やっと出雲駅伝の疲れが取れたようだ~
いま読んでいる本の中に「愛犬の一念」という話に感動した
「新釈観音経講話」という本で著者は浅草の浅草寺の執事・大正大学教授
清水谷恭順という方の本、この本は昭和4年10月出版の本
その中で私が何度読んでも涙する「愛犬の一念」を紹介する
文章をそのまま書いてみるので一読ください
最近まで大阪に在住していた某氏が神戸に移転して
かって大阪在住中、毎日愛犬に豆腐を買いにやっていたので
神戸へ来てから近い豆腐屋を三四回教えていて
ある日お金をかごに入れて使いに出したら
三日しても五日しても帰らない
非常に心配して心当たりをすべて探したが
皆目行方がわからない
ところが一週間目にみすぼらしい姿になって
帰ってきたが、家族の声を聞くなりばったり
倒れて死んでしまった
神戸から大阪まで豆腐を買いに行って
道を迷ったのである
もちろん倒れるまでも豆腐の入っている
かごをくわえておったそうだ
(大正14年5月28日中外日報)
これを何度読んでも「犬の、愛犬の」表情が目に浮かぶ
豆腐を買いに神戸から元住んでいた大阪まで迷いながら行って
また迷いながら神戸にその豆腐を持って帰ってきた、その姿
主人の家族の声を聞いてバッタリと倒れて死んだ
「一心」その思いに私はこれを書いていても
また涙が出てきている
「純粋・純心・一心」
私もこの犬の心になろう
神戸から大阪、大阪から神戸へ一週間の犬の一心の気持ち
嗚呼