ただ赤く塗り潰して
午後を通り過ぎた影、踏みしだかれた詩文、血溜りのなかの指先、白紙のままの便箋、風が...
飛ぶ夢など見なくてもいい
狭い、ほとんど交通量のない道路に幽霊のように現れたプリウスのヘッドライトが、...
清潔な皮に切れ目を入れて引き剥がしたらそいつは立派な肥溜だったよ
あてがわれてあてが外れてもごった返す人の波のなかで 奇をてらわず気を付けて精進な...
さやかに星はきらめき
市の大手建築会社の、一大プロジェクトとして作られた街外れの巨大な新興住宅地は、...
才能とは前例のない武器である
才能の定義とはなんであるか、なんていう細かいことは置いといて。でも簡単...
この夜はあの夜
街の灯が消えるころに 俺たちは跳躍を繰り返した 皮を剥ぐような風が 駆け抜ける午...
