橋下知事「リストラ経営者の知恵借りたい」 2008年04月21日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/politics/update/0421/OSK200804210023.html
大阪府の橋下徹知事は21日午前、関西経済同友会の幹部と懇談し、「創業者や強烈なリストラをした経営者の知恵を、ぜひ拝借したい」と述べ、同友会との意見交換会の設置を要請した。1100億円の歳出削減を目指す府の財政再建案が府内の首長などから反発を受けるなどしているが、難局を乗り越えるヒントを少しでも得たいようだ。
橋下知事は「大きな会社の経営をしたことがないので、リストラをした企業のその後などを勉強させてほしい」と話した。同友会の小嶋淳司代表幹事は「うちにそうした会員は多く、議論や提言は十分にできる。あきらめないことが基本だ」と応じた。他の幹部も「(知事が)四面楚歌(しめんそか)に陥る可能性もあるが、今の姿勢を支援する」と話した。今後、交換会の開催に向けて調整に入る。
橋下知事の支持率75% 前回調査を10ポイント上回る 2008年4月20日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080419/lcl0804192004001-n1.htm
大阪府の橋下徹知事直轄の改革プロジェクトチーム(PT)の財政再建プログラム試案が公表されたことを受けて、産経新聞社が府内の有権者500人を対象に橋下知事に関するインターネットアンケート調査を実施したところ、知事の支持率は75・8%にのぼり、就任1カ月を前に実施した前回の調査(66%)より、9・8ポイント上昇していた。橋下知事の府政改革案が、府民に支持されていることが裏付けられた。
調査は16~18日の3日間、20~50代以上の各世代を対象に実施した。
75・8%という高支持率を得たが、「支持しない」「どちらかといえば支持しない」という不支持率も16・6%で、前回の調査(9・8%)より6・8ポイント増加した。
試案発表前と発表後で知事に対する評価は、52・2%が「変わらない」としたものの、23・8%が「良くなった」と回答しており、「悪くなった」(12・0%)を大きく上回った。
試案の内容については、「支持する」と「どちらかといえば支持する」を合わせると68・8%となり、「支持しない」「どちらかといえば支持しない」としたのは18・2%だった。
具体的な試案への問いでは、300~400億円の職員の人件費カットについて、「適当」と「もっと削るべき」を合わせると8割以上に。大相撲春場所が開催される府立体育会館(大阪市浪速区)の廃止案については、「やむを得ない」(67・2%)が「存続すべき」(23・4%)を大幅に上回った。
その一方で高齢者や障害者、乳幼児の医療費助成の見直や府警の警察官520人の削減案については、反対する人がやや多かった。
思わず、涙もポロリ 橋下知事に府内市町村長から反発相次ぐ 2008年4月17日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080417/lcl0804171317004-n1.htm
「知事がこだわっている数字は非現実的」「まず、府庁内部で阿修羅のごとく血と汗を流すべき」。17日、橋下徹知事が府内43市町村の首長に財政再建試案を説明した意見交換会では、出席した首長から反発する意見が相次いだ。橋下知事は懸命に理解を求めたが、最後には「大阪を立ち直らせたい」と涙も。試案の前途は多難となりそうだ。
意見交換会では冒頭から、府市長会会長の倉田薫・池田市長が「今日は思いの丈を述べさせてほしい。時間が限られているので、実のある議論をしたい」と“先制攻撃”。
これに対し橋下知事は「ご迷惑を掛けて申し訳ない」とあらためて頭を下げた。その上で「府庁だけでなく、市町村におかれても財政再建を果たしてほしい。府が一丸となって少しずつ我慢をして、全国初のモデルとして実現していきたい」と理解を求めた。
しかし、首長から納得する声は聞かれない。
平松邦夫・大阪市長は「まず削減ありきで、知事の指示に従って削ることしか見えてこない。具体的な我慢の内容を示して協力を求めないと、後になってこんなはずではなかったということになる」と注文した。
阪口善雄・吹田市長も「まず府庁内部で阿修羅のごとく血と汗を流したうえでないと、府民に負担をしいることはできない」。さらに「35人学級は『子供の笑顔のために』ぜひとも、残してほしい」と知事選の際の橋下知事の公約を逆手にとって要望した。
「知事がこだわっている(収支改善の)1100億円という数字は非現実的。あの通りにやれば、5年後には大阪の道路は穴ぼこだらけになる」と指摘したのは、前大阪府教育長の竹内脩・枚方市長。「府民に少しずつの我慢というが、対象者にとっては少しずつではない。そこは論理の飛躍だという認識がないと府政の方向性を誤る」と苦言を呈した。
その間、橋下知事は反論することもなく、終始うなずきながら聞き入っていた。しかし、最後に自分の意見を述べた際に、ついに感極まった。
「今がまさに改革の機。来年度になったら府民は我慢してくれない」と、来年度からの改革を求める各首長に反論。最後は頬を紅潮させ、目に涙をためて「一緒になって考えてもらって、ぜひ大阪を立て直したい」と言葉を詰まらせると、一部の首長からは拍手も上がった。
終了後、取材に応じた倉田市長は「私たちも泣きたい思いはあるが、笑顔で改革を話し合うのがルール。泣いたら話はできない」と諭した。
一方、橋下知事は「平行線だとは思っていない。今のタイミングを逸しては改革はできない」と強気の発言を繰り返したが、涙の理由を聞かれ「府庁も頑張っているので…」などと明言を避けた。
う~ん…(苦笑
まだ就任して間もないというのに、身内(大阪府下の職員)と外(一般市民)とで、ここまで評価がはっきり別れる知事さんも、ある意味非常に珍しいですね。
もっとも、対個人相手の橋下氏の支持率が前回調査より更に10ポイントも上昇し、75%まで高まったというのも、(1100億円の)収支改善については、かなり厳しく求めながらも、その一方で、「創業者や強烈なリストラをした経営者の知恵を、ぜひ拝借したい」と、時には教えを請う姿勢を見せるなど、拘るところは拘り、その一方で使えると思ったら民間の意見も柔軟に受け入れるといったメリハリのある姿勢を見せていることに好感を持つ方が多いからではないでしょうか。
ただの言葉倒れに終わるか、それとも本当に改革を成し遂げるのか、その答えは数年経ってからでないとわかりませんが、183万票と、半数以上の得票を集め他の候補を圧倒して当選した以上は、選んだ側も1票を投じた責任を持つべきだと思いますし、どう現実的に改革を進めていくか、既得権益の維持のための反対をするのではなく、いかに行政を効率的に行い、かつ対個人へのサービスの低下を最小限に抑えるかが、今問われているように思います。
http://www.asahi.com/politics/update/0421/OSK200804210023.html
大阪府の橋下徹知事は21日午前、関西経済同友会の幹部と懇談し、「創業者や強烈なリストラをした経営者の知恵を、ぜひ拝借したい」と述べ、同友会との意見交換会の設置を要請した。1100億円の歳出削減を目指す府の財政再建案が府内の首長などから反発を受けるなどしているが、難局を乗り越えるヒントを少しでも得たいようだ。
橋下知事は「大きな会社の経営をしたことがないので、リストラをした企業のその後などを勉強させてほしい」と話した。同友会の小嶋淳司代表幹事は「うちにそうした会員は多く、議論や提言は十分にできる。あきらめないことが基本だ」と応じた。他の幹部も「(知事が)四面楚歌(しめんそか)に陥る可能性もあるが、今の姿勢を支援する」と話した。今後、交換会の開催に向けて調整に入る。
橋下知事の支持率75% 前回調査を10ポイント上回る 2008年4月20日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080419/lcl0804192004001-n1.htm
大阪府の橋下徹知事直轄の改革プロジェクトチーム(PT)の財政再建プログラム試案が公表されたことを受けて、産経新聞社が府内の有権者500人を対象に橋下知事に関するインターネットアンケート調査を実施したところ、知事の支持率は75・8%にのぼり、就任1カ月を前に実施した前回の調査(66%)より、9・8ポイント上昇していた。橋下知事の府政改革案が、府民に支持されていることが裏付けられた。
調査は16~18日の3日間、20~50代以上の各世代を対象に実施した。
75・8%という高支持率を得たが、「支持しない」「どちらかといえば支持しない」という不支持率も16・6%で、前回の調査(9・8%)より6・8ポイント増加した。
試案発表前と発表後で知事に対する評価は、52・2%が「変わらない」としたものの、23・8%が「良くなった」と回答しており、「悪くなった」(12・0%)を大きく上回った。
試案の内容については、「支持する」と「どちらかといえば支持する」を合わせると68・8%となり、「支持しない」「どちらかといえば支持しない」としたのは18・2%だった。
具体的な試案への問いでは、300~400億円の職員の人件費カットについて、「適当」と「もっと削るべき」を合わせると8割以上に。大相撲春場所が開催される府立体育会館(大阪市浪速区)の廃止案については、「やむを得ない」(67・2%)が「存続すべき」(23・4%)を大幅に上回った。
その一方で高齢者や障害者、乳幼児の医療費助成の見直や府警の警察官520人の削減案については、反対する人がやや多かった。
思わず、涙もポロリ 橋下知事に府内市町村長から反発相次ぐ 2008年4月17日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080417/lcl0804171317004-n1.htm
「知事がこだわっている数字は非現実的」「まず、府庁内部で阿修羅のごとく血と汗を流すべき」。17日、橋下徹知事が府内43市町村の首長に財政再建試案を説明した意見交換会では、出席した首長から反発する意見が相次いだ。橋下知事は懸命に理解を求めたが、最後には「大阪を立ち直らせたい」と涙も。試案の前途は多難となりそうだ。
意見交換会では冒頭から、府市長会会長の倉田薫・池田市長が「今日は思いの丈を述べさせてほしい。時間が限られているので、実のある議論をしたい」と“先制攻撃”。
これに対し橋下知事は「ご迷惑を掛けて申し訳ない」とあらためて頭を下げた。その上で「府庁だけでなく、市町村におかれても財政再建を果たしてほしい。府が一丸となって少しずつ我慢をして、全国初のモデルとして実現していきたい」と理解を求めた。
しかし、首長から納得する声は聞かれない。
平松邦夫・大阪市長は「まず削減ありきで、知事の指示に従って削ることしか見えてこない。具体的な我慢の内容を示して協力を求めないと、後になってこんなはずではなかったということになる」と注文した。
阪口善雄・吹田市長も「まず府庁内部で阿修羅のごとく血と汗を流したうえでないと、府民に負担をしいることはできない」。さらに「35人学級は『子供の笑顔のために』ぜひとも、残してほしい」と知事選の際の橋下知事の公約を逆手にとって要望した。
「知事がこだわっている(収支改善の)1100億円という数字は非現実的。あの通りにやれば、5年後には大阪の道路は穴ぼこだらけになる」と指摘したのは、前大阪府教育長の竹内脩・枚方市長。「府民に少しずつの我慢というが、対象者にとっては少しずつではない。そこは論理の飛躍だという認識がないと府政の方向性を誤る」と苦言を呈した。
その間、橋下知事は反論することもなく、終始うなずきながら聞き入っていた。しかし、最後に自分の意見を述べた際に、ついに感極まった。
「今がまさに改革の機。来年度になったら府民は我慢してくれない」と、来年度からの改革を求める各首長に反論。最後は頬を紅潮させ、目に涙をためて「一緒になって考えてもらって、ぜひ大阪を立て直したい」と言葉を詰まらせると、一部の首長からは拍手も上がった。
終了後、取材に応じた倉田市長は「私たちも泣きたい思いはあるが、笑顔で改革を話し合うのがルール。泣いたら話はできない」と諭した。
一方、橋下知事は「平行線だとは思っていない。今のタイミングを逸しては改革はできない」と強気の発言を繰り返したが、涙の理由を聞かれ「府庁も頑張っているので…」などと明言を避けた。
う~ん…(苦笑
まだ就任して間もないというのに、身内(大阪府下の職員)と外(一般市民)とで、ここまで評価がはっきり別れる知事さんも、ある意味非常に珍しいですね。
もっとも、対個人相手の橋下氏の支持率が前回調査より更に10ポイントも上昇し、75%まで高まったというのも、(1100億円の)収支改善については、かなり厳しく求めながらも、その一方で、「創業者や強烈なリストラをした経営者の知恵を、ぜひ拝借したい」と、時には教えを請う姿勢を見せるなど、拘るところは拘り、その一方で使えると思ったら民間の意見も柔軟に受け入れるといったメリハリのある姿勢を見せていることに好感を持つ方が多いからではないでしょうか。
ただの言葉倒れに終わるか、それとも本当に改革を成し遂げるのか、その答えは数年経ってからでないとわかりませんが、183万票と、半数以上の得票を集め他の候補を圧倒して当選した以上は、選んだ側も1票を投じた責任を持つべきだと思いますし、どう現実的に改革を進めていくか、既得権益の維持のための反対をするのではなく、いかに行政を効率的に行い、かつ対個人へのサービスの低下を最小限に抑えるかが、今問われているように思います。