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ノーベル平和賞、当局に消された書き込みの数々

2010年12月11日 | 中国問題
2010/12/11 産経新聞

 「3カ月前、中国全国は日本に対して『中国人船長を釈放せよ』と叫んだが、今は全世界が中国に対し『劉暁波氏を釈放せよ』と叫んでいる。まるでヤマビコのようだ」

 今年のノーベル平和賞が中国の民主活動家、劉暁波氏に授与されることが決まったことを受け、中国国内のインターネットにあった書き込みだ。しかし、当局者によって、書き込みからわずか数分後に削除された。

 10月初めに劉氏の受賞が決まって以後、中国政府はこの問題に関する書き込みを厳しくチェックし、劉氏を個人攻撃しノーベル賞委員会を批判するコメントを残してきた。一方、劉氏を支持し、中国政府を批判したり、皮肉ったりするものはすぐに消してきた。実にアンフェアなネット管理が行われている。

 筆者が記録しておいたものや、海外のサイトに転載されたものを総合し、中国当局に消された国民の声を紹介しよう。

 冒頭の書き込みと同じように、9月初めに沖縄・尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件の中国政府の対応と比較したものとして「日本と対立したとき、中国外務省のスポークスマンは、『日本は誤った道を歩んでいる』と批判したが、今回はさすがに『国際社会は誤った道を歩んでいる』とはいえないだろう。国民に中国だけが誤った道を歩んでいることをバラしたようなものだ」という書き込みがあった。

 また、「劉暁波に懲役11年の判決を下した裁判官たちを厳罰にすべきだ。その判断が結果としてノーベル平和賞につながった。裁判官こそ共産党の最大の敵だ」といったものや、「すべては中国の自業自得だ。事前にあれだけしつこく『劉暁波に賞を与えるな』と騒ぐから、ノーベル賞委員会は劉氏にあげなければ、中国の圧力に屈した形になり、授与せざるを得なくなった」という中国政府のやり方のまずさを批判するものもあった。

 また、中国版平和賞をつくり、台湾の連戦元副総統に与えようとしたこともやり玉に挙げられ、「国際社会を笑わそうとして、中国はとことんピエロを演じているね。そのサービス精神をほめるべきだ」というのもあった。同賞の「孔子平和賞」というネーミングに対して、「あまりにも孔子に失礼だ」といった反発が殺到し、「ノーベル平和賞と孔子平和賞の格の違いから、あの立派な孔子様はノーベル氏の足下にも及ばない小者になってしまう。孔子の子孫は抗議すべきだ」との批判も。

 中国政府を揶揄(やゆ)したり、皮肉ったりする書き込みだけでなく、まじめに中国の将来を考える意見も多い。
 「北京五輪や上海万博を立派に成功させても、中国は文明社会に近づいたことにならない。いまでも遅くない。劉暁波を釈放することは外国人の尊敬を勝ち取る第一歩だ」と中国政府をいさめる意見のほか、ノーベル賞委員会に感謝を述べるものもあった。「13億の中国人に大きな未来へつながる希望の光を見せてくれた選考委員のみなさんよ、本当にありがとう」



10日、オスロ市庁舎で行われたノーベル平和賞授賞式で、ヤーグラン・ノーベル賞委員会委員長は、劉暁波氏(後方写真)のために用意され空席となった椅子に、平和賞のメダルと賞状を置いた(AP)



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