こうやって、考える。外山 滋比古 (著)
言わずと知れた思考の整理学の著者の外山さんの今までの作品の中から150に厳選されたポイントを抜き出したもの。外山さん曰く
校正などしている間に、おもしろいことに気付いた。引用された短文が、もとの本文の中にあったときとは違った、新しいニュアンスをともなっているのである。引用されることで、味わいが濃縮されるのかもしれない。
とのことで引用されることでの輝きも放った本になっているかなと思いました。また冒頭には日本人には俳句という文化があるが話し始めると長いというようなことが指摘されており、「簡潔は知の叡智」という言葉が紹介されていますがこれまた話が長くなってしまう自分にとっては頭が痛い感じでした。
Topicsの例
・忘れることを恐れない
・寝させる
・抽象のハシゴを上る
・無意識を使いこなす
・知識は「死んだもの」として考える
・着想を古典化する
・思考に休符を挟む
・まどろみの中で考える
・忙しい時こそ遊ぶ
・比喩で思考を節約する
などなど。考えるときに知識が多すぎるのは逆にマイナスになるということや考えることに固執しないで違った側面から見たり一旦、離れてみたりと考えるというとこんを詰めてうんうんうなっているイメージもあったりするのがありますが全くそんなんでなく程よい脱力感、余裕がないと良いものは思いつかない様子。中国の欧陽脩からの引用によれば良く思いつくのは三上=鞍上、枕上、厠上という紹介も出てきたりします。思考のヒントを得るには最適な本だと思います。
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