福島原発で作業に当たっている方々の安全・健康管理問題で、ここ数日の間に、心配なニュースと歓迎すべきニュースがそれぞれいくつかありました。
まずは心配なニュースから。
最初は、共同通信が配信したこの記事:
・「福島原発「ベント」周知せず着手 作業員、被ばくの危険に」
3月12日に、福島第1原発1号機のベント(原子炉格納容器の弁を開けて、放射性物質を含む蒸気を排出する緊急措置)を行った際に、敷地内で働く作業員には知らされないまま始められ、作業員は線量の急上昇に気付いて慌てて建物に避難していたというのです。この時、ベントのことを知らずに外で作業を続けていた作業員の被曝線量はどれほどのものだったのでしょうか?この時点では、線量計を着けずに作業をしていた作業員が数多くいたはず。それらの作業員はちゃんと異常事態を察知出来たのでしょうか?被曝線量管理はされているのでしょうか?
次に、これは月曜日の参議院総務委員会で明らかになったことですが、福島第一原発で放水作業に当たった東京消防庁の隊員の被曝線量が、最高で27.2ミリシーベルトだったというのです。消防庁長官は、「これは、もともとの緊急時の上限値である100ミリシーベルトを大きく下回っており、健康には問題ありません」という説明をされていました。それはその通りで、深刻な被曝が無くて良かったと思いますし、「今後、退職後も含めた継続した健康診断を行って、健康被害がないかどうかきちんと監視していきたい」との長官の言葉には勇気づけられました。
しかし、このやり取りを聞いていて、「えっ、ちょっと待ってくれ~!」と叫びたくなったのは私だけではないでしょう。だって、東京消防庁の隊員の皆さんは、現場で何時間作業をされたのでしたか? いろいろな報道を振り返ってみると、7時間ぐらいだったのではないでしょうか。これは改めて確認したいと思っていますが、もし本当に7時間の作業だったとすると、7時間の屋外作業で27ミリシーベルトの被曝をしていたことになるわけです。とすれば、3月11日以降、すでにこれだけ長期間にわたって現場で作業をしている方々の被曝線量が、未だに200ミリシーベルトを超えていないということがあるのでしょうか(今、200ミリシーベルト越えで公表されているのは、汚染された水に足を浸けてしまった協力会社の作業員の方二人だけです)?
これらの点は、今後、引き続き実態を明らかにしていきたいと思っています。
そして、歓迎すべきニュースの方。
まず、厚生労働省が動き出してくれたという話です。まだ詳細をお伝えできませんが、作業員の安全・健康・衛生状態のチェックとその確保のため、Jビレッジや福島第一原発への訪問を実施してくれることになりました。また、現場作業員の激励も含めて、しかるべき立場の人が現地を訪れてくれることにもなりました。これは絶対に必要なこと。ぜひ、厚生労働省としてもしっかりとした対応をして欲しいと思いますし、我々も引き続き政治対応を行っていきます。
そして、もう一つのニュースは・・・
実は、私自身、連休中に現場に入ることになりそうです。と言っても、今回はJビレッジまでですが、Jビレッジで現場を視察して、東京電力の担当者から作業員の安全・健康・衛生管理の状況について説明を受けてきます。そして、出来れば作業員の皆さんにもお会いして、激励してきたいと思います。
本当は、福島第一原発の免震棟と、第二原発の体育館まで視察に入らせて欲しいと要望を出していたのですが、残念ながら今回は認めて貰えませんでした。現場に行かなければ本当の問題は見えない、というのが私の持論ですので、今後、この問題にしっかりと向き合っていくためにもぜひ訪問したいのですが・・・。それでも今回、最初はダメだと言われていたのを粘りに粘って、Jビレッジまでの訪問を実現できることになったわけで、まずは一歩前進です。
恐らく、限られた訪問時間と行動範囲になるとは思いますが、それでも可能な限りの情報を得て来たいと思っています。結果はまた改めて、このブログで報告します。
それと、参議院の行政監視委員会が、原発問題の集中討議を5月23日に開催することになりました。今、ぜひ質問させて欲しい!と要望を出しているところです。もし時間を貰えれば、作業員の安全・健康・衛生管理問題に絞って質問したいと思っていますので、そうなったときにはまた応援、宜しくお願いします!
まずは心配なニュースから。
最初は、共同通信が配信したこの記事:
・「福島原発「ベント」周知せず着手 作業員、被ばくの危険に」
3月12日に、福島第1原発1号機のベント(原子炉格納容器の弁を開けて、放射性物質を含む蒸気を排出する緊急措置)を行った際に、敷地内で働く作業員には知らされないまま始められ、作業員は線量の急上昇に気付いて慌てて建物に避難していたというのです。この時、ベントのことを知らずに外で作業を続けていた作業員の被曝線量はどれほどのものだったのでしょうか?この時点では、線量計を着けずに作業をしていた作業員が数多くいたはず。それらの作業員はちゃんと異常事態を察知出来たのでしょうか?被曝線量管理はされているのでしょうか?
次に、これは月曜日の参議院総務委員会で明らかになったことですが、福島第一原発で放水作業に当たった東京消防庁の隊員の被曝線量が、最高で27.2ミリシーベルトだったというのです。消防庁長官は、「これは、もともとの緊急時の上限値である100ミリシーベルトを大きく下回っており、健康には問題ありません」という説明をされていました。それはその通りで、深刻な被曝が無くて良かったと思いますし、「今後、退職後も含めた継続した健康診断を行って、健康被害がないかどうかきちんと監視していきたい」との長官の言葉には勇気づけられました。
しかし、このやり取りを聞いていて、「えっ、ちょっと待ってくれ~!」と叫びたくなったのは私だけではないでしょう。だって、東京消防庁の隊員の皆さんは、現場で何時間作業をされたのでしたか? いろいろな報道を振り返ってみると、7時間ぐらいだったのではないでしょうか。これは改めて確認したいと思っていますが、もし本当に7時間の作業だったとすると、7時間の屋外作業で27ミリシーベルトの被曝をしていたことになるわけです。とすれば、3月11日以降、すでにこれだけ長期間にわたって現場で作業をしている方々の被曝線量が、未だに200ミリシーベルトを超えていないということがあるのでしょうか(今、200ミリシーベルト越えで公表されているのは、汚染された水に足を浸けてしまった協力会社の作業員の方二人だけです)?
これらの点は、今後、引き続き実態を明らかにしていきたいと思っています。
そして、歓迎すべきニュースの方。
まず、厚生労働省が動き出してくれたという話です。まだ詳細をお伝えできませんが、作業員の安全・健康・衛生状態のチェックとその確保のため、Jビレッジや福島第一原発への訪問を実施してくれることになりました。また、現場作業員の激励も含めて、しかるべき立場の人が現地を訪れてくれることにもなりました。これは絶対に必要なこと。ぜひ、厚生労働省としてもしっかりとした対応をして欲しいと思いますし、我々も引き続き政治対応を行っていきます。
そして、もう一つのニュースは・・・
実は、私自身、連休中に現場に入ることになりそうです。と言っても、今回はJビレッジまでですが、Jビレッジで現場を視察して、東京電力の担当者から作業員の安全・健康・衛生管理の状況について説明を受けてきます。そして、出来れば作業員の皆さんにもお会いして、激励してきたいと思います。
本当は、福島第一原発の免震棟と、第二原発の体育館まで視察に入らせて欲しいと要望を出していたのですが、残念ながら今回は認めて貰えませんでした。現場に行かなければ本当の問題は見えない、というのが私の持論ですので、今後、この問題にしっかりと向き合っていくためにもぜひ訪問したいのですが・・・。それでも今回、最初はダメだと言われていたのを粘りに粘って、Jビレッジまでの訪問を実現できることになったわけで、まずは一歩前進です。
恐らく、限られた訪問時間と行動範囲になるとは思いますが、それでも可能な限りの情報を得て来たいと思っています。結果はまた改めて、このブログで報告します。
それと、参議院の行政監視委員会が、原発問題の集中討議を5月23日に開催することになりました。今、ぜひ質問させて欲しい!と要望を出しているところです。もし時間を貰えれば、作業員の安全・健康・衛生管理問題に絞って質問したいと思っていますので、そうなったときにはまた応援、宜しくお願いします!