町歩きをしていると色々と面白い風景に出会うことがある。元旦より晴れの日が続き、家の近くを歩くと空中に丸い黄色い玉のようなものが揺れている。
ふと気になってよく見ると蔓状の植物に成っているのだ。ただ、蔓も葉もすっかり枯れてまだ熟しきっていない緑の実と熟した黄色い実がブラブラとしているのだ。
そしてその蔓が絡んでいる木には小さな赤い実がたくさん付いていて実の周りの葉は落ちてしまっているのである。よく見ると根元にはまだ緑の葉が若干残っていて、葉は常緑樹のものに見える。
これを帰ってからネットや図鑑で調べてみた。まず、実は簡単でキカラスウリ。あの赤い実をつけるカラスウリの仲間だが、カラスウリに比べて実の大きさが10cm程度と大きい。ネット情報では果肉には甘みがあり、食用にもなるとされている。
一方、難しかったのは樹の方だが、モチノキの仲間であるクロガネモチのようである。高木で沢山の実がなり、常緑樹ではあるが、一部の葉は落葉する。その落葉後の姿のようだ。強い樹で『クロガネモチ』が『金持ち』に通じることから縁起の良い樹として庭に植えることも多いらしい。
この二つが絡み合い、さらに真っ青な空がバックになるとこうした風景を作るのか、花の少ないこの季節には嬉しい景色である。