参加者=茶目猫・晩菊・紅蓮・逐電・良流娯・長者巻
発句.....野の草の御礼のやうな露の玉 茶目猫
脇句.....残暑潤す夜明けの眺め 晩菊
3(月)...月照らす大海原もきらめきて 紅蓮
4...........三日遅れの便り着く島 逐電
5...........向こうでも見る者あるや夏の星 良流娯
6............しゅう雨の去りてますます不快 長者巻
(初折裏)
7............出し抜けに事を好まず廻り道 晩
8............手漕ぎの舟で目指す対岸 茶
9............樹を伐らん君の地平をひらくため 逐
10...........種まき育てともに生きよう 紅
11...........そうめんと茄子煮びたしを冷やしおき 長
12...........夫の自立妻の安心 良
13(月)..満月をふたり並んで見てをりぬ 茶
14...........遠き昔の麦蒔きのころ 晩
15..........秋の暮れ遊び時間がはや過ぎぬ 紅
16..........辞してまろぶはわがシンデレラ 逐
17(花)..花かざし鳥の声ききにわそうじ 良
18..........霞たなびくおくやまの朝 長
(名残折表)
19..........里道のあちら此方につくしんぼ 晩
20..........世話焼き姥の神出鬼没 茶
21..........めだか鉢景徳鎮とおだてられ 逐
22..........旅の土産におひとついかが 紅
23..........閑古鳥耳をすませば風立ちぬ 長
24..........マネキンたちの着せ替えごっこ 良
25..........馴れ初めは幼き頃のおままごと 茶
26..........時は巡るも尚いとおしく 晩
27..........人生はうたのようにはいかぬもの 紅
28..........ひたすらに夢持つ人強し 良
29(月)..月の兵恩賜の煙草回しのみ 逐
30..........スーダンの地で祭りを想う 長
(名残折裏)
31..........安穏な暮らし尊き薄紅葉 晩
32..........古人を辿り漂泊(さすらひ)止まず 茶
33..........方寸の豚舎に満つる豚の鼻 逐
34..........北の大地に理想郷あり 紅
35(花).. しらさぎの万朶の花に風そよぐ 長
36..........春の闇来てエウロパに馳す
<2016 年9月7日~10月1日>