石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

国際物流ハブ拠点としての沖縄の可能性を実感!

2012-09-27 23:30:05 | 活動レポート

9月27日(木曜日)は、今回の宮古島~沖縄視察の最終日。目玉の一つとして楽しみにしていた「国際物流ハブ拠点・沖縄」の現場を見て来ました。

まず結論から言えば、これまで改正沖振法の審議等を通じて、いつか実現したい「夢」のように議論していた国際物流ハブ拠点としての沖縄の可能性が、もうすぐそこまでやって来ている「現実!」のものとして実感することができました。正直に言って、視察の間中、もう体中ワクワクしっぱなしでした!

その思いはなかなかブログでは伝えきれないと思いますが、写真を見ながら私の興奮のさわりだけでも感じていただければ・・・(^^ゞ

そもそも今回の視察を決意したきっかけは、日経ビジネス2012年8月6~13日号で特集されていた「アジアを引きつける新産業の衝撃 沖縄経済圏」と題する記事を読んだこと。そこには、「那覇発・航空革命~アジアの物流を制す」として、ヤマト運輸が全日空と協業し、那覇空港の沖縄国際物流ハブを活用したアジア各国向けの『宅急便』サービスを開始する計画が書かれていたのです。

「これは凄い!」と、早速、いつもお世話になっているヤマト運輸労働組合に「視察させて下さい!」とお願いしたところ、快く引き受けていただいて、今日の訪問が実現したわけです。

 

さて、視察のスタートは、糸満市にある沖縄ヤマト運輸株式会社への訪問から。

到着後、赤嶺真一社長にご挨拶し、視察の目的をご説明するとともに、沖縄ハブ化構想に関してしばしの意見交換。ここで、赤峰社長から将来の構想を伺い、すでにワクワク状態の開始です。特に、私が日頃から思い描いている「ゆくゆくは、沖縄をアジアtoアジア、世界to世界のハブ拠点に」という方向性について意見の一致を見たことが嬉しかったのですね。


(最初にお話を伺った沖縄ヤマト運輸。向かって私の右側が赤峰社長さん、左が沖縄主管支店長さん)

 

続いて、会議室へと場所を移し、担当の方から今後の計画についてご説明をいただきました。

長くなるので細かくは説明しませんが、ごく簡単に言うと、今、全日空がアジア5都市(上海、ソウル、台北、香港、バンコク)との間で展開している深夜運行の貨物便を利用して、これら都市との間で国際宅配便事業を展開し、今、4日間ぐらいかかっている配達を、日本のほとんどの地域から翌日配達を実現しようという計画です。国内主要都市からは、午後6時までの集荷で翌日配達が可能というのですから、これは凄いことです。

そして、このスピードは、アジアの主要拠点との距離を縮め、関連するビジネスの可能性を拡大してくれます。

例えば、これら拠点に製品を輸出する企業は、沖縄に在庫を確保することで、注文を受けて翌日に配送することが可能になります。また、沖縄に生産拠点を設けてしまえば、そこからすぐアジアに輸出出来ることになります。さらに、部品を海外から輸入して組み立てを行い、また輸出するような場合は、関税や消費税を払わなくていいので、コスト的にも大きなメリットがあります。

さらにさらに、部品の修理を行う会社などは、5つの拠点にそれぞれ修理工場を置かなくても、沖縄に一つ置いておけば、翌日に受け取って修理して、また翌日に返送する、なんてことも可能になるわけです。

すごくないですか? だって、海外から輸入したパーツを使って完成品を沖縄で組み立て、そして輸出することで、日本品質を確保しながら安価な製品が作れ、さらにその製品にはれっきとした「Made in Japan」のタグが付けられるのですからね!

(今日の視察にご同行いただいた、ヤマト運輸労働組合の皆さんと、NTT労組沖縄総支部の砂川委員長と一緒に)



そんなお話を聞いて、ますます夢を膨らませながら、ではその物流拠点の現場を見に行こう!ということで、今度は全日空さんの拠点を訪問しました。

(那覇空港航空貨物ターミナルの入り口。相当に厳重な警備でした)


全日空では、沖縄貨物ハブと新・航空(物流)ネットワークの全容について、特にその優位性を中心にご説明をいただきました。詳細は、こちらをご覧頂きたいと思います。 また、より詳細な情報をご所望の方は、ここにアクセスして下さい(注意:パンフレットが.pdf形式で開きます)。

ここでは、写真で視察の模様と物流拠点の内部をご紹介します。 


(一番下の右側の写真の奥の方が、ヤマト運輸が利用予定の国際貨物エリア。来年には、空港に隣接する
国際物流拠点産業集積地域内に建設中の物流センターもオープン予定)

 

以上、急ぎ足での報告となってしまいましたが、今回、沖縄の将来にとって大きな役割を果たす沖縄ハブ空港の国際物流拠点を視察出来たことは、本当に有意義でした。もちろん、この物流拠点はあくまでインフラであって、これを利用してくれる顧客(企業)が増えていってくれなければいけません。また、沖縄ヤマトの赤峰社長もおっしゃっていましたが、航空貨物だけでは限界があるので、やはり国際ハブ港湾の整備も進めながら、「空の道」「海の道」を合わせ持っていくことが国際ハブ都市化には必要不可欠です。

その意味で、「勝負はこれから」ですが、本当に大きな可能性を感じさせてくれました。今後の展開に大いに期待したいと思います。

今回の視察でお世話になった皆さん、本当にありがとうございました!


沖縄総支部の政治学習会に参加!

2012-09-26 23:59:49 | 活動レポート

月曜日から水曜日まで、二泊三日の宮古島視察を無事に終了して、水曜日(9月26日)の午後、沖縄本島に移動してきました。

午後の活動のメインは、NTT労組沖縄総支部主催の政治学習会! 今日はなんと、約1時間半ほどのお時間をいただいて、『これからの沖縄:将来の可能性と今後の課題』というテーマでお話をさせていただきました。

今回、特にこのテーマで講演の要請をいただいたのは、私がこの2年間、参議院の「沖縄及び北方問題に関する特別委員会」に所属して、今年3月に成立した改正沖縄振興特別措置法の審議に関わってきたからです。この間、沖縄の支援組織の皆さんも、ずっと応援してくれていました。

昨年8月と今年3月の2回にわたって委員会で質問の機会を得た際に、私が特に訴えたのは以下の3点です:

  1. 沖縄振興は、真に県民生活の向上に結びつかなければならず、そのためには労働・雇用分野の取り組みが重要である;
  2. 均衡ある発展を実現するためには離島の振興や雇用・生活支援が必要で、そのためには情報通信基盤やサービス網の確立による行政、医療、教育、環境エネルギー面での機能強化が必要である;
  3. 沖縄振興のカギは沖縄ハブ化構想であって、その実現のためには単に沖縄を国内と世界をつなぐ窓口とするのではなく、世界と世界、アジアとアジアをつなぐ国際ハブに育てなければならず、そのための戦略が必要である;

今日の講演では、これらの基本スタンスを踏まえながら、概ね、以下の柱でお話をさせていただきました:

  1. はじめに
    • 今回の視察の目的
    • これまでの沖縄振興の歴史
    • 現状の認識
  2. これからの沖縄振興の枠組みと方向性
    • 改正沖縄振興特別措置法
    • 沖縄振興基本方針(5月11日に国が決定)
    • 沖縄振興計画(5月15日に沖縄県が決定)
    • 平成24年度の沖縄振興予算と税制改正
  3. 沖縄振興の今後:カギを握るのは何か?~7つのポイント
    • 沖縄の皆さんの思い~10年後の沖縄をどういう沖縄にしたいですか?
    • 沖縄県及び市町村の行政能力~首長、議会、住民の心合わせ・力合わせが重要
    • ターゲットは日本国内か、アジア(世界)か?~それが基盤整備や産業育成戦略の方向性を左右する
    • 情報通信(ICT)と物流の展開~地理的ハンデを強みに変えるための両輪として
    • 教育と人材育成 ~とりわけ若年層の能力開発と雇用確保のために
    • 産業の発展を労働者の生活向上に結びつけられるか?
    • 米軍専用基地問題の今後


結果的に、どこまで総支部役員の皆さんのお役に立てたか分かりませんが、これからの沖縄振興に最も大きな役割を果たすのは「沖縄県民の皆さんの思いと行動」だという私のメッセージは、受け止めていただいたのではないかと思います。

とは言え、国際物流拠点構想や情報通信ハブ化構想など、沖縄振興はもはや沖縄県民のためだけでなく、日本の成長を支える上でも大変重要な役割を果たします。これからも、国家戦略の柱の一つとしての沖縄振興に関わっていきたいと思っています!


宮古島視察 Day3 ~ 宮古島マイクログリッド実証実験視察編

2012-09-26 23:45:41 | 活動レポート

いよいよ、宮古島視察も三日目、最終日を迎えました。

今日の視察は、宮古島メガソーラー実証研究設備がメイン。それと共に、宮古島市が取り組んでいる環境モデル都市、「エコアイランド宮古島」の推進についてもお話を伺い、私たちが今、取り組みを進めているスマートグリッドの今後の展開に向けた参考にさせていただこうという趣旨です。

 

宮古島市長表敬

この日、まずは宮古島市役所を訪問し、下地市長にご挨拶。今回の視察訪問の目的と内容をご説明した上で、昨日の下地中学校訪問の成果についてご報告。さらに、今後の再生可能エネルギーの拡大に向けて、宮古島市の取り組み成果が大変重要な意義を持つことお話しながら、意見交換をさせていただきました。その中で、私から特に、今後、改正沖縄振興特措法に基づく10年間の沖縄振興計画の実行にあたり、離島を含めた「均衡のとれた発展」を実現することが大変重要であることや、そのために情報通信基盤やサービス網の整備を確保して、行政、医療、教育、環境・エネルギーといった分野で利活用を促進しながら、島民の生活や産業、子どもたちの豊かな教育を支えていく必要があることをお話しました。

(市長室で、下地宮古島市長と一緒に)

 

ちなみに、 市長さんとの写真で、私の後ろに写っているポスター、何のポスターか分かりますか? これ、10月1日から始まるNHKの連続テレビ小説「純と愛」のポスターなんですが、舞台が宮古島なんです! すでにNHKのサイトには、あらすじや動画も含めてたくさんのコンテンツが載せられています。ぜひご覧いただいて、宮古島の魅力を堪能して下さい!

 

エコアイランド宮古島 

さて、市長さんとの会談に続いて、市の企画政策部・エコアイランド推進課の皆さんから宮古島市の取り組みについてご説明をいただきました。離島県・沖縄のさらに離島に位置する宮古島では「地産地消」による資源循環を確立することが必要であって、さらに自然環境への負荷低減や、地場産業の育成による雇用の創出にも取り組まなければいけないということで、これらの実現を目的とした「エコアイランド宮古島」宣言を2008年3月に行ったということです。2009年1月には、全国で13の自治体が指定されている「環境モデル都市」の一つに選定され、行動計画を策定してCO2の削減にも取り組んでいます。

そして、具体的な取り組み事例をお聞きして、そのメニューの豊富さに驚きました。詳細にはこちらをご覧いただきたいと思いますが、例えば:

  • 「さとうきび等による自給自足のエネルギー供給」・・・サトウキビの精糖残渣を原料とするバイオエタノール燃料製造プロジェクト。併せて資料や液肥の製造も。
  • 「クリーンエネルギーによるCO2フリー化」・・・沖縄電力との連携による離島マイクログリッド実証事業。
  • 「21世紀環境共生型住宅(エコハウス)の整備事業」・・・宮古島の伝統的住宅に自然エネルギー技術を組み合わせたエコハウスを整備する。
  • 「宮古島市全島エネルギーマネジメントシステム(EMS)実証事業」・・・再生可能エネルギーの導入量や導入効果の拡大を確実にするため、沖縄県とも連携して全島のエネルギーを最適制御するシステムの実証を行う。
  • 「来間島再生可能エネルギー100%自活実証事業」・・・来間島で、全世帯の消費電力に相当する規模の太陽光発電や(みなし)風力発電および蓄電池を設置して、全島をカバーする来間EMSを基盤に再生可能エネルギー比率100%の達成をめざす。

などなど。すごいでしょう? まだまだ時間はかかるでしょうし、課題も多いと思いますが、これらの目標が達成されてくると、これが沖縄県の他の離島や、全国各地の離島および小規模自治体にも波及していく効果ががあるのではないかと思います。

(宮古島市・エコアイランド推進課の皆さん。とても熱心に内容をご説明いただきました)

 

離島マイクログリッド実証事業

さて、上記の宮古島市の具体的取り組み事業の中にある「沖縄電力との連携による離島マイクログリッド実証事業」を視察するのが、この日のメインの目的です。市役所を離れて、車で宮古島の南東の端の方に向かっていくこと約20分。到着したのが、沖縄電力の「宮古島メガソーラー実証研究設備」です。全体像はこんな感じ(写真:沖縄電力ホームページより):

 

到着後、まずは沖縄電力の担当の方から、宮古島の発電設備の現況や、実証研究の内容についてご説明をいただきました。

現在、宮古島には、宮古発電所(ディーゼル=19,000kW)、宮古第二発電所(ディーゼル=40,000kW、ガスタービン=15,000kW)、宮古風力6号機(風力=600kW)、狩俣風力1・2号機(風力=900kW×2基)、サデフネ風力1・2号機(900kW×2基)があります。

系統規模が約50,000kWと小さいので、再生可能エネルギーの出力変動の影響を受けやすく、これをどのように安定化させるかが重要なポイントになるわけですね。そこで、この実証設備では、太陽光発電設備4,000kWに、同規模の蓄電設備(NAS電池)を加えて、太陽光発電を大量に導入しようとした場合の系統への影響を把握し、太陽光発電と蓄電池の運用データを収集・解析しながら、系統安定化を図るための研究を実施しているわけです。実証実験のより具体的な説明は、こちらをご覧いただきたいとおもいますが、施設内には、一般家庭100軒、学校等4軒が接続する配電系統を模擬できるシステムが導入されていて、これによってデータが得られるようになっていました。 

 


これが風車(二基)と太陽光パネルです。太陽光パネルは、三つのメーカーの特性の違うパネルが設置されていて、総計は21,716枚になるそうです。「台風は大丈夫なの?」とお伺いすると、最大瞬間風速80メートルぐらいでも大丈夫だとか。約10年前の大型台風では、風力発電の支柱がぽっきり折れてしまったそうですが、これは停電によって向きの制御が効かなくなり、かぜをもろに受けてしまったからだったとか。今では、バックアップ電源が準備されているので、強風にも耐えられるのだということです。 

 

この実証研究で得られた成果は、経済産業省を通じて他の事業者等にも公表され、利用可能になるということです。これだけ大規模の実証実験を行っている施設もなかなかないので、今後の全国的な再生可能エネルギーの大量導入に向けて、ぜひ成果を出して広く公表していっていただきたいと思います。

最後に、本日ご案内いただいた沖縄電力の担当者の皆さんと記念写真をパチリ。皆さん、大変お世話になりました! 


宮古島視察 Day2 ~ 下地中学校のフューチャースクール授業編

2012-09-25 23:53:48 | 活動レポート

さて、宮古島視察の二日目(9月25日)、今日はいよいよ宮古島市立下地中学校への訪問です。

すでにご紹介していた通り、下地中学校は、昨年、総務省「フューチャースクール推進事業」と文部科学省「学びのイノベーション事業」の実証校(全国で8校のうちの1校)に選ばれ、今年2月から実証授業が始められています。こちらに、地元紙の宮古毎日新聞で紹介された記事がありますので、まずご一読下さい。

学校にお邪魔すると、まずは生徒たちの「こんにちは~!」という元気いっぱいの声に驚かされました。会う生徒、会う生徒が、大きな声で挨拶をしてくれます。当たり前のようで当たり前でないこの光景に、いきなり嬉しくなってしまいました。そして、わざわざ歓迎の看板まで・・・ますます嬉しくなっちゃいますね。

 

まずは、校長先生や宮古島市教育委員会の皆さんを交えての意見交換。私から、今回の視察の目的について説明。(1)2年前の初当選時から教育分野におけるICTの利活用推進に取り組んでいること、(2)フューチャースクール推進事業の実証校をはじめ、各地の学校や教育委員会を訪問して現場の声を聞きながら政策立案を行っていること、(3)今年は民主党の教育のICT化推進WTで政策提言の取りまとめを行ったこと、(4)下地中学校の場合は、特に離島における子どもたちの豊かな学びの確保という観点から大変重要だと考えていることなどをお話しました。

教育委員会の方からは、平成23年10月から宮古島の全小中学校で校務支援システムを導入し、運用していることや、もともと小学校での実証募集があったときにも宮古島市の小学校が手を挙げていたことなど、ICTを利活用した教育の充実について特に力を入れて取り組んでいることをお話いただきました。

そして宮國校長先生から、2月の実証授業開始以降の状況について説明をいただきました。4月の新学期で、2名の先生を残して全ての先生が異動になり、本格的に実証が始まったのは4月からであることや、初めての経験で未だに手探り状態であるが、先生方の努力によって徐々に軌道に乗り始めていること、1学期は接続回線がADSLで時に作業が止まってしまっていたが、2学期からは光回線になり、より快適に使えるようになっていることなど、詳しく話をしていただき、大変参考になりました。

ちなみに、宮國校長先生の講演記事がこちらに載せられていますので、参考までにご一読を!

 

続いて、授業の参観へ。この日は、5時限目に3年生の二クラス、6時限目に2年生と1年生のクラスを視察させてもらいました。

まずは3年生の理科のクラス。 この日は、力の作用・反作用の授業でした。生徒達は、4人一組のグループになって、パソコンに示された図に力の作用・反作用を書き込み、それをグループ内で議論。最後は正しいと思う答えを一つ選んで全体に発表する、という内容でした。

 

続いて、もう一つの3年生のクラス。こちらは、先日行われた体育祭の感動を、漢字1文字で表してみよう!という授業。生徒は3人一組になって、体育祭で何を感じたか、どういう気分になったかを議論。その上で漢字1文字を選んで、その理由を説明するというもの。グループで選んだ漢字が、電子黒板に映し出され、それを全体に発表していました。

ちなみに、感心したのは、7つのグループ全てが、相談したわけでもないのに全て違う漢字を選んでいたこと。絆、深、楽など、生徒達の思いが伝わってくるようでした。

 

6時限目、最初に二年生の算数の授業へ。と、先生からのリクエストで、私も授業に参加。うん十年ぶりに生徒になって、隣の女子生徒とのペアワークに参加しました。 内容は、確率の勉強。区切られたマスを色で塗っていくのですが、隣り合ったマスは同じ色になってはいけないというルールで、塗れなくなった方が負け、というゲーム。2回やって、結果は・・・もちろん、現役の中学生の勝利でした!(ムキになって挑んでいる様子、分かります?)

いや、それにしても、パソコン上に出てくる課題を一つ一つクリアしていくことで、確率の法則が分かるという内容で、上手くICTを活用されているな~と思いました。

 

 そして最後は、1年生の英語の授業。こちらは、簡単な動詞を使って、自己紹介をするというもの。まずはパソコンで、各自が4つぐらいのフレーズを作成し、それを図や模様を使ってデコレーション。そして順番に電子黒板に映しながら、クラスの前に出て発表するというもの。英語を始めたばかりの1年生が、2学期とは言え、しっかりとした発音で発表していることに感心しました。

それにしても、英語の先生の英語&発音はとってもキレイだし、ネイティブのALT(外国語指導助手)も付いている(常勤ではないのですが)し、その上、ICT環境は揃っているし、なんとも羨ましい環境です。こんな環境で勉強出来ていたら、私の英語ももっと早くからマシになっていたのでしょうが・・・。ちなみに、スカイプを使ってアメリカとのコミュニケーションも実践されたようです。

 

 授業が終わってから、まだまだいろんなお仕事でお忙しい中、先生方が集まって下さって、意見交換を行いました。再び、私から視察の御礼と、今回の目的について説明。その後、さまざまな質問をぶつけさせていただいて、先生方から忌憚のないご意見や感想、要望などを聞かせていただきました。

「ICTを使う前と後で、正直なところ、授業が良くなっていると感じていますか?これから慣れていけばもっと良くなると思いますか?」という質問には、全員がイエスと前向きな意見を示してくれました。心強い! 一方で、課題は教授法やICT教材の共有化。中学校の実証では、全国の8校が独立した形で行われているので、横の連携が難しい様子。特に、下地中学校の場合は3年生が二クラス、2年・1年は一クラスしかないので、先生方も各教科一人(数学は二人)しかおらず、アイデアや問題点を相談することが出来ないというのが現実です。

それと、現実的な問題として、机のサイズが小さいこと(教科書やノートに加え、タブレットPCを置くのでスペースがない)、夏は教室が暑すぎること(クーラーが付いておらず、PCの熱で教室内が相当に暑くなる)なども指摘していただきました。

また、先行して導入されている校務支援システムについては、先生方から「役立っている」「時間を取られていた作業が楽になって、他のことに時間を使えるようになった」など、こちらもポジティブな意見をいただきました。今後、さらなる改善・拡張をしていけば、さらにいい環境が作られるのではないかと思います。 

 

この下地中学校の実証事業は、NTT東西がICT環境の構築・運用を担当していて、この日も担当の方々が視察に同行してくれました。意見交換の場で指摘されたような課題も、技術的な部分については今後も継続してフォローしていただけると思います。また、他校との連携や教材の共有化などについては、総務省・文科省の担当と協議していきたいと思います。

 

視察の最後に、校長先生たちを交えて記念写真。お忙しい中、大変親切かつ丁寧な対応をいただいて、本当にありがとうございました。そして、今後の可能性を見せてくれた、素晴らしい生徒たちにも感謝です! 


宮古島視察 Day1 ~ 島の人々の暮らし編

2012-09-24 23:59:52 | 活動レポート

やってきました、沖縄県の宮古島!

(1)教育のICT化実証校(下地中学校)の視察、(2)宮古島メガソーラー実証実験の視察、(3)宮古島の人々の暮らしの現状視察、を主な目的とした今回の宮古島視察、到着初日の月曜日(9月24日)は、島内を駆け足でグルッと回り、宮古島の文化や歴史、人々の暮らしについて勉強させていただきました。その一部を、いつものように写真でご紹介します!

 

美しい海

まあ想像はしていましたが、やはり、宮古島の海は素晴らしかった! エメラルド! でも、残念ながら天気が曇り空で、地元の皆さんから言わせれば「こんなもんじゃない!」と。「えっ、これよりもっとキレイなんですか~!?」と驚いてしまうぐらい、美しい海です。写真ではなかなか実感して貰えないかも知れませんが、少しだけでもその美しさを感じてもらえれば幸いです。ほらっ、宮古島、行きたくなったでしょう?

 

さとうきび畑

ご承知の通り、宮古島の主要産業は農業。そしてそ基幹作物は「さとうきび」。島内を巡っても、至る所にさとうきび畑が広がっています。いや、実際、見渡す限りさとうきび畑!という場所もあちこちに。まあ耕地面積11,900haのうち、65%の7786haでサトウキビが栽培されているそうですから、その規模の大きさも分かりますね。

ではなぜ、さとうきびかと言うと、温暖な気候、平坦な土地など、いくつかの要因があるようですが、最も大きいのは災害に強いということではないでしょうか。下の写真を見てもらえれば分かる通り、強風で折れ曲がってしまっているさとうきびも、上に成長する限りはちゃんと育って、収穫できるのだそうです。

ちなみに下の写真は、作業中のおじいにお話を伺っているところ。おじいは、さとうきびを20~30センチぐらいに切って、苗を作っています。これを植えて成長させるわけですね。宮古島のさとうきびについて勉強したい方、ぜひこちらのブログを参照して下さい

 

宮古馬 

通りがかりの小さな牧場で、宮古馬を発見。子馬かと思ったら、これが成長した馬。小型で、ポニーに分類されるのだそうです。沖縄県の天然記念物に指定されているそうですが、なんと言っても頭数が圧倒的に少ない! 何年か前には20頭ぐらいにまで減少してしまい、今は何とか40頭ぐらいまで戻しているとのこと。何とか今後も増えていくといいですね。

 

宮古そば

お昼は、宮古そば! 北部の池間島に渡る池間大橋を渡ったところにあるレストランでいただきました。沖縄そばと同じかと思ったら、スープも麺も具も少しずつ独特の特徴があって、大変美味しく戴きました!

  

旧日本軍重火砲壕跡

観光客はほとんど訪れないのではないかと思いますが、戦時中に使われた、旧日本軍の重火砲壕跡があったので、入ってみました。入り口付近には、岩の間からわき水が出るところがあって、そこに水汲み場が作られていました。宮古島では、かつて水を確保することが大変重要で、こういうわき水が出る場所とかから水を汲んで家まで運んだのだそうです。壕を抜けると、反対側は海が見渡せる場所。ここで重火砲を構えていたのでしょうね。 


  

三線(さんしん)

沖縄の音楽と言えば、やっぱり三線の音色がいいですよね。島内巡りの途中にお邪魔した「宮古木工芸」さんで、ご主人から木工品や三線づくりについていろいろとお話を伺い、最後にご主人が作られた素晴らしい三線を見せていただきました。

お店に陳列されていた三線の中には、すっごい高価な値札が付いた三線も(指さしてビックリしているのがそれ)! こちらでは、切り出しから完成まで、全てを職人さんが一本一本、手作りしているのですが、こうして工房で原木から作っているのはこちらだけとか。さぞ、技術の伝承が難しいだろうと思ったら、親方のお孫さんが跡を継ぐべく、研鑽を重ねているのだそうです。素晴らしいですね!

 

 

民宿「プキの家」

今回、宮古島初日の宿としてお世話になったのが、こちら、民宿「プキの家」

もともと、二日目の宿泊場所は決まっていたので、初日だけ、どこか宮古島らしさを感じられるところ、宮古島の自然や暮らしを実感出来るところと思って探していて、やっぱり民宿だ!と思って行き当たったのがここでした。ご主人のヒロユキさんが島内を案内してくれるというのも決め手の一つでしたね(この日訪れた場所は、ご主人が案内してくれた所です)。

実際、とっても家庭的(というか、まるで親戚か友人の宿に泊まっているみたい!)で、夕ご飯も、食後の団らんも、リビングで宿泊客がご主人夫婦と一緒に楽しみます。この日は、私の他、愛知県からお出でのご家族(1歳7ヶ月の可愛い娘さんとご一緒でした)が泊まっていて、みんなで夜遅くまで談笑(あっ、もちろん、赤ちゃんは先にスヤスヤおやすみです)。

最後は三線も初体験!どうです? ちゃんと弾いてるように見えるでしょう? いや、実は、三線持ったら一度弾いてみたかった「島人ぬ宝」のイントロを教えてもらったので、そこだけ得意げになって弾いてたのです・・・。

ちなみに、お部屋の床には琉球畳が敷かれていて、とっても快適でした。そして、なんと言ってもご飯。美味しい~! 地元の素材をふんだんに使った創作料理で、量もタップリ。大満足でした!

早速、ご主人のブログにも私が登場しています。興味のある方、ぜひごちらをご覧下さい

 

 

ということで、初日は「宮古島の自然や文化や人々の暮らしを知る」ということで、プキの家のご主人のご協力のおかげで何とか目的を達することが出来ました。この初日の学習が、残り二日間の視察に大いに役立ったことは言うまでもありません。ヒロユキさん、ありがとー ヽ(^0^)ノ

(二日目に続く・・・)