チャレンジ

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明治の日本はすごい

2005-03-26 23:25:21 | Weblog
 NHKスペシャル「シリーズ 明治 プロローグ 今、「明治」に何を学ぶか」を観た。

 内容を要約すると、次の通り。
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 少子高齢化、中国の台頭など今現在、そして今後大きな環境変化がおきるなかで、日本は変革が求められているものの、古い時代の枠組みからなかなか抜け出せないでいる。
一方で、日本は歴史の中で、江戸時代から明治時代にという現在よりももっと激しい環境変化を乗り越え、短期間で変革をとげた。

 明治の日本はなぜ変革が可能だったかについてピーター・ドラッカー氏や加藤周一氏の分析をまとめると、「古いものを活かしつつ、新しいものを積極的にとりいれたことであり①教育の重視、②文化の独立、③人材の活用という三つの法則を守ったこと」である。

 教育の重視とは、明治日本は将来の日本を子供達に託し、そのための教育を行った。
教育熱はすでに江戸時代末におきていたが、明治の教育は古いものと新しいものを組み合わせる教育であった。子供達が学ぶ教育カリキュラムに孟子を入れる一方で、西洋事情について入れることを忘れなかった。

 文化の独立とは、明治の翻訳主義のことを言っている。インドを初めてとして他のアジア諸国が西洋から学ぶ時に西洋の言語で学んだのに対し、日本は翻訳によって西洋の制度と技術を消化した。明治日本は翻訳を通じて、日本文化における意味合いを考える作業を行った。このおかげで日本は文化の独立を保った。
 
 人材の活用とは、教育を行った子供達が大きくなるまでの間、今ある人材を活用せざるを得ない、それを活用したことを言っている。武士をどう活用するかが課題だった。配置転換により武士を流動化して、身分という世襲のものに頼らないものにする必要があった。技術は西洋から輸入したが、人材は江戸を活用した。
渋沢栄一は「新しい日本は古い日本を生かしてその上に築かなければならない。」という信念を持って人材の活用を図った。

 また明治時代の日本はできることと、できないことの区別をはっきりとつけ、優先順位を明確にして難題に取組んだ。手段と目的を明確に区分し、目的意識をはっきりさせてエネルギーをそこに集中させた。そんな割りきりがあった。
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 ドラッカー氏は「若年人口が減りつつある現代、高学歴の人材を再教育により新しい時代に活躍でききる人として活用することが日本の変革にとって必要。」と述べていた。
私自身教育にたずさわるものとして、このことを強く感じている。また、今やっていること、これからやろとしていることに新たなより高い視点が加わったように感じた。

再放送は3月29日(火)午前0:15~1:07(28日(月)深夜の予定だそうだ。