学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

夜になって故郷を想う

2007-05-12 22:14:11 | Weblog
仕事からの帰り道、何気なくラジオをつけると、
普段は聞くことの出来ないラジオ局が入りました。
私の故郷、宮城県のラジオ番組です。
AMは、夜になると遠くの場所まで電波が届くようです。

「故郷は遠きにありて思うもの・・・。」
そう読んだのは、室生犀星だったでしょうか。
私の美術館で所蔵している作品の作家たちも、
青雲の志を持って故郷を出、異郷の地で大いに活躍をしました。
でも、故郷を完全に忘れてしまったわけではなくて、
特に晩年になると生まれ故郷の姿が描かれるようになります。
人間と故郷の縁は、永遠に切ることができないようです。

今朝、再びラジオをつけると、全く音は聞こえませんでした。
夜だけにしか流れないメロディ。
ふと、柄にもなくシンデレラの話を思い浮かべました。
私も就職で遠くへ来てしまったけれど、夜に故郷とのつながりが
できることを知って、小さな幸せを感じました。
コメント
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