新種のダイエット番組を見ながらおぼつかない示唆を見つける
むずがゆい神経のルーツを引きずり出して もぎたての果実を誇るように目の前に投げ出...
廃道に続く国道
コインを集めて買えるものの数を数えた パンを頬張りながらなくしたもののことを思っ...
六月の間の抜けた錯乱
フロアーに突っ伏して嗅いだ、マイナスの圧力の臭い 上手にやり過ごすには手持ちの駒は...
いつか月のように忘れる
孵らない言葉を抱えて、静かの騒ぐ砂浜を歩く 夏の初めだというのに凍えて、唇がうま...
嫌な虫
やぶ蚊が噛んだ痕に幾筋もの掻き傷、子憎たらしいやり口に憤慨して 頭から密造酒を被る...
断絶はひとつの死
くぐもった夜が 遠慮がちに 遮断しきれない 汚れた窓から ヤモリのように忍び込む 僕...
BE MINE TONIGHT
慟哭の残り香を嗅ぎながら 今は空きになってしまった 古いアパートの一室に忍び込む ...
生きたものの匂いを滅びたものの集合の中で嗅いだ
生きたものの匂いを滅びたものの集合の中で嗅いだ それは現実とも幻想とも表現のしよ...
お前の顔をした何かが物陰から這い出してくるんだ
お前の顔をした何かが物陰から這い出してくるんだ この世の負をすべて請け負ったよう...
夏のぬけがら
乱雑な感触で結ばれた 俺とお前の違えた手首 眩暈の寸断に隠れた 太陽を睨みつけていた ...