石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

ILOの新旧労働側理事のお二人へ

2011-02-28 23:52:27 | 活動レポート
今、夜の11時53分です。衆議院は、夜11時半から本会議を開き、延会手続きをして暫時、休憩。再開は深夜1時頃とのことです。終わりは3時から4時の間ぐらいになるでしょうか。みんな、頑張っていますね。

さて、今日の夕方、連合本部の主催で「ILO(国際労働機関)新旧・労働側理事の歓送迎会」が開催され、私もILO活動推進議員連盟を代表して参加してきました。本来ならば、ILO議連の直嶋参議院議員か、事務局長の中川衆議院議員に参加していただければ良かったのですが、直嶋さんは他の公務でダメ。中川さんは衆議院予算委員会の筆頭理事ですから全く動けず。ということで、役不足ながら私が代表して参加し、来賓あいさつの中で議連を代表して挨拶に立たせていただきました。

今回、ILO労働側理事を降りられた中嶋滋氏は、国際労働運動の分野で私の大先輩でした。そもそも、私と中嶋さんのおつきあいは、私がまだ物心のつかない3歳か4歳の時から始まりました。当時、中嶋さんは、ご出身の自治労中央本部に入職したての頃。最初の配属先の直属のボスが、当時、自治労の中央執行委員だった私の父親で、たまにうちのアパートに遊びに来ていたのです。もちろん、私自身はその頃の中嶋さんの記憶はないわけですが、労働組合の活動を初めて最初に中嶋さんにお会いしたときその話を聞かされて、驚くやら感激するやら。

中嶋さんはその頃、自治労の国際局長をされていて、その後、連合本部の総合国際局長に。私も、NTT労組中央本部で国際担当をやっていましたから、国際労働運動の分野で一緒に仕事をさせていただいたわけです。

2001年に私がILOに行った時、中嶋さんには大変、喜んでいただきましたし、その後、今度は中嶋さんがILO労働側理事に就任することになった時、今度は私が大いに喜んだのは言うまでもありません。そして、私がILOを辞して日本に戻り、昨年の参議院選挙に挑戦することになった時には、中嶋さんは個人的に熱烈に応援して下さったのでした。

立場は違えど、これでまた一緒に仕事が出来る!と思っていたのですが、残念ながら昨年末をもってILO労働側理事を退任されることに。自治労から連合、そしてILOと、長年にわたって国際活動を担っていただいた中嶋さんに、この場をお借りして心からの感謝と、そして「お疲れ様」の言葉を贈りたいと思います。

そして、中嶋さんの後を受けてILO労働側理事に就任されたのが、JSD(日本サービス・流通連合)ご出身で、昨年までUNI(ユニオンネットワークインターナショナル)日本加盟組合協議会(UNI-LCJ)の議長を務められていた桜田高明氏です。

桜田さんとは、私がILOの専門官としてフィリピンにいた頃に、マニラで初めてお会いしました。私もかつて、UNI-LCJの活動に関わっていたので、フィリピン時代も何かとUNIの活動に関与させていただいたわけですが、そういう活動を通じてお近づきになったわけです。最初は外見から「何だか怖そうな、難しそうな方だなぁ~」と思っていたのですが、お話をしてみると柔和で優しく、でもピシッと芯の通った熱い思いをお持ちの方でした。

昨年の11月、長崎で行われたUNI世界大会では、ホスト国の組織を代表して獅子奮迅の活躍をされたわけですが、今度はその情熱を、ILO労働側理事としての仕事に注いでいただくことになります。桜田さん、今後ともどうか宜しくお願いいたします!

中嶋さんには、いくつか宿題を託されました。その一つが、日本が未批准のILO中核条約の批准です。105号条約(強制労働)と111号条約(差別禁止)の二つ。大きな課題ですが、ILOの政労使理事の皆さんにもご協力をいただきながら、ILO議連の皆さんにその重要性をしっかりとご理解をいただいて、批准に向けた努力をしていきたい、その思いを新たにした今日の歓送迎会でした。

いざ、再び三浦海岸へ!

2011-02-27 23:19:00 | 活動レポート
今日、再び三浦海岸へ行ってきました。先日に続いて、コムウェア本部主催の『ユースコース』での講演です。



2週間前は、雪が吹きすさぶ中でのドライブになってしまい、特に帰り道では速度制限があったりして大変な思いをしましたが、今日は天気も良くて快適。行きがてら、海辺の道を通って行ったら大勢のウィンドサーファーがいてびっくり。今日は天気が良くて比較的暖かかった割には風が強かったので、ウィンドサーフィンには絶好だったのかも知れませんね。

さて、ユースコースでの講演はいつもの通り、若手組合員の皆さんに政治の大切さについてお話ししました。前回の反省も込めて、少し中身を手直し。内容的には良くなったかなと思うのですが、いかんせん、時間が長くなってしまい、またまた反省しきり。ん~、しゃべりだすと熱くなって時間を忘れるくせ、なかなか直りません・・・。おかげで質疑の時間があまりなくて、せっかくの機会だったのに参加者の皆さんには申し訳ないことをしました。

それでも、最初に質問をしてくれた参加者が、私が全然話の中で触れなかった「TPP」について質問をしてくれたことに嬉しい驚き。これまで何度もユースコースに参加していますが、TPPについて質問が出たのは初めてでした。質問は「本当に労働者の移動が自由化されてしまうの?大変なことになるのでは?」という内容でしたが、メディアやネット上でさまざまな(過激憶測?)情報が飛び交っているので、そのことについて聞いてくれたわけですね。

私自身、長年、国際労働運動に携わって、無秩序な自由貿易がどれだけ各国の労働者に悪影響を与えてきたかを見てきただけに、自由貿易に関する議論には常に慎重に接するようにしています。特に、WTOのような多国間の枠組みであろうが、FTA・EPAのような二国間(または二地域間)の枠組みであろうが、それが当該国の労働者や生活者にどのような影響を及ぼすのか、経済だけでなく、社会にどのような影響を与える可能性があるのか、その辺の分析なくして拙速に合意するべきではない、と考えているわけです。

「貿易の自由化を進めれば全てがバラ色で、みんなハッピー」などという議論は全く眉唾ですね。貿易の自由化には(他のいかなる政策もそうですが)必ず光の部分と影の部分があります。影の部分の方が大きければ、それはそもそもいい選択肢ではないということになりますし、もし光の部分が大きかったとしても、影の部分にちゃんと光を当てて悪影響を最小化することが政治の責任ですね。

その点、現在のTPP議論にも慎重な立場で接しているのですが、一方で、今の段階で完全に拒絶する立場にも立っていません。ちまたで言われているように、何せTPPについてはまだ「正確な情報がない」のです。日本は交渉に参加していないので、情報収集が難しいのはその通りなのですが、それにしても正確な情報が少なすぎます。今、巷でいろいろな情報が飛び交っていますが、ほとんどは推測、憶測でしょう。推進派の言うことも、反対派の言うことも。推測や憶測の情報に基づいて、重要な政策判断を下したくない、というのが今のところの思いです。

ということで、ちゃんとした回答にはならなかったのですが、質問してくれた参加者には私のそういう考えをお話しました。労働者の移動の自由化について言えば、確かに労働者の移動が完全に自由になったら大変なことになるかも知れないけれど、TPPがそのようなこと(完全自由化)をめざしているのかどうかは正直、分からない、と。個人的には、これまでのWTO(GATS)の議論やさまざまなFTA・EPAでの議論から判断して、人の移動を完全に自由化してしまうことに同意できる国はTPP参加国でも少ないのではないか、と。

いずれにしろ、正確な情報がないと判断できない問題ですので、今後ともしっかりと民主党内のさまざまな議論の場に参加して、政府に情報提供を求めつつ、皆さんにも情報発信していきたいと思っています。

以上、いろいろと考える機会をもらった、今日の活動報告でした!

ドコモ本部『パートナーシップフォーラム』にて

2011-02-27 09:38:13 | 活動レポート
土曜日、鬼怒川での行動を無事に終えて、午後、東京に戻ってきました。一旦、議員会館の事務所に立ち寄って作業し、それから歩いて約10分の距離にあるNTT労組のドコモ本部へ向かいました。

会議室で行われていたのは、ドコモ本部主催の「パートナーシップフォーラム」。全国各地から約30人の非正規雇用組合員の皆さんが参加していました。半日のプログラムでは、ドコモ本部の役員が労組の活動や各種取り組みについて説明。参加者の皆さんは、グループディスカッションなどを通じて現場の生の声を出し合い、それを今後の活動に活かしていく、という活動です。

私が到着したときには、ちょうど「ワークライフバランス」についての話。終わりの部分だけでしたが、私も興味深く聞かせてもらいました。特に、「職場でワークライフバランスが実現するとどういう効果があるのか?」ということを例示するDVDは面白かったですね。今度、フルバーションを見せて貰おうと思います。

さて、私の出番は一番最後のセッション。それまでは、ドコモ本部としての有期雇用組合員への取り組みについての話だったわけですが、私の役割は「有期雇用の現状と課題」というテーマで日本の現状をお話しすること。約1時間のセッションの中で、現在の労働・雇用問題の概要、労働市場の二重性という話、有期雇用の現状、今後の規制論議のポイント、などについて説明しました。


今、日本では、有期雇用というのは基本的に規制がありません。入り口規制(締結自由の制限)もなければ、更新回数や期間の制限もなく、出口規制(雇い止め規制)も基本的にない。さらには、均等待遇原則もない。それらが、いわゆる「労働市場の二重性」、つまり正規雇用は強く保護されているけれども、非正規雇用は全然保護がない、という状況を引き起こしているわけですね。

そこで今、厚生労働省の『労働政策審議会』労働条件分科会で、「有期労働契約に関する議論」が始まっていますが、今後の議論のポイントは、大きく分けて二つあると思っています。一つは、ルールをどうするか。先に述べた、入り口規制、更新回数・期間規制、出口規制などを設けるべきか、設けるのであればどういう規制にすべきか、などです。もう一つは、均等待遇原則。同じ職場で同じ仕事や責任を持っているのであれば、処遇を同じにすべきではないのか、ということです。

公労使の三者で構成されている労働政策審議会で、これらの点がどう扱われ、議論されるのか、私たちもその議論をフォローしながら強いメッセージを送っていかないといけません。難しい議論ですが、公労使代表の皆さんには日本社会の将来像を見据えて、「誰もが安心して働き、暮らしていける社会」を創っていくことを最優先に、建設的な議論を進めていって欲しいと思っています。

私たちの『働き方改革ワーキングチーム』でも、これからいよいよ均等待遇についての議論に入っていきます。上記の課題についてしっかり議論して、政府への提言を行っていかなければなりません。その意味では、このパートナーシップフォーラム、とってもいい機会になりました!

温泉巡り? いや、研修巡りです!

2011-02-26 14:20:03 | 活動レポート
金曜日の午後から、群馬県の伊香保温泉、そして栃木県の鬼怒川温泉と回って東京に戻ってきました。「休日を使っての温泉巡り?」 いやいや、「研修巡り」です。それぞれ地元組織主催のユースコースに参加して、組合に入って2年目ぐらいの組合員の皆さんに「政治の大切さ」について語ってきた、というわけです。


▲上信越総支部ユースコース(2011.2.25)

▲北関東総支部ユースコース(2011.2.26)

伊香保は上信越総支部、鬼怒川は北関東総支部の企画なのですが、参加者の年齢及び所属構成はかなり違いました。というのも、上信越総支部の方では、病院で勤務されている看護士さんたちが参加されていたからです。それを聞いて、伊香保では話の内容を少し変更。できるだけ「暮らしと政治」の部分に時間をかけて、私たち民主党政権が「人の命や健康、雇用や教育」といった「生活」に直接関わることを最優先に取り組んでいることをじっくりお話しました。一方、鬼怒川では、いつものように「情報通信と政治」の話にたっぷり時間をかけて説明。人数が少なかったこともあって、いつもに増して本音トークを炸裂させたような気がします(笑)。

その分、質疑応答の時間も全く違う展開になりましたね。

伊香保では、「生活の安心」に関わる質問がほとんど。年金、医療、介護をはじめとする社会保障のあり方や、それに関わる税制のあり方に質問が集中しました。鬼怒川では、情報通信政策に関わる質問が中心に。参加者が男性ばかりだったのも影響したかも知れません。

面白かったのは、私の方から参加者に「今の日本の税金って高いと思う?」「税金を上げることに賛成?反対?」「将来に安心を感じている?それとも不安?」「生活・社会保障を充実させるべきだと思う?」というような質問を投げかけた時の反応です。さっと手が上がる人は、普段からそういうことを考えて自分なりの意見を持っているんでしょうね。ん~と思案顔になってなかなか手が上がらない人は、これまであまり考えるチャンスがなかったからでしょうか。いずれにせよ、私がそれぞれの質問に対する私自身の考えを紹介すると、みんなとっても真剣な面持ちで聞いてくれたのが印象的でした。

皆さんには。「6月に向けて、政府与党として社会保障と税の一体改革について議論を進め、方向性を出す予定。ぜひ皆さんの意見を届けて!」とお願いをしておきましたので、今後、上信越(群馬、長野、新潟)や北関東(埼玉、栃木)からいろんな声が届くのを期待して待っています。

さあ、これから次の活動へ。今度はドコモ本部主催の「パートナーシップフォーラム」で、『日本における有期雇用の現状と課題』というテーマでお話しします!

「子ども手当法案」を何としても成立させたい!

2011-02-24 23:55:00 | 活動レポート
「これって、どこの国の話しだろう?」

会議に参加しながら、そんな思いで胸がいっぱいになってしまいました。いや、それは外国の話でも、貧しい途上国の話でもなく、紛れもなくこの日本の話だったのです。情けないというか、本当に悔しい気持ちでした。

一体どこでそんな思いを?と不思議に思われるかも知れませんが、それは今日の午後、民主党政策調査会「厚生労働部門会議&子ども男女共同参画調査会合同会議」に参加した時の話でした。テーマは「子ども手当について」。

今行われている通常国会で、4月以降も「子ども手当」を継続するための「子ども手当法案」が審議されるわけです。予算関連法案ですので、3月末までに成立させなければならないわけですが、この大切な法案が自民党をはじめとする野党の反対によって厳しい状況に追いやられようとしている訳です。既にマスコミが報道しているように、もし年度内の3月末までに成立しない場合には、4月1日から子ども手当は支給されなくなり、以前の児童手当に戻ってしまうことになるわけです。

私たち与党・民主党としても、「子ども手当」を必要としているご家族や子どもたちが大勢いることを再認識しつつ、子ども手当がなくなって(児童手当に戻って)しまったらどういう事態になるのか、そのことをよく理解して国民の皆さんとも共有し、法案の成立に向けてもう一度気合いを合わせようという趣旨で今日の合同会合を開いたわけです。

今日、私たちに話しを伝えに来てくれたのは、下記の組織の皆さんでした:

 ・国立社会保障・人口問題研究所
 ・全国児童養護施設協議会
 ・全国父子家庭支援連絡会
 ・キッズドア
 ・シングルマザーズの会、など

最初に話をしてくれた国立社会保障・人口問題研究所の阿部・社会保障応用分析研究部部長は、さまざまなデータと分析の結果を示しつつ、なぜ現金給付が必要かつ有効なのか、なぜ所得制限を行わない方がいいのか、などのよくある疑問について、分かり易く答えを示してくれました。所得制限については、「所得の正確な捕捉が難しく、自治体の負担が相当なレベルに及ぶ」ことに加え、「社会の中で子どもや家庭を区別(階層化)する材料を提供してしまう」ことを強調されていました。私たちもその通りだと思っています。

そして、私が冒頭の「これって、どこの国の話しだ?」という思いになったのは、その後に続いた各団体の代表が「いかに子ども手当が子育てを助けてくれているか」「子ども手当がなくなったらどういう事態に陥ってしまうか」などの話しを聞かせてくれた時なのです。養護施設で生活する子どもたちの厳しい現実、父子家庭で一生懸命に子どもを育てているお父さんたちの苦労、経済的に困難な状態に陥ってしまった家庭の子どもたちの暮らしぶり、そして母子家庭でがんばって子育てをしている母親の苦闘・・・すべて、この日本で現実に起こっていることなのです。これがかつて「一億総中流」と言われた日本の現在の姿なのですね。

そういうご家庭や子どもたちに、「子ども手当」がどれだけ役に立っているか、お話のほんの一部をご紹介すると・・・

・子ども手当が、 第17回リビング新聞「助かりました大賞」一般・サービス部門の大賞に選ばれた!もらっている家庭はみんな助かっている。
・児童養護施設の子どもには、「子ども手当」は直接、お小遣いになり、自由に使えるお金になる。クラブ活動が出来るようになる。高校野球のグローブなども買える。将来の蓄えにもなる。将来に向けての大きなはげみになっている。
・テレビのインタビューなどで、子どもが居て手当をもらっているのに「必要ないんじゃないですか?」と答えている人を見るが、信じられない。少なくも私たちの組織のメンバーはみんな子ども手当を本当にありがたいと思っているし、恒久化して欲しいと思っている。
・子ども手当のおかげで、生活が出来るようになった。子どもたちも元気になった。
・もっと早く子ども手当が始まっていたら、絶対にもっと子どもを作っていた。若いカップルにはきっと励みになる。
・児童手当てに戻ってしまったら、生活できない。その分、子どもにしわ寄せがいく。とても困る。

などなど。

「社会全体で子どもの育みと成長を支える」----- 私たちは改めて、子ども手当は今の時代だからこそ必要だし、恒久化して将来への安心感を持ってもらうことが肝要で、そのためにしっかり頑張って法案を通して行かなければならないと決意を新たにしました。皆さんもどうか応援、宜しくお願いします。