ろくすっぽ砂も噛んだこともねえ表六が 干し過ぎた柿みたいな遺書をしたためる魂の...
ここにヨシオという男が居る。三十を少し過ぎたもの静かな男で、生活のためにある巨大な施設の厨房で洗い場を担当している。毎日日が昇る前に仕事場に入り、日が暮れる...
マーガレット色の街灯が 午前三時の路上で 墜ちた月のように佇んでいる ジンの酔いは 俺のこめかみを 左から右へ真っ直ぐに射貫いて 思考がそこから全部漏れて...