平金目 ( ナンヨウキンメ )
- Beryx decadactylus (Cuvier,1829) -
新年の一発目で、なかなかマニアックなお魚と出逢えました !
今年は、幸先良いスタートで、思わずニンマリ (^_^)/
正月明けで天候も荒れ模様なので、荷は少なく、魚屋の棚もやや寂しいものの、これ見よがしに輝いて、オーラを放なっていたのがこれ。
一瞬、達磨さんみたいなスタイルからキントキダイかな? と思ったけど、ヒレの形状が全然違い平金目と判断。
隣に並んでた本キンメダイと比べて見るまでもなく、体高がとても高く、まるで縦横比が違うので間違い無く平金目だと思ったわ。
体調 42センチ、1.8キロのどっしりした体躯で、900円でした。
隣の本キンメは、1.0~1.2キロくらいで、1400~1800円なので、かなり割安感はあるわね。
本キンメより味覚がやや劣るという一般評価なので、こんな価格差となっているのかも。
お金さえ出せば何時でも買える本キンメより、めったに出逢えないこちらの方をわたしは選ぶの。
例え、余り美味しく無かったとしても、本キンメにしておけば良かったなんて後悔はしない人なのよね。
それにしてもフェラーリみたいな見事な赤色にうっとり。
巨大な目玉と、チョロQみたいに寸詰まった丸っこい身体つきは、ちょっと笑えるけどね。
平金目 ( ナンヨウキンメ ) のお刺身
帰宅して一応しっかりと観察して種類を確定。
ナンヨウキンメに間違いないと判断しました。
キンメダイ科は、三種しかいなくて、本キンメダイ、フウセンキンメとこのナンヨウキンメ。
本キンメ、フウセンキンメは、細長く、スタイル的にもナンヨウキンメに間違い無く、
背鰭軟条数を数えると19。これはナンヨウキンメの同定識別のポイントとされてます。
その他、良く似たスタイルのキントキダイ科や、エビスダイの仲間なども一応は確認したけど、全然似てなかったです。
と、言う事で、ナンヨウキンメという事で、話しを進めますが、違うぞぉ~、という博識な方がおられましたら是非コメント下さい。
教授に見てもらおうかしら、と思ったけど、これは問題無さそうなので手を煩わす事もないかなと思ったの。
ちょっと魚オタッキーなお話しになってしまいましたけど、まずはお刺身で味わいました。
分割して柵取りしても、体高があるのでとても大きなお刺身になりました。
色合いは淡いピンク色でとても良い感じ。
思わず、ぷるっと齧りつきたいわぁ。。
味わってみると、とても美味しいお刺身でビックリ !
本キンメと比べ脂の乗りが少なく、旨味も不足気味という一般評価なんだけど、全然そんな事はないわね。
脂ののりは充分だし、とても爽やかで美味しいお刺身だわ。
歯触りも良くシコシコした感じで、わたしの好みのお刺身で嬉しかったわ。
本キンメとは全然違う方向の味覚で、キントキダイ、チカメキントキなどに近い味覚に感じました。
本キンメの濃厚な脂ののりのファンの人、噛まずに口の中でトロけてしまう様なお刺身を好む人には少し物足りないのかもしれませんね。
そんな本キンメの様な方向性のお刺身を期待すると、「脂ののりが不足気味」「旨味が足りない」という評価になってしまうのかも。
味覚の好みというのは、人それぞれですからね。
一般的な評価とかに左右されずに自分の舌の意見を尊重したいものです。
まして有名な人が美味しいと絶賛しているからとか、高名な人が不味いと記しているからとか、そういう意見に追従する必要は無いですね。
そういうわたしの舌の感覚は、とても我儘でいい加減なので、こんなわたしの食味リポートも話し半分に読み飛ばしてくださいね。(笑)
以前はかなり頻繁に釣りに出かけていて、色々楽しんでました。
でも、今は少し体力的に自信が無くて釣りからは遠ざかってしまったの。
最近は、魚屋さんで珍しい魚を見つけて料理して味わうのが趣味になってます。
注意深く探していると内陸の田舎町でも、結構レアなお魚と出逢える事が分かり嬉しい限りです。
流通も進化していて、うちの辺りでは朝に新潟で競られたお魚が早朝8時頃には入荷して来るんですよ。
築地からの便は10時くらいに到着し、かなり新鮮なものが入手できる状態になってます。
活けで入荷も結構あって、魚屋さんで締めてもらい持ち帰ってもまだ仮死状態で生きているくらいなの。
基本的にマニアックなのは新潟便に多く、築地物は定番物・高級魚が中心で、価格も一流ですね。(^_^;
もちろん鮮魚なので天候に左右され、昨年末からの北陸・東北に寒波が直撃なんて時期は魚屋さんの棚は冷凍の切身ばかりになってしまいます。
しかし、これは仕方ないわね、ハウス栽培の野菜じゃないんだから。
今では、自分の所の天気より、北陸の天気予報が気になるようになってしまったわ。(笑)
前日の天候と風速を調べると、翌朝の鮮魚の入荷量が予測できるの。
見事に予想が当るから楽しいわよ。(笑)
キャロットスープ
久しぶりにキャロットスープを造ったの。
ちょっと色合いが、パンプキンスープみたいになっちゃった。(笑)
色取りに人参の若芽を浮かべてみました。
人参の葉って、とても繊細で綺麗な造形で好きなの。
ディスプレイに良いわね。
■ 2013年にブログアップしたお魚、5種類目。
2013-005 ナンヨウキンメ ( 平金目 )