Takekida's log

千里の道も一歩から

直感と論理の融合で自己限界を打ち破る

2020-05-16 22:10:59 | Books
 直観を磨く 深く考える七つの技法  田坂 広志 (著)
 深く考えるということと直観というのは対極にあるのでは?と思ってしまいますがこの本の指摘は深く考える=論理思考では決してなく深く考えることの深部にあるものが「直観思考」でありその「直観思考を」身に着けるためのアイディアが紹介された本です。これからのAIの活用が得意とするのがこの前段の論理思考と知識(データ)活用ということを考えると今までの受験戦争などで問われていた能力というのはあっという間に時代遅れになってしまう危険性がありそうです。 そういった中においても論理思考と直観の組み合わせは人間にしかできない特技となりそうで注目しています。
 7つの思考法としては循環論理、対立止場、課題回帰、水平知性、体験知性、多重人格、自己対話を事例とともに紹介。そもそもの直観力の身に着け方に対しては…瞬間瞑想もしくは多重人格者のように直観力に優れた人格を呼び起こす技法が推奨されていますが特に筆者が解説しているのは後者の方でこの人格を「賢明なもう一人の自分」と呼んでます。 この人格を手に入れるにはどうすればよいのか?必要としているのが自己限定を取っ払うこと、天才が天才である所以は出来ないとは思わずアイディアが下りてくるという感覚があることなのだという指摘、そしてこれをゼロポイントフィールド(量子力学のゼロポイントフィールド仮説:量子真空にすべての記録が閉じ込められている)に懸命な自分が周波数を合わせられたときに発生するのではないかと指摘されています。ここまでくるとなんだか怪しい感じもしますが確かにアイディアを思いつくときというのはぐるぐると思いあぐねて言うよりやなんか空から降ってきたような感覚で浮かんでくるもの。本書ではさらに身体技法としてこのような状態に移るための7つのヒントが記されており一つの参考となりそうです。自身の可能性を限定しないこと、中年に入った自分に最も求められていることだと痛感しています。

自己呼び起こしの7技法
1.深い呼吸、2.音楽の力の活用、3.群衆の中の孤独、4.自然の浄化力の活用、5.思索のための散策、6.瞑想が自然に起こるのを待つ、7.すべてを託す

7つの思考法
○理屈ではそうだ.....→直線倫理だけで考えない.→「循環論法」の思考法
○白黒はつけられない...→二項対立構造で考えない.→「対立止揚」の思考法
○それだけが問題ではない.→個別問題だけで考えない.→「課題回帰」の思考法
○視野が狭いのではないか.→狭い視野だけでは考えない→「水平知性」の思考法
○本にはそう書かれているが→文献知識だけでは考えない→「体験知性」の思考法
○相手の立場を考えてみては→自己視点だけでは考えない→「多重人格」の思考法
○何か勘が悪いのではないか→直観の力を用いて考える.→「自己対話」の思考法

 


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3 Comments

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直感 (まっつん)
2020-05-18 21:58:28
いつもアウトプットありがとうございます。

 私は特に若いころ、頭でっかちで、「俺が俺が」となりがちだったので、「体験知性」の思考法と「多重人格」の思考法は、常に持っていたいと心掛けたいと思います。

 本からの学びは、非常に多くありますが、実際に体験してみないとわからないこともたくさんありますしね。
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Unknown (たけきだ)
2020-05-23 21:57:48
ありがとうございます。まったくそのとおりで体験しないとわからないことだらけですね。なかなか頭でわかっていても・・・ということも多いですが一歩距離を置いてみてみると気づくことが良くあるものと改めて感じます。 お互い実践の中で新たな知が得られるように頑張りましょう。
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自然数は言葉 (カオス ⇔ コスモス)
2021-09-15 15:58:42
≪…ゼロポイントフィールド…≫的なモノを、
数の言葉⦅自然数⦆のカタチとして『創発直方体』に『眺望』すると、
『ホログラフィック係数』((eー1)/(eー2))同定したい。

 ≪…「体験知性」の思考法…≫からの『離散的有理数の組み合わせによる多変数創発関数 』の文脈命題は3分岐する。
 「離散的](有限的)な帰結を、[連続的](連続性)へ≪…「対立止揚」の思考法…≫で観ると、
『カオス表示』の『数の核(ジャーゴン)』(『創発直方体』)で数の言葉⦅自然数⦆は、3・4次元で閉じていて(計算できる)いるコトを呈示している。
 自然数は、『数の核(ジャーゴン)』で因数分解できていると観たい。
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