Blog・連句の部屋

みんなで楽しく歌仙を巻きましょう♪

せっかち歌仙・その54「明日葉の巻」

2023年04月26日 | せっかち歌仙
参加者=紅蓮・多摩のO脚・長者巻・良流娯・永井人生・逐電・山八訪・茶目猫・晩菊



発句........明日葉の一直線に生えそろひ  紅蓮    
脇句........ランドセル揺れ歯なしの笑顔  多摩のO脚         
3..........みどりの日富士まで遥か車中にて  長者巻      
4...........土産は無事故という看板  良流娯            
5(月)..恍惚の父の手に在る月の石  永井人生     
6............路地の夜長を童謡が行く  逐電     
(初折裏)
7............戦場の廃墟漂う赤とんぼ  山八訪        
8............待てど暮せど帰らぬ人よ  茶目猫           
9...........唯一人募る思いを如何にせん  晩菊       
10...........巨大古墳を飛鳥に訪ね  長     
11...........森の中命を懸けて子を守り  O        
12...........思いを馳せる未来の地球  紅    
13(月)..赫き月主奥より景徳鎮   逐 
14...........芸術よりも食欲の秋  永    
15..........校門の場所取りの列運動会  良   
16..........競技や遊戯見るのも楽し  晩   
17(花)..村人のみな花守や千年樹 茶 
18..........眼凝らせば権瑞の玉  山   
(名残折表)
19..........顔をあげ軒先見れば蜂の群れ  紅   
20..........気ははやれどももつれる足下  O    
21..........階段を手摺りに頼りて上がり下り  長   
22..........安らぎ与ふ屋上緑化  良   
23..........向日葵のような笑顔の人と居て  永    
24..........つい振り返る匂う人妻  逐    
25..........ハンケチのヘリオトロープ想いだし  山   
26..........シャワーを浴びてビールが旨し  茶   
27..........とりあえず一息ついて二杯目も  晩   
28..........耳に貝殻静かな海辺  長   
29(月)..後悔の有明の月目を覚ます  O   
30..........無心になりて秋遍路ゆく  紅    
(名残折裏)
31..........蟹茹でて卓を埋めて山の贅  逐    
32..........酒なくなれど話しは尽きぬ  永   
33..........明け方に書き出す手紙春を待つ  茶    
34..........芽吹く草木も微笑むように  晩    
35(花)..米寿越え電動カーの花見かな 良   
36.......... 終わりよければ極楽の春  山

<2023 年4月 26日~8月3日   >




発句を選んで送ってください

2023年04月24日 | 発句

みなさまへ、せっかち・その54の発句を締め切りました。

以下の中からいいと思う1-2句を選んで、一両日中に送ってください。4月25日26日にスタートする予定です。


人気無き生垣に咲く躑躅燃え  〇

春光をあびて畑の草をひく  〇

明日葉の一直線に生えそろい  〇 〇

霾ぐもり昨日の事のもう斑  〇

惜春や円い古墳の上に立ち  〇

木蓮や姿勢正してウォーキング

石蕗(つわ)を剥く指先黒し母の春 〇


連句の反省会(追記あり)

2023年04月08日 | 会合

昨晩は、すごい荒れ模様の天候の中、せっかち歌仙・その53「葱の一抱えの巻」の反省を行った。

参加したのは、左から多摩のO脚、山八訪、紅蓮、長者巻、晩菊の5人。

今回は永井人生さんが加わってくれて、やはり、句を見ても、若返った感じでしたね。

よかったら、これからも続けてください。

 

反省会の前に、句の変更があったのは、山八訪氏の

21 冷戦の終結の島暖かし → 21 冷戦の終結の島波静か 

前3句が春なので、無季の句に変えたいということです。

他に反省点としては、

9 もしもしのトーンで全て分かる君  永井人生 が恋の句で詠んだので、10句も恋でつけるとよかったかも。

でも、恋の句は26句と27句で、だされたので、1回あればいいということに。

ほかに反省点としては、19句~21句が、同じような句が並んだ。

連句は、前の句につけて詠むけれど、前々句からは転じているというのが原則です。

ただしさじ加減が難しく、前の句につきすぎないことも大事です。

そうかといって、どのように前の句についているかわからない、というのもありますが、それは詠んだ人がついているといえば、それでいいのです。

 

そして、ここであらためで、書いておきたいのですが、ブログ「連句の部屋」の他に、

「連句の部屋」というホームページを作っています。右のブックマークにものせてあります。

そこの上に「歌 仙」というページがあって、毎回巻いた歌仙ものせています。今まで巻いた歌仙を全部載せてあるので、たまにはみてください。

同じく、「季題配置 表」 というところがあります。これはあくまでもその季節ごとの例なので、その通りに詠む必要はありません。

でも、季節など気になるときには、参考にしてください。

それでいくと、恋は8,9句目と、26,27句目になっているので、ぴったりその通りじゃなくて、多少前後しても、入れられるといいです。

そして、恋は2句だてにするという決まりがあるので、前の人が恋を詠んだら、つぎの人も、できれば恋でつけてください。

 

あとは、春は3句続ける。秋も3句続ける。月と花の定座は守る。そのくらいでしょうか。

そのような連句の流れと約束事については、同ホームページの「はやわかり」のところに書いてあります。

はやわかりの最初の文章だけ、ここに書いておきます。必ずしも絶対にこの通りに、ということではありませんが、心に留めて詠んでください。

 5.7.5 の長句に7.7の短句を付け、順次これを繰り返し36句をもって 完成する連句の形式。
      連歌ともいう。そ こから連想される「こと」「もの」をレトリックをもって表現する。

  初表はおだやかに、気品高 く、神 祇、釈教、恋、無常、人名、地名などは避ける。

  初裏は転じて、叙事、叙情 に豊か な変化起伏をつける。恋の句は、初裏の5、6句あたりにつけることが多い。

  名残の表は、さらに変化に富み、 乱拍子の運びもあってよい。

  名残の裏は、おだやかに、 めでた く結ぶ。

  恋の歌は必ず2句仕立てと し、恋 離れの句が大切。

  打越=前々句のこと。連句 は想が 後戻りして、打越ともつれることを、輪廻にわたるとして特に嫌う。

  次の人のことを考える。良いパス をする。

 

ホームページは、無料のサイトで作っているので、いつまで作らせてくれるかわからないけど、できれば記録として残しておきたいと思っています。

近々、つぎの歌仙の発句を募集します。お待ち下さい。