ささやかなマニフェスト

2005年09月12日 | 日記・エッセイ・コラム
 往診鞄を乗せて自転車をこいでいると、ランドセルを背負った子供たちから指さされます。
 閉店間際のダイエーで、半額シールの張られた惣菜に手を伸ばすと、さっと奪われてしまい、顔を上げるといつも遅い時間にやってくる女性の患者さんと目が合って、こんなに気まずいことはありませんでした。
 ここまで来れば大丈夫と西小山のディスカウントショップで、安売りのカップ麺をまとめ買いしていると、先生そんなものばかり食べてちゃだめですよ、と後ろのおばあさんからたしなめられてしまいました。
 学芸大学の呑み屋さんでは、客が入ってくるたびにびくびくします。
 角のサークルKでは、もう立ち読みはできません。
 開業してからは、住んでいるだけだった街に自分が参加している、そんな感じを覚えます。
 昨日の選挙の投票所では、たくさんの患者さんにお会いして、何度もお辞儀をしました。
 世界を変えたり、日本を良くしたり、そんなこと私には到底できないけれど、地域の皆さんの役に立つ存在でありたいとおもいました。