りかねるが、沖縄県側が逆提案した移転完了までの間暫定へリポートを作るなどして危険を軽減するようにとの要望を無視しないでほしいというメッセージであろう。また「苦渋の決断」として受け入れた「辺野古沖埋め立て案」を反故にされたことや、使用期限15年(これは軍事的合理性から到底首肯できるものではないが)というのが認められなかったことへの感情的わだかまりはあるだろうと思う。胸中はお察ししたいし、普天間返還問題における県当局としての、当初の指導力は有り難いものであった。
 いずれにせよ、文書でもって合意した内容が正式決定事項であり、在日米軍再編にとって意義深いことである。究極的には、安全保障に関わることは、最悪の場合地元の合意なしでも最高度の政治決断をもって実行する必要があると思うが、合意があるに越したことがないのは言うまでもない。基本確認書の内容は次の通りである。

1.在沖米軍の再編の実施に当たっては、日本の安全及びアジア太平洋地域における平和と安定に寄与する最日米軍の抑止力の維持と沖縄の負担軽減が両立する方向で対応する。
2.政府案を基本として、①普天間の危険性の除去②周辺住民の生活の安全③自然環境の保全④事業の実行可能性――に留意して対応する。
3.防衛庁、県、名護市及び関係自治体は普天間代替施設の建設計画を誠意をもって継続的に協議する。
4.政府は再編を実施するための閣議決定を行う際には、県、関係自治体と事前に内容を協議する。
5.政府は、日米地位協定の一層の運用改善等を検討する。



(参考記事1)
「普天間」移設先受け入れ…稲嶺知事、防衛長官と合意  
 額賀防衛長官と沖縄県の稲嶺恵一知事が11日朝、防衛庁で会談し、米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設について、日米両政府がまとめた、キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)を移設先とする案を基本として対応することで合意した。
 具体的な代替施設の建設計画は、政府と県、名護市などの関係自治体が継続的に協議することとした。知事が事実上、政府案を受け入れたもので、沖縄県の長年の懸案となっていた普天間返還が実現に向けて大きく前進する見通しとなった。
 額賀、稲嶺両氏は合意に際し、5項目の「在沖米軍再編に係る基本確認書」を作成した。
 確認書では、普天間移設は政府案を基本とすることを明記した。同時に、移設に当たっては、〈1〉普天間の危険性の除去〈2〉周辺住民の生活の安全〈3〉自然環境の保全〈4〉事業の実行可能性――に留意するとし、代替施設の建設計画は、政府、県、関係自治体で継続的に協議することとした。日米地位協定について、運用改善などを目指すことも盛り込んだ。
(読売新聞) - 5月11日14時47分更新

(参考記事2)
<米軍再編>稲嶺知事「同意ではない」と繰り返し強調
 11日午前、額賀福志郎防衛庁長官と稲嶺恵一沖縄県知事は東京・市ケ谷の防衛庁で会談し、焦点の普天間飛行場の移設について政府案を基本とすることで合意し、共同会見に臨んだ。稲嶺知事は、これまでの主張と違うという報道陣の質問に「同意ではない」と強調。最終決着には依然、曲折も予想される。
(毎日新聞) - 5月11日15時29分更新


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
『稲峰知事もたいへんだ。』 (PJ)
2006-05-12 13:55:47
小泉さんとか安部さんとかがこう言うのは、何か意図があるんでしょうか?

私には利権とかエゴにしか見えないんですけど。
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