業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

所詮介護はヒトかカネ その1

2009年09月01日 | 業務日誌
※ 画像はひこにゃん。め------ちゃめちゃ好き。癒されるったら♪


ひさびさに長編書く決意で臨んでおります。

…この利用者のことだけは決して書くまいと思ってたのに(←遠い目)。



私が担当する利用者 お塩マナブさん(仮名)88歳男性/要介護3。
5年ほど前に妻に先立たれ、子供はなし。公団に住む独居です。
もとは整備工でした。
高度の難聴で認知症、腰部脊柱管狭窄症、正常圧水頭症。
とっても温厚な方で、性格のかわいいじいちゃんです。

現在利用しているサービスは
訪問介護月に77回。
訪問看護月に4回。
通所介護月に13回。
夜間訪問介護基本Ⅰ。
福祉用具3品目。

ヘルパー2事業所・通所介護1事業所・夜間対応型訪問介護1事業所・訪問看護1事業所・福祉用具1事業所。
その他隔週の訪問診療に毎夕+隔日昼配食サービスに月イチのレンタルシーツに、とあるインフォーマル支援団体がほぼ毎日。
(※この支援団体に関してはのちにふれます)

はい、介護サービスの利用頻度に注目。
要介護3でこんなに利用出来るはずはありませんね。

要介護3の支給限度基準額は26,750点。
この方の費用の総額は、例:先月50,835点。

マナブさんは毎月25万円程度もの自費が出る方なのです。

この時点で私のことを、ケアマネ失格と思っていただいても構いません。
こんな多額の自己負担を出してしまうようなケアマネは介護支援専門員を名乗ってはならないと自分でも思うんですから。
今でもこのお宅を最低月に5,6回訪問し、必要な買い物や公的手続きをすべて代行し、ときには預金通帳を求めて家中を捜し、ときには便所のつまりまで解消し、ヘルパーや訪看ナース、団地管理人や支援団体からの苦情に頭を下げまくっている私は、もはやケアマネでもなんでもありません。
単なるなんでも屋です。


マナブさんが困難事例になったのは、去年の秋の頃でした。

それまでは、週に3回の社○ヘルパーのみを使って不自由ながらも自分でなんとか買い物や銀行に行っていました。
そのうち○協のサ責から
「マナブさん宅に訪問したヘルパーがトイレで転んだままのマナブさんを発見しました」
「マナブさんちに届いているはずの書類が見当たらず、受け取った記憶もないと言ってます」
などという報告が入るようになり、それはあっちゅー間に
「マナブさんが長年担当のヘルパーに『はじめまして』と言いました」
「マナブさんが団地のホールで転倒して救急搬送されました」
という報告に変化していったのです。

マナブさんには2人の妹がいますが、双方遠方在住。
それでも検査入院のときにはなんとかやってきてくれたり、連絡だけはしてくれていたのです。
いざというときには妹さんたちに相談すればいいと思っていた私がバカだったんですね。

認知症が進み、歩行が不安定になった頃、ヘルパーの訪問回数を増やしたり、車椅子をレンタルしたりと一応の対応はしました。
難聴で、ときには筆談が必要なマナブさんですが、それでも意思の疎通は可能でした。自己決定も出来ましたし、金銭管理もしていたんです。
施設には行きたくない、自宅で過ごして死にたいです。
そうキッパリ言うマナブさんでしたし、お金もある程度持っておられる様子でしたから、いざというときには権利擁護でもなんでも利用すればいいと思っていた私がアホだったんですね。


そして今年の正月。
マナブさんが自宅内で何度目かに転倒して救急搬送された日を境に、事態が急展開。
私は、自分の持てる知識と能力すべてを総動員してマナブさんの居宅介護支援に臨まなくてはならなくなりました。



                         つづく














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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
pirori (Unknown)
2009-09-08 20:14:19
こんにちは

自己負担額にびっくりしつつ、続きが気になる…
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Unknown (けろこ)
2009-09-10 07:54:28
所詮介護はヒトと金・・まさに
介護保険利用に当り(特に特養入所)所得制限をと思ってしまう今日この頃。まぁた有る人ほど出し渋るんですがねえ。この方凄いっすね

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記事Upしました (ハリケン)
2009-09-11 00:59:23
piroriさん♪
驚くのはまだ早いかもw

けろこさん♪
確かに、(おカネの)ある人ほどシブいですね。
しかしこのマナブさんは…
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