「北九州は、先駆の使命を担う九州のなかでも、その先駆となってきた。そこに、立派な文化会館ができた。また、九州各県に次々と新しい文化会館が誕生している。大発展の基盤は着々と整いつつある。
この文化会館を活用して、青年をどんどん育成していこう。いかなる世界でも、青年を本気になって育てなければ、未来の発展も、勝利もない。すべてを、青年のために注ぎ尽くすんだ」 . . . 本文を読む
学会の各県区において、世代交代は、大きな一つのテーマになっていた。山本伸一は、その模範となる伝統を、この山口県につくってほしかったのである。伸一は、さらに語った。
「草創期に頑張ってこられた皆さんは、先輩たちから、厳しく叱咤激励されてきた経験をおもちの方もいるでしょう。しかし、人材の育成、教育の在り方は、時代とともに異なってきています。自分が受けた訓練を、そのまま後輩に行うべきではありません。 . . . 本文を読む
伸一は、ここで、人材を育てることの大切さを力説した。
「まず、優れた力ある一人の人材を育てていくことです。すると、その人を中心に、多くの人材、眷属が、必然的に集い、育っていきます。人の育成が遅れれば、結局、組織は弱体化し、一切が行き詰まってしまう」 . . . 本文を読む
牧口先生は、父母などを折伏できずに悩んでいる青年から相談を受けると、『正法を教えることは最高の親孝行です。その心が尊い。私が行ってお会いしよう』と、日本中、どこへでも足を運ばれています。
軍部政府の弾圧で逮捕される前年の昭和十七年(一九四二年)にも、福島県の、この郡山や、二本松にも来られている。仏法対話の結果、いずれの地でも親御さんが入会しています。当時、上野から郡山までは列車で約六時間。先生 . . . 本文を読む
青年が育ってこそ、未来は黄金の輝きを放つ。ゆえに山本伸一は、県長らに、青年育成の在り方を詳細に語っていった。
「弘教に限らず、あらゆる活動を進めるうえで大事なのは、〝なんのためか〟を明らかにし、確認し合っていくことです。それによって皆が、軌道を外れることなく前進することができるし、力を発揮することができる。
でも、全く弘教をしたことがない青年に、折伏の意義を教え、『頑張ってください』といえ . . . 本文を読む
「先生は、どのようなことを心がけて、青年の育成に当たられたんでしょうか」
幹部の一人が、伸一に尋ねた。
「いい質問だね。私は常に、自分の方から青年たちに声をかけ、率直に対話し、励ましてきた。幹部が、つんと澄まして、知らん顔をしているようでは駄目です。胸襟を開いて飛び込んでいくんです。
たとえば、座談会の終わりごろに、仕事を終えて駆けつけて来た青年がいたら、『よく来たね。ご苦労様!大変だ . . . 本文を読む
山本伸一は、大ブロック座談会を担当した最高幹部が学会本部に帰ってくると、必ず尋ねることがあった。それは、青年は何人集っていたのか、特に女子部員は元気であったのかということであった。
そして、その大ブロックの女子部員が、はつらつと、研究発表や体験発表、活動報告などをしていたことを聞くと、伸一は、途端に笑みを浮かべるのであった。
「嬉しいね。未来があるね。学会が、どうして、ここまで発展すること . . . 本文を読む
大人が、子どもたちと接していくなかで、約束を果たせないこともあろう。しかし、それを、そのままにしておけば、自分への信頼を失うだけでなく、子どもたちの心に、大人や人間への、不信感を植え付けてしまう。
約束を果たせなかった時には、子どもが、"ここまでやってくれるのか"と思うほど、誠心誠意、それに代わる何かをすることだ。その真心が、誠実さが、人間への強い信頼感を育み、若き生命を伸ばしていくのである。 . . . 本文を読む
未来会のメンバーも、忌憚なく、伸一に語りかけた。男子高等部員が言った。
「先生、お元気で、長生きしてください。お疲れでしょうから、ぜひ、肩を揉ませてください!」
伸一は、笑顔で答えた。
「ありがとう。でも、申し訳ないからいいよ。未来の大事な指導者に、そんなことを、させるわけにはいきません」
それが、彼の偽りのない気持ちであった。 伸一は、後継の人材育成に当たっては、常に、こう自分に言 . . . 本文を読む
人材を見つけようとすることは、人の長所を見抜く力を磨くことだ。それには、自身の慢心を打ち破り、万人から学ぼうとする、謙虚な心がなければならない。まさに、人間革命の戦いであるといってよい。 . . . 本文を読む
ともかく、女子部の首脳が、みんなで力を合わせて、人材を探し出すんだよ。人材を見つけるということは、自分の眼、境涯が試されることでもある。たとえば、地上から大山を見上げても、その高さはよくわからない。しかし、高いところから見れば、よくわかる。同じように、自分に、人材を見極める目がなく、境涯が低ければ、相手のすばらしさを見抜くことができない。だから、自分を見つめ、唱題し、境涯を高めていくことだ。 . . . 本文を読む
創価学会の青年育成のポイントは、人類の幸福と平和の実現をめざす広宣流布という、使命の自覚を促すことから始まる。そして、その崇高な目的に向かい、励まし合い、成長を競い合っていく、人間啓発の輪をつくっていることにある。
十九世紀のイタリアの革命家マッツィーニも、こう訴えている。
「青年は運動によって生き、熱情と信仰によって成長するものだ。高き使命をもって彼らを浄めよ。競争と賞讃をもって彼らを燃え . . . 本文を読む