業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

往生際 その1

2007年07月29日 | 業務日誌
往生際:(1)死にぎわ。(2)追いつめられてあきらめる時。また、その時の決断力や態度。「―が悪い」

お待たせいたしました。
当ブログの主要登場人物、トシオさんの続報でございます。
トシオさんの直近のトピはコチラ

私の担当する利用者 田中トシオさん(仮名)要介護3 72歳/男性、ナマホ。
いろいろありまして、韓国人妻のリリーさんと結婚し同居(入籍はしたものの法務省から認可がおりていない)。
今年に入ってからも、何度も何度も入退院を繰り返し、ネフローゼになっても透析拒否されていましたが、この5月にやっとシャント作製。その後も腫れがひかずに透析導入できたのが45日後と、ゴネにゴネまくったトシオさん。

そのトシオさんが
ひがしクリニックで

透析維持通院することになりました。

透析を導入したC病院では、当ひがしクリニック以外にも2,3の透析クリニックを紹介したのですが、ご本人が
「わしはひがしクリニックがいいんじゃい!」
と仰るのですから仕方ありません。
私や前担当ケアマネのナース河合より、トシオさんの情報を事前に把握していた森の神(クリニック師長)も、これがC病院の病診連携室のワーカーからの紹介であれば断って下さっていたはずなのですが、ふだんはそのようにワーカーを通じてやってくる患者紹介が、このトシオさんに限って主治医先生を介してやって来ました
そーなるともーどーしよーもありません。
この先どんなトラブルがあろうとも迎え撃つ覚悟で、森の神と何度も話し合いの場を持ち、受け入れとなりました。


そんなトシオさんから
「明日の透析はお休みするんじゃい!」
という電話がかかってきたのは、透析開始からまだたった3回目のことでした。

皆様もご存知でございましょう。
透析患者さんは、いくら透析しても、通常の人たちの10%程度しか除水できません。
たった1日でも、透析を休むなんてことはもってのほかでございます。
ウチのクリニックはリスクマネジメントが大変しっかりしておりまして、事前面接のときに、透析拒否をする患者さんは即刻放り出しますよという確認をキッチリとっています。特段の理由もなく日時をずらすことも決してしません。

トシオさんが透析を休むと電話してきた朝、すぐにケアマネの私にもクリニックから連絡がありました。
私はああ、終わったなと思いました(色んな意味で)。
ナマホ課のワーカーさんに連絡をとって、説得してもらわなければ、とか、トシオさんをみてくれる透析クリニックが他にあるだろうか、とか、これからとりかからなくてはならない仕事のことを思いアタマがクラクラしたのでございます。
トシオさんが透析を休むと言った理由は、本人いわく
「送迎が早すぎて朝飯も食えんのじゃい!」
「朝飯が食えんとインスリンが打てんのじゃい!」
などなどと訴えられますが、ホントの理由は家庭不和からくる八つ当たりなのです。
トシオさんの妻のリリーさんは、ご本人は否定されますが仕事をされています(ナマホなので超秘密)。それも夜のお仕事です。
で、夜のお仕事が終わると早朝から宗教の集まりに参加されます。帰宅は朝の5時とかです。
そこからリリーさんはお休みになられますので、トシオさんの朝食を作ってくれません。
トシオさんはそのことでリリーさんと大喧嘩になり、イライラして

ヨメが朝飯も作らない
   ↓
自分にかまってくれない
   ↓
キレまくる
   ↓
透析に行かない
となったのでございます。

                    つづく




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