不意打ちのようにやって来る
暗い湖に朦朧と沈む膨張した死体の夢 網膜のなかに書き殴られた最期の詩 叫びは...
感電のさなかには痛みなど感じていないものだ
微量の電流がひっきりなしに身体中を駆け巡っているような違和感が続いて、痒くもな...
ロックンロールはだれのため
叫びは暗闇に飲み込まれ、おれたちは 財布を落としてきたみたいな心もとない気...
まぼろしの午後
世界の端っこで 瓦礫にくるまれた 十代の残滓を 山道に捨てられた 切り裂かれ...
思えば、出口なんてイデーをはっきりそれと認識したのは
飴色のグラスみたいな陽だまりが廊下の奥に落ちていた、天井に埋め込まれた空...
子守歌は静寂の雑踏のなかで
せせらぎは忘却のように消え失せてしまった、もう、おまえは、地に落ちた果物み...
目隠しの奇想曲
指を伸ばして 最初に触れたものの名前を教えて それはきっとこれからの 示...
その世界の爆発はいつだって生臭いほどの赤みに満ちている
動物の在り方を身に宿し牙の位置を整える、吠えるなら大声で、囁くならい...
独白は灯りの真下を避けて
嘔吐、のようになまぬるい夜を落ちていくそれに、名前をつける気などあるものか、お...
骨になったら壺のなか
ドブネズミの頭骨だけが綺麗に積み上げられた路地裏の酒場の看板の下にコカ...