業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

責任のとりかた

2009年05月10日 | 業務日誌
※ 画像は『ぬーん』。

ケアマネになってそろそろまる3年を迎えるハリケンです。
慣れてくれば手が抜ける、要領がわかってラクになる。
そう信じて3年間、この辛く苦しい業務に耐えてきました。



事例は困難になるばかり。
利用者はワガママになるばかり。
良い事業所は減るばかり。
給付管理は複雑になるばかり。
審査会はアホばかり。

ケアマネは介護保険において、医療における医師の役割
とか
公務員に准ずる
とか

ウマイことばっか言われてこの職に就いた自分の愚かさ、浅はかさがつくづく身に沁みる3年目であります。

改正なんて所詮改悪だしさ。
朝四暮三だしさ。

さて、ケアマネには、利用者に対して、介護サービスや精度を利用するにあたってシバリや注意事項を説明する義務があります。
私ハリケンは、ケアマネのシゴトの中で1番大変なのはこの『説明』だと思ってやってきました。
だって、説明って、内容がわかってないと出来ないことですよね。
よくわかってない人から説明されても、余計わかんなくなるだけですよね。
説明してもわからない人たちのためには図でも説明しますし、自分のよく知らないことを聞かれたらまず「もう一度よく調べてからお答えしますね」と言い置いてからいったん調べに戻ります。
そのせいで、私はウチの居介で一番紙(文書)を作るケアマネです。
契約書なんかにもちまちまアンダーラインをひいたり、書き込みしたりしちゃいます。
あとで聞いてないとか知らないとか言われると、その責任は全部ケアマネである自分にかかってくるからです。
言い換えれば、ケアマネってのは、利用者の責任を負わすために厚生労働省が考えた捨てゴマな資格なのかもしれません。

なんでこんな話をするかとゆーとですね。


先日、ウチの居介のベテランケアマネ・アイリン女史が、ちょっとした知り合いである高齢者を担当することになって、新規に認定を受けさせたところ、非該当になっちゃったんです。
非該当って、私出したことないです。って別に自分が担当する利用者すべてにあまねく介護給付の甘い汁を与えているケアマネだってんじゃなく、単に重度の利用者を押し付けられてるってだけなんですけど、とにかく非該当の通知って見たことないです。
(ワタシ的には非該当の通知なんかより要支援の通知のほーがよっぽどヤですがね)

で、アイリンさんがショックを受けてた。
あれほど「調査では『出来ません』と言えと言ったのに、だの、自転車に乗れることは隠しておけと言ったのに、だのグチグチ言ってたワケですが、ひとしきりブツブツ言った後で
「仕方ない、今月の利用料金は私が払うわ」
って言ったんです。

聞けばその非該当さん、すでにヘルパーを数回利用してたらしい。
いくら元気でも、要支援にはなるだろうと見込んでヘルパーを派遣しちゃっていたってことなんですよね。
で、利用者には「もし非該当になったら」というバーイの、自費とか自己負担とかの説明は一切していなかった。
アイリン女史、数年前の軽度高齢者の福祉用具引き上げの時期にも、同じようなことをやってるんです。
きちんと説明していなかったために自費が発生してしまい、それを自分で支払ったことがあるってワケです。

皆さんに聞きたいんですが、このような『責任のとりかた』についてどう思います?

もしこれをちゃんと処理しようと思ったら、管理者に報告して、始末書か顛末書かを書いて、謝罪して、事業所や法人が負担して、って流れになると思います。
当然ケアマネは厳重注意でしょうし、管理者も叱られます。
アイリン女史はそーゆー一連のことを「人に迷惑をかけるから」と言って、安易に自分のポケットマネーで済ませてしまうのです。

でも、利用者にとってはどうなんでしょうか。
また、そんなことは絶対にしない、またはこんなことが起こらないようにマジメにやってるケアマネにとってはどうなんでしょう。

以前私がデイやヘルステの職員だったとき、利用者にケガをさせたり利用者のものを壊したり失くしたりしてしまったとき、相談員や主任は私の手をひいて利用者や家族、施設長に誤りに行きました。
自分は全然悪くないのに主任が一緒に頭を下げてくれ、ときには厭味まで言われてるのを見て、自分に嫌気がさし、申し訳なくて恥ずかしくて泣きそうになったりして、もう2度とこんな失敗をすまいと自分に誓い、数ヵ月後にはまた似たような失敗を繰返す、とゆーことをやってカタツムリのスピードながらも成長してきたワケです。
事故報告書だの誓約書だの、もう目をつぶっても書けますってくらいのレベルになって、いまこうして自分なりの責任感をもって仕事をやってる自分がいるんですよね。

誤解のないように言っておきますが、ウチの主任のカニちゃんが、アイリン女史のような責任のとりかたを推奨しているってことじゃありません。
むしろ逆で、私の考えにほぼ近いと思います。つか、カニちゃんは説明義務から逃げるような人じゃないですからこーゆーミスをしたってハナシもないですけどね。
そもそも、カニちゃんはまだこの一件を知りません。

介護ベッド1ヶ月として、安いものでも7,8000円ですよね。
ヘルパーが1時間、週に1回1ヶ月入っていたとしても9200円弱。
この場合自費の部分を要支援Ⅰで取られるとしたらどうなんだろ、12340円ってなるのかな。

これ全部、ケアマネが払えばそれでいいってことなんでしょうか。
それは一般的な責任のとりかたなんでしょうか。
というよりも、このやり方で、アイリン女史は、本当の意味で責任をとったことになるんでしょうか。

どー思います?