あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

2024年7月24日 Porters

2024-07-26 | 最新雪情報
7月も終盤にさしかかるが雪が降らない。
気温はそこそこ冷えているが、低気圧が来ないので雪にならない。
今まで起こらなかった事がこれからも起こらないとは限らない、とは歴史を勉強して強く学んだことだが、今まで起こっていた事柄がこれからも続くとは限らないとは実体験で身を持って学んだことだ。
20年前、30年前にパウダーウハウハで滑っていた時には、まさか将来雪がなくなるなぞとは夢にも思わなかったが今はそうなりつつある。
良い悪いという話は別にして、実際にそうなっているという状況把握、そして認識を持つことは大切だ。
環境の変化は歴史上いつでも起こっていたが人間はその都度それに対応してなんとかやってきて、今の社会がある。
スキー業界で言えば人工降雪機というものができて、文明の力で雪を作りスキー場を運営してきた。
24日時点、この少雪でもスキー場がオープンできるのは人工降雪のおかげであり、それがなかったらとてもではないがスキー場はオープンできない。
実際に人工降雪施設のないクラブフィールドは未だオープンできないでいる。
人工降雪でやっていくためにはそれなりのエネルギーが必要で、電気やディーゼル燃料や労働力というエネルギーを回すにはお金が必要だ。
そのお金を生み出すために会社組織があり、資金運用をするためにリフト券を売る。
この辺は単純に資本主義の話だ。
そう考えるとリフト券が高いというのは当たり前の話で、それができない会社はつぶれる、スキー場は閉鎖となる。
昔はお金を湯水のように使っていたアライというスキー場で働いていたが、そこの会社も潰れ今は別の会社が運営している。
諸行無常だ。
まだスキー駆け出しの頃、長野のとあるスキー場で夜間の人工降雪の仕事をしていたことがある。
大きな扇風機で細かい水の粒を空中に飛ばし雪を作るのだが、気温がマイナス3度ぐらいまで冷えないと雪にならない。
スキー場が1日の営業を終了した後、マシンをセッティングして、さあ雪を作るぞという時点で気温が下がらずに雪にならずそのまま待機ということもあった。
気温が下がらないのなら人工的に気温を下げればいい、ということで囲いを作り空調を効かせ室内スキー場というものも登場した。
こうすれば自然環境に関係なくいつでも雪を作れるが、それに費やすエネルギーの量は跳ね上がる。
要はお金をふんだんに使えば、真夏でもスキーができる環境は作れるということだ。
何をどうすれば良いのかは分からないが、今の自分には雪が降るのを祈ることぐらいしかできない。
次の予報は月曜日に大きいのが来そうだが、期待をすると外れた時にがっかりするので期待しないように期待する自分がいる。


リフト脇のコースはイージーライダー。降雪機のおかげでこの雪の量にしては良い状況である。


7月も後半に成ると下部ゲレンデにも日が当たるようになる。遠くにはクライストチャーチを望む。


スキーパトロールも救助の練習。


名物コース、ビッグママは日当たりが良いのでこの状況。今シーズンは開くのかな。
コメント
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