猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

上海協力機構首脳会議―資源、安保での結束強化が謳われる

2006-06-17 01:49:33 | ロシア・中央アジア
 上海協力機構(SCO)は、中国、ロシアと中央アジア4か国(カザフスタン・ウズベキスタン・タジキスタン・キルギス)で構成される緩やかな協議体である。その設立5周年記念首脳会議が15日に上海で行われた。中露の狙いは、容易に察せられるとおり、米国による一極支配への反対と、米国のこの地域への浸透の防止である。先日も『日本も中央アジアのパワーゲームに積極参加すべきだ』の中で、中央アジアでのパワーゲームの重 . . . 本文を読む

日本も中央アジアのパワーゲームに積極参加すべきだ

2006-06-08 02:44:40 | ロシア・中央アジア
 中央アジアは、多くの日本人にとって砂漠に覆われた地域というイメージしかわかないかもしれない。あるいは、シルクロードのロマンを掻き立てられる人も少なくないだろう。しかし、現在の中央アジアは、米露中の大国がせめぎあう国際的なパワーゲームの最前線である。これらの3国は様々な形で我が国と密接な関連を持つ国である。それゆえ、我が国も中央アジア地域におけるパワーゲームに関与せざるを得ない。  中央アジアは、 . . . 本文を読む

北方領土 露TVで四島返還論 専門家発言「対日同盟が国益」

2006-06-03 04:11:28 | ロシア・中央アジア
 タイトルだけ見ると、ロシアで専門家が北方四島返還論を述べたということで、北方領土返還を楽観視できると言いたいのだろうと受け取られかねないところである。しかし、このエントリーを書く真意は、ロシアには伝統的なパワーポリティクスと大国志向が根強く生きていることを紹介したいという点にある。ワシリエフ高等経済研究所研究部長はTVの討論番組で「日本は十年後にロシアにとって地政学的かつ戦略的に極めて重要な存在 . . . 本文を読む

シベリアの石油パイプラインは中国ルート優先

2005-11-05 22:37:55 | ロシア・中央アジア
 ロシアは日中を両天秤にかけている。そして、その天秤は中国側に振れがちである。これが、現在のロシアに関する認識である。東シベリアからの石油パイプラインは、日本向けを優先するか中国向けを優先するかで綱引きが続いている。プーチン大統領訪日を控えたこの時期に、中露の首相が中国ルート優先の方針を示したことは、実に示唆的である。こうやって日本に焦りを抱かせ、あわよくば首脳会談で日本に高く売りつけようというこ . . . 本文を読む

大津事件、ロシア皇太子は意に介さず-大統領訪問前にロシア誌が日本特集

2005-11-03 01:20:33 | ロシア・中央アジア
 歴史の教科書で必ず取り上げられている事件なので皆様ご承知のことと思いますが、1891年に来日中のロシア帝国のニコライ皇太子に日本の巡査が切りつけた大津事件というのがある。日本国内では「これは戦争になる」というので大騒ぎになった。政府が裁判所に刑法の規定を無視してでも犯人を死刑にするように迫り、これに対して大審院(現最高裁)の児島惟謙が「司法の独立」をかかげて拒否したという出来事も起きた。さらには . . . 本文を読む