先日、古本屋へ行ったら、出口保夫さんの著書『英国生活誌Ⅱ』(中央公論社、1994年)がありましたので買い求めました。『英国生活誌Ⅰ』はすでに購入済。2冊とも、著者がロンドンの生活を通して、当時のイギリスの社会について書いたエッセイです。
そのなかに「楽しさを優先する社会」という項目があり、要約すると、イギリス人が生活感情のなかで、最も大切にしているのが「enjoyment」、つまり生活を楽しむということ。人生において、つらいことがあったとしても、持ち前のユーモアで乗り切ってしまう。そして、そういうことに対して寛容な社会があるのだ、といいます。
そこで私はふと考えてしまうのです。昨今、日本のメディアにおいて、北欧のスローライフやこのイギリスのように人生を楽しむ、ということが盛んに取り上げられ、私もそういう生活スタイルにあこがれています。ところが、個人でそれを実現しようとしても、今の日本はそういったことを支えられる社会ではないため、多くの人がうわすべりしてしまうのではないかと。日常がとかく忙しすぎる。自分だけスローライフを楽しもうとすると、必ず周りと軋轢を生じてしまう。そのあたりの微妙なバランスをどのようにとったらいいものでしょう。悩ましいところです。
この本はいまから30年前の本ですから、今のイギリス社会とはだいぶ違うところもあるかもしませんが、何にせよ、他の国の文化を知るということは楽しいことです。それこそ、いずれイギリスはロンドンにものんびりと旅行に行って見たいものですね。
そのなかに「楽しさを優先する社会」という項目があり、要約すると、イギリス人が生活感情のなかで、最も大切にしているのが「enjoyment」、つまり生活を楽しむということ。人生において、つらいことがあったとしても、持ち前のユーモアで乗り切ってしまう。そして、そういうことに対して寛容な社会があるのだ、といいます。
そこで私はふと考えてしまうのです。昨今、日本のメディアにおいて、北欧のスローライフやこのイギリスのように人生を楽しむ、ということが盛んに取り上げられ、私もそういう生活スタイルにあこがれています。ところが、個人でそれを実現しようとしても、今の日本はそういったことを支えられる社会ではないため、多くの人がうわすべりしてしまうのではないかと。日常がとかく忙しすぎる。自分だけスローライフを楽しもうとすると、必ず周りと軋轢を生じてしまう。そのあたりの微妙なバランスをどのようにとったらいいものでしょう。悩ましいところです。
この本はいまから30年前の本ですから、今のイギリス社会とはだいぶ違うところもあるかもしませんが、何にせよ、他の国の文化を知るということは楽しいことです。それこそ、いずれイギリスはロンドンにものんびりと旅行に行って見たいものですね。