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山手線渋谷〜恵比寿部分が開業したのは1885年3月の旧日本鉄道品川線(品川〜赤羽)として敷設されたことに遡る。恵比寿駅から駒沢通りを渡り、しばらくは線路ぎわに道が続く。線路ぎわから小高く土が盛られていて小さな崖のようになり、フェンスが張られている。歩きながらよくみると意外に植物が生え、花が咲いている。
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一番幅を利かせているのがアメリカノウゼンカツラという蔓性の植物。よく農家の軒先に咲くオレンジ色のラッパ状の花で、比較的大きく遠くからも目立つ。6月頃から花は咲き始め、盛夏、初秋まで見ることができる。
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外来性植物ではあるが、日本の古い植物図鑑・本草和名(918年)にも載っているから渡来は奈良時代以前ということになる。茎が長く伸びて、そこから出た付着根で鉄道を支えるコンクリートに吸着し、またフェンスに絡みついて這い上っている。何株もあり、その繁殖力はただものではない。
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他にフェンスに巻き付いているのはコヒルガオである。ヒルガオと葉の形が異なり、真ん中部分が尖っていて、花が少し小さいことからこの名前になった。花の色は薄ピンクで花径は3センチ程度。
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あまり知られていないがアサガオと違い、殆ど種をつけることはなく、地下茎で増えていく。地上部は冬になると枯れてしまうが、地下茎は生き残り、翌年春には再び芽を出すのである。
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鮮やかな朱色の花を付けているのがヒメヒオオギズイセン(姫緋扇水仙)、南アフリカ産で耐寒性もあり、繁殖力も旺盛。どこでも増える植物であり、一部の都道府県では栽培が禁止されているほどである。
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栽培されている植物ではなく、あまりわざわざ見ている人もいないが、季節の移り変わりの中、夏の到来を感じさせてくれる。その先には線路が上を通る小さな跨線橋がある。